特集・連載
「最近着てないな……」なら、10年ぶりでも試す価値あり。“男の相棒”MA-1
超アウターブランド大研究 最先端スペックを搭載した超機能派から一生着られる永久不滅の超クラシック、思わず値札二度見の超コスパな一着まで、“超”一流のアウターばかりを100ブランドから厳選して徹底研究。これさえあれば、もうアウター選びで悩まない、疲れない、オロオロしない。なんせ物価高でイヤになっちゃうよ……な冬ですからね、一番大事なアウター選びは絶対に失敗させません! この記事は特集・連載「超アウターブランド大研究」#27です。
今、ファッション視点の“事件”なMA-1が増えてます!
誰しも一度は憧れたMA-1ですが、最近着てないなーって人もいらっしゃるかと。でも、実は今、巷ではファッション視点でスタイリッシュに進化したMA-1が豊富に登場しているんです。こりゃ事件だ!てなわけで、復帰した「相棒」よろしく久々に袖を通しましょ!!
米軍サプライヤーのMA-1本家本元
ALPHA INDUSTRIES[アルファ インダストリーズ]
Since 1959 アメリカ
テネシー州ノックスビルで創業した、アメリカ国防省御用達のミリタリーウェアブランド。リブ衿のMA-1は同ブランドの前身が1950年代にデザインしたもの。よってココのは、本物を愛する者にとって永遠の定番なのだ。
歴史的な初期のMA-1
①HYSTERIC GLAMOUR[ヒステリックグラマー]
むむっ……! じつはウーマンパイレーツが!
スマートでアーバンなガイにはこちらが正解!
カーキの印象が強いMA-1も、ブラックとなるとどこかモードを感じさせる精悍な面持ちに。加えて本作には、左胸と背中にヒスお馴染みのグラフィックの一つであるウーマンパイレーツのイラストが!
攻めたアレンジでいて、同色プリントだから遠目にはわからないほどさりげない、って塩梅がウマいよね♡ ボリュームもやや抑えめで、都会的な印象。ガチな軍モノは苦手ってアナタにもグッドでしょ。7万4800円(ヒステリックグラマー)
背面にも、どーんと大きくグラフィックが
いつ何時もレディファースト
ロックでアートなクロージングといえば
HYSTERIC GLAMOUR[ヒステリックグラマー]
Since 1984 日本
デザイナーの北村信彦氏が設立。硬派なアメカジをベースに、ロックやアート、サブカルチャーの要素をミックスした服が世を席巻する。グラフィックとともに、素材や加工にも一家言あるブランドだ。
②cantate[カンタータ]
これは……!? 英国ソースのジップが効いてる!
レザージャケットの意匠をさらりとミックス!
米国生まれのMA-1に、英国のヴィンテージレザージャケットにインスパイアされたジップ意匠をドッキング。見たことあるようでない、ニッチ&クールなルックスに仕上げた意欲作だ。
エレガントな艶を湛えるハリの強い表地は、耐熱性や耐久性に優れる66ナイロン糸のグログラン。中綿はシンサレートを用いており、防寒性も申し分ない。紺×緑の配色も、しっとり落ち着いた印象。これぞ、大人に似合うMA-1!だ。17万6000円(クリシェ)
ボールチェーンのプルタブもアイキャッチに
華麗なるニッチー路線
メイド・イン・ジャパンの美を探求
cantate[カンタータ]
Since 2015 日本
古着の501XXとフレンチヴィンテージに魅せられた松島 紳氏によって設立。国内の機屋、工場と密にコミュニケーションをとりながら作る細部まで目の行き届いたウェアが、洋服通を虜にしている。
③Scye[サイ]
なに……!? 表でも裏でも着られるだと!?
エマージェンシーな裏の顔も洒落感満点です♡
オーセンティックなMA-1に見えて……フロントからさりげなくオレンジ色が覗いてる!? そう、本作は羽織るだけで重ね着達人風のニュアンスが出せる、ワザありな一枚。
おまけに裏のキルト面でも着られるリバーシブル仕様だなんて、マジっすか右京さん! そういえばあの相棒も、裏の顔を持ってましたっけ……さておき、こうも表情が変わるリバーシブルはレア。二度美味しいとはこのこと! 13万2000円(マスターピースショールーム)
キルトインナー風のキャッチーな裏面
裏の顔を持っている!?
サイ ベーシックスでもMA-1が誕生
ディストリクトの別注により、ブランド初のMA-1が誕生! 渋色がツボる。9万3500円(ディストリクト ユナイテッドアローズ)
卓越のテーラリングにウイットが映える
Scye[サイ]
Since 2000 日本
デザイナーの日高久代氏とパタンナーの宮原秀晃氏によって設立。英国伝統のテーラリングを礎としつつ、意匠やカッティングにひねりを加えた作風にファンが多い。姉妹ブランドにサイ ベーシックス。
④Polo Ralph Lauren[ポロ ラルフ ローレン]
なるほど……! “中綿→ダウン”チェンジ!
700FPダウンでさらにあったか♡ エポレットの味付けも男前!
ポロ ラルフ ローレンのMA-1だなんて、聞いただけでアンテナビンビンってもんですが、見ればさすがの素晴らしさ! 肩にさらっとエポレットを配したデザインといい端正なシルエットといい、じつに男前なんですね~。加えて中身もアツい!
インサレーションには、700フィルパワーの高性能ダウンを使用。程よい量でも十分に暖かいため、これがスタイリッシュなフォルムにも貢献している♡ってわけね。7万5900円(ラルフ ローレン)
ライニングはトラッドなダイヤキルト仕様
アツくハートを燃やせ!
アメトラを“今”にアップデート
Polo Ralph Lauren[ポロ ラルフ ローレン]
Since 1967 アメリカ
ネクタイのデザインからキャリアをスタートさせたラルフ・ローレン氏により設立。英国の流れを汲むアメリカントラッドな作風が世界中で評価され、今日の名声を得る。デザイナー自身も希代の洒落者。
あの名作ドラマでも久々MA-1の男が復帰
ドラマ「相棒」シリーズの初代相棒といえば、フライトジャケット姿でお馴染みの熱血漢、亀山 薫。警察官を辞して海外へと旅立ったはずの彼が、14年ぶりに再び相棒となる胸アツ配役にワクワクが止まらない!って人も多いことでしょう。にしても、やっぱ似合うな~。
14年ぶりに着たらスイッチ入りました!
↑コチラはどうも「トイズマッコイ」との噂?
はい~? 年を経てますます似合いますねぇ~
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[ビギン2023年1月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。