特集・連載
食の一流が選ぶ一生モノとは
結局得する「一生モノ」 うまい棒に牛丼、電気代まで値上がりだって!? どうする?どうなる?日本経済、ぼくらの未来。Beginが愛するベーシックな服や靴や小物を見ても、値上がりこそすれ、値下がる気配はありません……。こんな時代に誰がした? 否、こんな時代だからこそ!せっかく買うなら、ず~っと使えて、長~く愛せるモノこそ絶対正義! この記事は特集・連載「結局得する「一生モノ」」#37です。
誰に何を言われようと己が信じた道を突き詰める。その道のプロフェッショナルたちが、これまでの人生で一番!と推す一生モノをご紹介!
料理の一流が選ぶ「一番ウマく炊ける炊飯鍋」
一つ星レストランを手掛ける
Sio オーナーシェフ 鳥羽周作さん
東京・代々木上原にある一つ星レストラン「sio」を手掛け、テレビをはじめ多数のメディアに出演。より気軽なビストロや食堂形式の店舗など、多数の店をプロデュースする。
理想を追い求めたらおのずと日本の職人技に行き着いた
VERMICULAR[バーミキュラ]
鋳物ホーロー鍋
蓋と本体の接合部分の隙間はなんと0.01mm以下。極められた日本の職人技によって生まれた鍋は無水調理にも最適。飾り気のないデザインも鳥羽さんお気に入り。Φ22×H15cm。3万5090円(バーミキュラ コールセンター)
僕の理想は、粒が立っていながらふっくらとした口当たりのご飯。それを追求してたどり着いたのがこのお鍋です。
欧州の人気ブランドも試したんですけど、ここまで気密性が高くて炊飯に適した鍋は皆無。蒸気が逃げにくいからお米全体に均一に水分が行き渡り、まさに理想的な仕上がりに! 日本の職人技に感謝です。(鳥羽さん)
スパイスカレーの一流が選ぶ「一番細かく挽けるミルサー」
レパートリー3000以上を誇るカレーの王様
東京カリ~番長 リーダー 伊東 盛さん
スパイスカレーに特化した料理ユニット「東京カリ~番長」のリーダーを務め、レシピの考案や監修などで多忙を極める。ビギンでは過去、チキンカレーの極意を披露してくれた。
超パワフルな自家挽きでスパイスの香りが最大化!
Prema[プレマ]
Newひきっ粉 300cc
毎分30000回転と業務用レベルのモーターを搭載した製粉機。スパイスはもちろん、たとえばお茶の葉を粉末にすれば、栄養も余さず美味しさも倍増する。W15.2×H31.5×D15.2cm。5万5370円(びんちょうたんコム)
カレーに欠かせないスパイスは、粉末でも買えますが香りが弱いことも。自分は本格を追求することも多いので、原料を自家挽きするミルサーを使います。
これは業務用レベルの強力パワーで原料があっという間に細か~い粉末に。粉末で買うスパイスよりも格段に香り高く、おのずとカレーもさらにウマくなるんです!(伊東さん)
コーヒーの一流が選ぶ一「一番ウマく抽出できるドリッパー」
世界各国3000以上の農園を熟知する
ミカフェート 代表取締役 Josè. 川島良彰さん
コーヒーハンターの異名を持ち、自身が設立したミカフェートでは現在も現地に赴き畑の段階から生産者をサポート。エルサルバドルに留学し栽培と精選を学んだコーヒーのプロ。
ウチのオリジナルを最も引き立ててくれる女房役
Kalita[カリタ]
ガラスドリッパー185
一般的な円錐形と比べて底の面積が広い台形フォルムを採用し、味と香りを最後まで均一に抽出可能。側面に隙間が生まれるウェーブフィルターとの併用で、雑味を抑えたクリアな風味に。2~4人用2640円(カリタ)
さまざまなメーカーを試したんですよ、最上級ブレンドを淹れるにふさわしい器具。この台形を見た瞬間ピンときましたね。通常より底面積が広く、最後まで均一に抽出できるのでは?と。
試してみたらまさにその通り。ひだ付きのペーパーは側面に張り付かず、ドリップもスムーズ。かれこれ12年は愛用しています。(川島さん)
漁業の一流が選ぶ一「一番傷つかないまな板」
30年以上漁業に携わり続ける魚食の伝道師
魚食普及人 上田勝彦さん
名門長崎大学の水産学部在学中から漁師として魚と向き合い、その後水産庁で活躍。現在は日本のよき魚食文化を正しく広める“魚の伝道師”として各種メディアで幅広く活動中。
捕鯨船でも使われていたしなやかで強いプロ専素材
PARKER ASAHI[パーカーアサヒ]
クッキンカット
上田さんが愛用しているのは捕鯨船を降りるときに電ノコでカットしてもらったもの。白い樹脂や高級木のまな板に比べ包丁の刃にも優しい素材で、面倒な手入れも不要。家庭用は通販で購入可能。実勢価格5000円前後~。
昔仕事で捕鯨船に乗っていたのですが、その船は甲板全体が巨大な“まな板”みたいになっていて。その床材に使用されていたのが、木粉と合成ゴムで作られた『クッキンカット』という素材でした。
包丁の刃が当たってもキズがつきにくく、水切れがいいから清潔で、かつ滑らない。世界最強かつ最適なまな板でしょう!(上田さん)
※表示価格は税込み
[ビギン2022年9月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。