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7つの数字から紐解く!?ジャック ダニエルのモノ作りのコダワリ

バーや酒店でウイスキー選びに迷ったとき、とりあえずこれさえ指名しておけば絶対安心な「ジャック ダニエル」。まさに男の大定番的な存在なわけですが、なぜこのウイスキーが世界中で愛されるかわかります? そのヒントとなるのが7つの数字。これを紐解くことで、ジャック ダニエルと他のウイスキーとの違いが見えてくるのです。

 

― コダワリ数字① ―

アメリカ最古の登録蒸溜所にて150年以上もウイスキーを造り続ける

アメリカ最古の登録蒸溜所にて150年以上もウイスキーを作り続ける

ジャック ダニエルの歴史は、一人の少年と牧師との出会いから始まります。その少年こそが、創業者のジャスパー・ニュートン・“ジャック”・ダニエル。テネシー州リンチバーグの家庭に生まれた彼は、幼い頃に家を出、地元の牧師にしてウイスキー蒸溜所を営むダン・コール氏の仕事を住み込みで手伝いながらウイスキー造りのノウハウを学びました。その後、牧師の仕事に専念しようと考えたダン氏から蒸溜器を譲り受けたんですね。
ジャックは自身の蒸溜所の設立に際し、ケーヴ・スプリングと呼ばれる湧き水の出る鍾乳洞を含む300エーカーの土地を購入。1866年にここに蒸溜所を移転し、合わせてアメリカ政府にも「ジャック ダニエル蒸溜所」として正式登録しました(じつはこれ以前に政府に登録した蒸溜所はなく、これがジャック ダニエルがアメリカ最古の蒸溜所と呼ばれる所以)。以来今日に至るまで150年以上も同地でウイスキーを造り続けているのです。
ちなみにアメリカのウイスキーといえばバーボンが有名ですが、ジャック ダニエルはラベルに“テネシーウイスキー”と明記。テネシーの特産という自負からそう名乗っているように感じるかもしれませんが、蒸溜した原酒をサトウカエデの木炭でろ過する“チャコール・メローイング”という工程があるなど、製法的にもバーボンよりも厳格な規定が法律で決められているのです。
。じつはこの製法の基本部分も、ジャックが幼少の頃に学んだものです。

 

― コダワリ数字② ―

アメリカンウイスキーとして世界で1番売れている「ジャック ダニエル ブラック(オールドNo.7)」

アメリカンウイスキーとして世界で一番売れている「ジャック ダニエル ブラック(オールドNo.7)」

これをお読みの方の中にはほとんどいないと思いますが、もしジャック ダニエルを初めて試すというのなら、間違いないのが、1887年誕生の“オールドNo.7”をルーツとする「ジャック ダニエル ブラック(オールドNo.7)」です。なんせジャック ダニエルの中で常にNo.1人気を誇り、世界170か国以上で年間約1.6億本も販売。バーボンを含むすべてのアメリカンウイスキーの中でも世界で一番売れているのもこれです。というか、輸入酒店やバーで、これを扱っていないほうが珍しいってくらい。まさにブランドの超スタンダードであり、すべての“ジャック”ファンは必ずここに戻るといわれるほどの存在なのです。

 

― コダワリ数字③ ―

洞窟の奥から湧き出る13℃の天然水を使用!!

洞窟の奥から湧き出る13℃の天然水を使用!!

創業者ジャック・ダニエルが、テネシー州リンチバーグのケーヴ・スプリングと呼ばれる洞窟近くに300エーカーの土地を確保し、蒸溜所を構えたのはなぜか? これはウイスキーの個性を決める良質な仕込み水が潤沢に得られたからに他なりません。その洞窟の奥からは今も天然のライムストーンウォーター(石灰岩層を通ってろ過された水)が毎分800ガロンのペースで湧き出ており、年間を通して13℃の水質を保つのにもってこいの温度をキープ。鉄分を含まず、カルシウムやカリウムなどのミネラルが豊富なのも特徴で、これがジャック ダニエル特有の味のベースとなっているのです。

 

― コダワリ数字④ ―

フレーバーの決め手は5~6日かけて行われるチャコール・メローイング

フレーバーの決め手は5~6日かけて行われるチャコール・メローイング

ジャック ダニエルは創業以来、“チャコール・メローイング”と呼ばれる手間のかかる独特な“ろ過”の工程を遵守しています。これこそ他のウイスキーとの最大の違いであり、ジャック ダニエルをジャック ダニエルたらしめている一番のポイント。簡単に説明すると……まずはテネシーに多く生息するサトウカエデの木片をおよそ2時間かけて焼き上げます。こうしてできた炭を細かく砕いて深さ約3mある専用のバット(槽)にぎっしりとセット。そこに蒸溜したばかりの原酒を上から少しずつ垂らしていき、5~6日もかけてゆっくりとろ過。この工程でウイスキーの雑味が取り除かれてとげのないまろやかな味わいとなり、その後の樽熟成で得られるバニラやキャラメルのようなフレーバーも引き立つのです。

 

― コダワリ数字⑤ ―

200万樽もの熟成樽が眠るバレルハウス。しかも樽は自社製!

200万樽もの熟成樽が眠るバレルハウス。しかも樽は自社製!

200万樽もの熟成樽が眠るバレルハウス。しかも樽は自社製!

