特集・連載
懐かしいモノが今エモい!? Z世代カリスマの一周回って一生モノ研究
結局得する「一生モノ」 うまい棒に牛丼、電気代まで値上がりだって!? どうする?どうなる?日本経済、ぼくらの未来。Beginが愛するベーシックな服や靴や小物を見ても、値上がりこそすれ、値下がる気配はありません……。こんな時代に誰がした? 否、こんな時代だからこそ!せっかく買うなら、ず~っと使えて、長~く愛せるモノこそ絶対正義! この記事は特集・連載「結局得する「一生モノ」」#31です。
昭和レトロなクリームソーダも大ブレーク! 純喫茶やフィルムカメラにレコード……一昔前に流行ったものが続々と流行っている昨今。なかでもそのブームを引っ張っているのが、1990年代中盤に生まれたZ世代。次世代を担う若きカリスマたちに、“一周回った”リバイバルな一生モノを教えてもらいました!
(1)約30年回って
高級コンパクトフィルムカメラがエモい!
ビームス期待の最年少プレス
[1997年生まれの]ビームス/プレス 丸 海都さん
コンタックスのTVSⅡは、撮影でご一緒するプロのカメラマンさんたちがサブカメラとして使っているのをよく見かけて憧れていました。フィルムカメラとしてはコンパクトなポケットサイズなのにレンズはカールツァイス社製で画質もすごくいい。
仕事・休日問わず毎日持ち歩いて、気になる風景があったらパシャッと。現像するまでわからない、スマホにはないドキドキも楽しみの一つです。
ビームス 丸 海都さんの一生モノ
コンタックスのTVSⅡ
《今買うならinfo》
当時のコンパクトカメラには珍しいズーム機能を搭載し、90年代の“クラカメブーム”をけん引。相場価格3万~4万円(※編集部調べ)
90年代ストリートスナップの巨匠・テリー・リチャードソンも愛用!
(2)約30年回って
直線しかないデザインがエモい!
自らのブランドを立ち上げた旧車好き
[1995年生まれの]カーサービス/ディレクター 橋本 奎さん
どうしても“角ばったワゴンに乗りたい”と思い調べていくうちにたどり着いたのが、90年代の7代目グロリアワゴン。現代のクルマでは見られないネオクラシックな直線デザインが好きで、一目惚れでした。
小さい頃に遊んでいたミニカーがそのまま実車になったような懐かしさも含めて楽しんでます。選ぶ理由はシンプルで単純に“カッコいい”から。アメ車っぽさのある国産車が好きですね。
カーサービス 橋本 奎さんの一生モノ
日産のグロリア
《今買うならinfo》
1983年から1999年まで生産された7代目グロリアのワゴン仕様。中古車市場での相場価格は80万~150万円(※編集部調べ)
後ろ姿もエモい!
90年代サーファーに愛されたネオクラシックカーの名車
(3)約30年回って
オールドスケートの空気感がエモい!
©2018 Filmverlag Fernsehjuwelen.All rights reserved.
入社からわずか2年でバイヤーに抜擢
[1993年生まれの]ファーストハンド/バイヤー 森畑優太さん
自分含めスケーターにとって、ラリー・クラークの『キッズ』は永遠のバイブル。寄せ集めのキャストが全員自前のシュプリームを着ているのが逆にリアルだったり、彼が映した当時のオールドスケートの雰囲気が大好きで。
40代でスケボーを始めた彼の人生にも「何事も始めるのに遅くはない」と励まされましたし、最近だと友人の紹介で知り合ったBottコラボのTシャツもゲットしました!
ファーストハンド 森畑優太さんの一生モノ
『KIDS』DVD&Blu-ray好評発売中 BD→5280円 販売元:ハピネット・メディアマーケティング
ラリー・クラークの『KIDS』
《今買うならinfo》
1995年公開。ちなみに脚本は彼のスケート仲間であるハーモニー・コリン。DVDは3347円(ハピネット・メディアマーケティング)
BottコラボのTシャツもゲット
90年代のスケートシーンを代表するスケーターの伝説的名画
(4)40年回って
年代ごとに異なるヴィンテージデザインがエモい!
