名門アウトドアブランドの“実はなオリジン”を知っておく
Origin(オリジン)
ブランドネームの由来やブランドの起こりになったギア、何となく知ってるようで実は知らない……。ここらで名門の起源をおさらいすれば、実際使うときもゴキゲンでしょ♪
[1]AIGLE
ブランド名は……【アメリカの国鳥 】に敬意を表し名付けられた
古来から国家・組織が強さの象徴として重用し、アメリカの国鳥として君臨する鷲。
仏の古豪がそれを選んだ理由……それはアメリカ人の創業者ハッチンソン氏が、グッドイヤー社の創始者からヴァルカナイズド製法の特許を取得し、渡仏して成功したブランドだから!
仏語でエーグル。恩を忘れない創業者の想いが詰まってるんです。
AIGLE[エーグル]
ベニル
複数のラバーパーツを職人が手作業で貼り合わせ、柔らか~な履き心地と必要な箇所の耐久性を実現する大定番ラバーブーツ。今なおフランス本国の自社ファクトリーで生産されている。1万9800円(エーグル カスタマーサービス)
農業用に開発されたラバーワークブーツの草分け
[2]KARRIMOR
ブランド名は……【carry more(もっと運べる)】が由来
キャリーモア、キャリーマー、カリーマー、カリマー。創業者のパーソン夫妻が、より多くのものを運びたい!と名付けた光景が目に浮かぶよう。
創業者パーソン夫妻と開発したサイクルバッグ
当初作っていたサイクルバッグのデキに惚れ込んだクライマーの要請に応える形でバックパックの製作に着手。carry moreの精神が脈々と受け継がれてきたからこそ、今があるんですね。
karrimor[カリマー]
リッジ40+
豊富な機能的収納、トレッキングに最適化された設計を備えたカリマーを代表するバックパック。3Dバックパネルを内蔵し、フィット感と安定性を高めている。W31×H65×D23cm。2万4750円(カリマー インターナショナル)
最初に誕生したアタックザックの原型モデル
[3]MYSTERY RANCH
ブランド名は……【TV番組から】着想を得た
ミステリー=神秘、ランチ=牧場という、アウトドアとは若干離れたブランド名。その由来は、創業者の一人デイナ・グリーンソン氏の幼少期まで遡ります。
50年代に放映されていた『ザ・ラジオ・ランチ』
悪を倒し、人々にカントリーソングを歌って聴かせるTV西部劇『ザ・ラジオ・ランチ』。幼いデイナが抱いたヒーローへの憧れが名付けのきっかけ。ちなみに一説には、ミステリー小説好きも関係しているとか。
MYSTERY RANCH[ミステリーランチ]
2デイ アサルト
象徴的なY字型のファスナーを備え、デイリーユースに最適なサイズを追求。ミリタリー由来のディテールを残しながら、PCスリーブを完備するなど機能面もアップデートされている。W31×H53×D29cm。2万9700円(エイアンドエフ)
[4]SUUNTO
ブランド名は……【コンパス開発】から
世界初の液体封入式コンパスを発明
北極圏で膝まで雪に埋もれるような極寒の状況下では、従来のコンパスは性能が低く使えないことも。そこで冒険家でもあった創業者トーマス・ヴォホロネンは、不凍性の液体封入式コンパスを1936年に発明。これがスント誕生の瞬間でした。
冒険をサポートする機能が盛りだくさんな今日の時計へと続く、偉大な道しるべとなったんですね。
SUUNTO[スント]
5 ピーク
39gと超軽量ながら、GPS起動時で100時間駆動するバッテリー容量を実現。ランニングデータの管理や、エネルギー消費率の計測などが可能だ。もちろんメイド in フィンランド。径43mm。4万3890円(スント)
ヘルシンキにある本社工場
[5]ARC’TERYX
ブランド名は……恐竜と鳥獣をつなぐ【始祖鳥】がモチーフ
1億4500万年前のジュラ紀、恐竜と鳥類の中間に位置し、初めて空を飛んだとされるアーケオプテリクス。いわゆる始祖鳥をモチーフにしたのが、ご存じアークテリクスというブランド名とそのロゴです。
上/ロゴの元となった始祖鳥の化石
もともとクライミングギアを手掛けるガレージブランドだけあって、機能性に優れタイムレスな物を作る哲学は今なお連綿と受け継がれています。
ARC’TERYX[アークテリクス]
フレイザー ジャケット
防水透湿素材でありながら抜群の柔らかさを持つゴアC-KNITを採用。軽量かつコンパクトに収納可能で携帯性も優れる、街使いに最適。件の始祖鳥ロゴは肩に。5万7200円(アークテリクス カスタマーサポートセンター)
[6]NANGA
ブランド名は……【ナンガパルバット山脈】が由来
自社工場生産や永久保証といった偉業を成し遂げてきたナンガ。その名には二代目、横田 晃氏の燃えるような意志が宿ります。
人喰い山と恐れられる世界9位の高峰
ヒマラヤ山脈の一角、世界で9番目に高く人喰い山と恐れられたナンガ・パルバット。登頂が困難な霊峰を使い、「困難だからこそやってやる」「誰も登らないところを登る」というメッセージを込めたんだとか。
NANGA[ナンガ]
LEVEL8-23 オーロラライト
15デニールのオーロラライトに何と1000gものダウンを封入し、下限使用温度−23度を実現した最高峰シリーズ「LEVEL8」から。8000m級の霊峰もこれがあれば安心!? Φ21×H41cm(収納時)。9万4600円(ナンガ)
※表示価格は税込み
[ビギン2022年6月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。