ウイスキーのフレーバーを決定づける要因の半分以上は樽での熟成工程にあるといわれています。ジャック ダニエルが使用するアメリカンオーク製の新樽は、すべて自社で製造したオリジナル。レシピも独特で、まずは樽の側面内側と天板の内側を弱火で時間をかけて下焼き(トースト)。そうしてオーク内側の成分を引き出した後、仕上げに強火で焦がす(チャー)という2段階の工程で仕上げます。
蒸溜後の原酒はアルコール度数60%に調整されてこの中へ樽詰めされ、何年もかけて熟成を待ちます。テネシー州リンチバーグに点在するバレルハウスには、そんな熟成樽が合計で約200万樽もあるとか。なおテネシー州は夏の気温が30℃を超えるのに対し、冬は氷点下が続きます。この寒暖の激しい環境に加え、ジャック ダニエルは新樽のみを使うため、樽成分が短期間で原酒に多く溶け込む傾向にあるそうです。そのため、樽の熟成度を年数で決めることはなく、一樽ずつテイスティングをきちんと行い、ベストなウイスキーをセレクトしているのです。

 

― コダワリ数字⑥ ―

フランク・シナトラは自身の棺に、“ジャック ダニエル”“キャメルのタバコ”“一束の10セント硬貨”の3つを入れてもらった!

フランク・シナトラは自身の棺に、“ジャック ダニエル”“キャメルのタバコ”“一束の10セント硬貨”の3つを入れてもらった!

フランク・シナトラは自身の棺に、“ジャック ダニエル”“キャメルのタバコ”“一束の10セント硬貨”の3つを入れてもらった!

ジャック ダニエルの故郷であるテネシー州は音楽の聖地。創業者のジャック・ダニエル氏自身「素晴らしい夜を生み出すのは上質な音楽と上質なお酒」との考えの持ち主で、ダンスホール付きの酒場を作ったほか、そこでカントリーミュージックを演奏するため、仲間とともに“シルバー・コルネット・バンド”というバンドを1892年に結成したそうです。
そんなわけで昔からジャック ダニエルと音楽の関係は深く、多くのミュージシャンに愛飲されてきたことで知られています。なかでも極めつきの“ジャック ”ラバーが、アメリカを代表する伝説のシンガー、フランク・シナトラです。彼は世界中の公演にジャック ダニエルを必ず携行し、ステージ上で歌の合間に美味しそうに飲むこともしばしば。亡くなったときには、ジャック ダニエル、キャメルのタバコ、一束の10セント硬貨とともに埋葬されたというエピソードも残っています。
「ジャック ダニエル シナトラセレクト」は、そんなフランク・シナトラに捧げた限定生産ウイスキー。トーストされた層が露出されるまで内側を削った特別なオーク樽を用いることで原酒とオーク成分が触れ合う面積が増え、結果、スパイシーな味わいに加え、極上の滑らかさと甘みを感じさせるプレミアムなウイスキーに仕上がっています。    

 

― コダワリ数字⑦ ―

なぜ「ジャック ダニエル ブラック」は“No.7”なのか?

なぜ「ジャック ダニエル ブラック」は“No.7”なのか?

ジャック ダニエルのロングセラー、「ジャック ダニエル ブラック」のことを、ツウはラベルの記載にちなんでオールドNo.7と呼びます。これは1887年に造られた「オールド No.7」の味を引き継ぐ存在だからですが、そもそもジャック氏は当時なぜそのウイスキーにNo.7とつけたのでしょう。 
諸説ありますが、もっとも有力なのが、創業者ジャック・ダニエルが7番目に作ったレシピから完成したからという説。また彼は相当なプレイボーイとしても有名で、当時7人の愛人がいたからだという話もあります。ひょっとして単純にラッキー7にちなんだだけかもしれませんね。
と、名称の由来は定かではないものの、このオールドNo.7が、1904年のミズーリ州セントルイスで開催された万国博覧会にて、世界各国の名ウイスキーが出品する中で見事金賞を獲得したことだけは確か。ジャック ダニエルの快進撃もここから始まります。というわけで、e-Beginとしてはゲンがいいラッキー7説を支持したいのですが、いかがでしょう?

ジャック ダニエル ファミリー

2018年6月30日(土)に新宿で
「ジャック ダニエル エクスペリエンス 2018 ジャパン」開催!

ジャック ダニエルの世界観にどっぷり浸かれる体験型イベント、「ジャック ダニエル エクスペリエンス 2018 ジャパン」が、6月23日の熊本県会場を皮切りにただいま全国17都市で順次開催中! 会場では各種ドリンクを提供する「JACK BAR」が出店するほか、リンチバーグのジャック ダニエル蒸溜所に訪れた気分に浸れる360°のムービードーム、専門スタッフによるミニテイスティングセミナー、人気バーバー「MR.BROTHERS」とのコラボによる“ジャックな男”になれるデモンストレーションショー(東京・大阪会場のみ)などなど、魅力あふれるコンテンツが目白押しです。アメリカンウイスキーの王様、ジャックの魅力をよりディープに理解したい人は是非!!

(問)アサヒビール
TEL.03-5608-5261
http://japan.jackdaniels.com/

ジャック ダニエルを知れば知るほど楽しくなる! イベント編はコチラ

文/吉田 巌(十万馬力)

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