特集・連載
メンズドレス業界No.1インフルエンサー 西口修平さんの一生モノ3選
結局得する「一生モノ」 うまい棒に牛丼、電気代まで値上がりだって!? どうする?どうなる?日本経済、ぼくらの未来。Beginが愛するベーシックな服や靴や小物を見ても、値上がりこそすれ、値下がる気配はありません……。こんな時代に誰がした? 否、こんな時代だからこそ!せっかく買うなら、ず~っと使えて、長~く愛せるモノこそ絶対正義! この記事は特集・連載「結局得する「一生モノ」」#04です。
「ヴィンテージを合わせるとドレスの装いに奥行きが生まれます」―ビームスF 西口修平さん
探し続けていたリーバイスのセカンドを、取材前日にようやく手に入れたんです(笑)。1953年製で、紙パッチになる前の初期型。袖口こそ擦れていますが色は残っていますし、何より僕のサイズなのが決定打でした。古着店でのアルバイト時代から欲しかったので、やっと出会えた思いです。
セカンドってヘンなカタチなんですよね。まず、着丈がかなり短い。それと袖付けがほぼ横向きになっていて、脇に生地が溜まり肩が丸みを帯びる。仕事柄、服作りの資料としてこういうのを持っていることは大事なんです。
ただ、洋服は着るもの。ほつれたり破けたりするのも仕方ないことと思っていますから、ガンガン着ます。これは着丈のバランス的にも、ハイライズのウールパンツなんかに合わせて着たいですね。
トップスは今だったらポロを選んで、ちょっとかしこまった感じに。自分はドレス畑で仕事をしていますが、こうした古着をミックスできる土壌があるのは強みだと思っています。
ジャガー・ルクルトのトリプルカレンダーは、大切ないただきもの。40年代のもので、複雑な機構を収めるためにケースが厚く、当時の技術が結集されているところに歴史の重みを感じます。
リングはバニーへオーダーしたもので、お守りとしてペガサスの刻印を入れてもらいました。洋服やモノって次々欲しいものが出てくるけど、本当にイイものは必要最小限あればいい。なんていうと、ジーンズ何本持ってんだよ!となっちゃいますけどね(笑)。
メンズドレス業界No.1インフルエンサー
ビームスF ディレクター
西口修平さん(44)
ドレスも古着もさらりとミックスする着こなしを参考にせんとするインスタフォロワーは、なんと14万人以上。国内外のメディアから注目を浴びるファッショニスタだ。YouTubeにて「MR_BEAMS CHANNEL」を配信中。
No.1[1日愛用]1950年代 リーバイスのLot.507XX“セカンド”タイプ
「状態のいい初期モデルにやっと出会えました」
Vintage LEVI’S
1950年代 リーバイス Lot.507XX“セカンド”タイプ
旧知の古着店「ボンビュー」から連絡が入り、取材日の前日に購入。初めて手に入れたセカンドは、愛用1日だがいつまでも大切に着たいという一生モノだ。「色も割と残っていますし、イイ顔していますよね。これ以上古着が高騰する前に買えてよかったです(笑)」
No.2[23年愛用]1940年代 ジャガー・ルクルトのトリプルカレンダー
「機構が詰まった厚いケースに歴史の重みを感じます」
Vintage JAEGER-LECOULTRE
1940年代 ジャガー・ルクルト トリプルカレンダー
月と曜日を2つの窓で表し、文字盤外周に記された31日を針で指す、高度な機構を備えた機械式時計。「就職祝いとして大学の先生に頂きました。40年代製とは思えないほどキレイですよね。文字盤がいい具合に日焼けしているので茶靴との相性がよく、重宝しています」
No.3[1年愛用]バニーのオーダー 18金イエローゴールド シグネットリング
「さすが認定入りの地金、輝きが褪せません」
BUNNEY[バニー]
オーダー 18金イエローゴールド シグネットリング
ロンドンのジュエリーブランドにオーダーしたゴールドリング。「銀や金の地金の品質にはピンキリあって、このブランドの製品は英国認定機関のホールマーク入り。いい地金で作ると持ちが違うといわれています。刻印は悩んだ末、ペガサスに。珍しいでしょう?」
Gジャン/高円寺の古着店「ボンビュー」でもし同じものを購入したら?の参考価格25万円(ボンビュー)
時計/同年代のトリプルカレンダーの中古価格60万5000円~68万円程度(編集部調べ)
リング/既成品のリングをビームスで購入可能。シルバー×イエローゴールドのシグネットリング23万1000円~(ビームス ハウス 丸の内)
手放しちゃってとほほ……
リアルマッコイズ別注 オールデン サービスシューズ
学生時代に購入。「後輩からあんまりイイですねーといわれるので譲ったのですが、コバの張り具合とか今のモデルより華奢で、二度と手に入らない。彼まだ持ってるかな(笑)」
※表示価格は税込み
[ビギン2022年9月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。