シップス初のメンズスキンケアを開発
[1994年生まれの]シップス/メンズカジュアル バイヤー 瀬谷俊法さん
元々母親がカレを数枚持っていたので、「くれ」と何度もせがむも断られて(笑)。ようやく自分で購入したのが、今から2年前。
ヴィンテージエルメスは年代ごとでデザインが異なるのも面白くて、自分はヘインズのTシャツにもさらっと合わせられそうな、キメキメになりすぎないものを選んでます。
シルクツイルの質感一つとっても、メゾンブランドのこだわりが行き届いているなと感じますね。
シップス 瀬谷俊法さんの一生モノ
ヴィンテージエルメスのカレ90
《今買うならinfo》
「正方形」を意味するエルメスの定番。時代ごとのデザインにコレクターも多い。相場価格1万5000~3万円(※編集部調べ)
80年代に流行したフレンチアイビーには必須のおしゃれアイテムだった!
(5)50年回って
古きよきアメリカ靴のいなたさがエモい!
人気ショップの店長を務めるアメカジ通
[1996年生まれの]グレース/店長 三浦知也さん
自分は今どきのブランドものよりも、クラシックなアメリカの大衆文化が好き。
例えば、レザーシューズで言えばこのフローシャイム。ブランドの最上級ライン「インペリアル」のもので、スコッチグレインレザーを使った70sの一足。ドレッシーだけどどこかカジュアルで、これにカーハートのペインタ―をよく合わせます。
店頭で履いていると、50代のお客さんとも話が弾むこともありますよ(笑)。
グレース 三浦知也さんの一生モノ
フローシャイムのケンムーア
《今買うならinfo》
アイビーリーガーたちの間で愛された名作ローファー「コブラヴァンプ」と双璧をなすモデル。相場価格1万~3万円(※編集部調べ)
70年代のエグゼクティブたちを虜にしたアメリカを象徴する超高級革靴
(6)50年回って
プロユースに向けたターンテーブルがエモい!
老舗レコード店の看板ヒップホッパー
[1997年生まれの]マンハッタンレコード/スタッフ兼Sound’s Deliラッパー Kaleidoさん
自分たちはストリーミングで聴き放題の音楽が当たり前の世代。だけど、新しい曲を入れれば古いものは埋もれて、記憶も薄れちゃう。本当に好きな曲は思い出と一緒にモノとして持っていたくて、それをかなえてくれるのがこのターンテーブル。
自分の周りでも、どこのクラブでも、ターンテーブルといえばテクニクス。新しい音源を昔のスタイルで楽しむっていうのがクールだなと僕は思います。
マンハッタンレコード Kaleidoさんの一生モノ
テクニクスのSL-1200MK5
《今買うならinfo》
1970年代から発売され、シリーズを通じて多くのDJやヒップホッパーたちがこぞって愛用。相場価格4万~6万円(※編集部調べ)
70年代以降ヒップホップやDJなどプロの間で絶大な支持
(7)100年回って
ハンドメイドの日本製釣り具がエモい!
道内イチのおしゃれテンカラ釣り師
[1996年生まれの]SOUTH2WEST8/店長 小見 光さん
1888年創業の老舗に製作してもらったこのロッドは、クラシカルな見た目の割に竿がカーボン製でしなやかなので、魚の引きをダイレクトに楽しめます。長さは僕が住んでいる北海道では短めの3.6mで、狭い渓流の多い本州でも使いやすい。
軽いからキャンプや登山にもリュックの脇に差して行けますし。パーツ交換も修理もできて、自分のライフスタイルにも合う、僕の考える一生モノですね。
SOUTH2WEST8 小見 光さんの一生モノ
SOUTH2WEST8×SAKURAの3.6m
《今買うならinfo》
世界最古の釣具ブランドとコラボ。仕舞寸39cmのコンパクトさで渓流では抜群の携帯性を誇る。4万2900円(サウス2ウエスト8)
100年以上前から愛される、シンプルゆえに奥深い日本古来の釣り
※表示価格は税込み
[ビギン2022年9月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。