使い続けてウン十年　ご長寿 傑作モノ図鑑 vol.3 「グレンロイヤル」

機能性に優れ、流行にとらわれることなく使うことのできるモノ。長年にわたって使用することで味が出て、さらに愛着が湧いてくるのが傑作品たるゆえんってワケです。そんな持ち主の愛情がにじみ出たご長寿傑作品をご紹介！

9年モノ

渡辺産業 プレス
坂本 竜さん

学生時代よりイギリスのファッションや音楽が好きで渡辺産業へ入社。ブリティッシュメイドの販売職を経てPRを担当する現職に。

「小さな傷やアタリも味になるのが、
英国発祥のブライドルレザーの魅力」

2つ折り財布と同じようなツラ構えが特徴的なグレンロイヤルのマネークリップ。最近は電子マネーの普及に伴ってスマートな財布が人気急上昇中のため、カードも収納できる薄マチのコチラはまさにダークホース的な存在といえるのではないでしょうか。
「学生のときに働いていたショップの店長が、グレンロイヤルの小銭入れ付きのマネークリップを使っていたのがカッコよくて。調べてみると小銭入れなしのモデルもあることがわかり、ジャケットの内ポケにもスマートに収まるのが決め手になりました」と購入時のことを思い出す坂本さん。

赤みがかったブラウンのオックスフォードタンが、使い込むことで濃淡が感じられる色合いに変化。さらに愛着が湧くレザーへ成長。

最初の約5年間は毎日のように使い、その後は他のグレンロイヤルの財布とローテーションしながら愛用中。ブライドルレザーは使い込むことで変化が現れ、オックスフォードタンと呼ばれるカラーもいい塩梅に深みが出てきました。その秘訣は、「表面の傷は気にせずに、レザーの乾燥が気になったときに純正のブライドルレザー専用ワックス、ダビンでメンテナンス。馬毛のブラシで愛でていました」という手入れにあり。

今ではすっかりブライドルレザーの魅力にハマり、他のモデルやカラーのエイジングにも挑戦中。そんななか、坂本さんにとっての初代グレンロイヤルであるマネークリップは、今でも現役続行中なのです。

写真／武蔵俊介　文／トライアウト