string(38) "https://www.e-begin.jp/article/363839/"
int(1)
int(2)
  

Gショック GA-2000-1A9JF

スピードにスティングにジェイソンにイルクジ。Begin読者にはどれも馴染みあるGショックのペットネームですよね。ところがこの呼び名、通用するのは日本だけ! 腕時計のカルチャーが日本と海外では異なるからですが、同じ理由で人気モデルも大違いなんだとか。海外では地域ごとに好まれるモデルがまちまちといいます。そこで、気になる世界の人気G事情を、カシオの海外プロモーション担当者さんに訊いてきました!

盤石の人気を誇る5000系が海外ではイマイチだった!?

Gショックといえば、まずは角型デジタルの5000系。ファッション業界人の中には、鬼リピート購入しているマニアも珍しくない人気モデル……。と、日本の常識から海外でも、つい5000系が鉄板だと思いがちですが、実態はどうも違うようで……。カシオの海外プロモーション担当者さんはこう証言します。(以降「」はすべて同氏の発言)

「ここ数年で事態は激変していますが、確かにその前までは日本と海外で人気モデルに大きな隔たりがありました。たとえば、日本では5000系こそGショックのオリジンとの認識ですが、北米では6900をオリジンと位置づけていました」

Gショックの原点ともいえるオリジンすら地域によってまちまち。コレじゃイカン! と、海外PRの見直しに踏み切ったのが2013年。個別の商品じゃなく、Gショックの世界観を伝えるべく、世界約30か国で『Shock The World』と銘打った一大イベントを開催したんだとか。

「これを機に海外マーケットが大きく拡大しました。しかも既存モデルから世界規模のビッグヒットまで生まれています。それがGA-110。ちなみに、これ以降現在までGショックが展開する単一のモデルの中、世界で最も売れているのがGA-110なんです!」

 

世界で最も売れているGショックはコレ!

Gショック GA-110GB-1AJF
GA-110GB-1AJF

2013年に開催された世界規模でのイベント以来、グローバルでトップセールスを記録しているGショックがこのモデル。珍しい速度計測機能を装備。細かなパーツを積み重ねた立体的なフェイスデザインとブラック×ゴールドのカラーリングが目を惹きます。1万7000円。

クォーツ/耐衝撃構造(ショックレジスト)/速度計測機能/ワールドタイム:世界48都市(29タイムゾーン、サマータイム設定機能付き)+UTC(協定世界時)の時刻表示、ホームタイムの都市入替機能/LEDライト/20気圧防水/ケースサイズ:H55×W51.2×D16.9mm/樹脂ケース&ベゼル/樹脂バンド

なぜGA-110が世界規模で人気なのか? もちろんイベントの効果もあるでしょうが、海外では“時計の基本はアナログ表示”の認識がメッチャ強いことも大きいようです。となれば、当然デジタル時計は完全にカヤの外。5000系も当初は見向きもされないほど人気薄だったとか。

原点回帰に踏み切り5000系が日本で大ブレイク!

海外ではデジタル時計の人気がイマイチ。おまけに欧米では5000系のサイズ感も敬遠される一因に。欧米人の太い腕には小さすぎたんですね。とりわけ極端なのが北米エリア。日本人の目にはかなり大袈裟に見えるほど、大口径なモデルが好まれるそうです。

「先ほどのGA-110もそのひとつですが、さらに約2mmも大きなGA-700というモデルが根強い人気を誇っています」

 

北米エリアで人気を誇る大口径モデル

Gショック GA-700-1BJF
GA-700-1BJF

ケースサイズH57.5×W53.4mmはGショックの中でも最大クラス。この無骨さが北米エリアでは大ウケとか。アナログ/デジタルのコンビモデルで各種機能を操作するフロントボタンを6時位置に配置しているのが特徴です。立体的な時・分針も個性的。1万4500円。

クォーツ/耐衝撃構造(ショックレジスト)/針退避機能(針が液晶表示と重なり見づらいとき、液晶表示の上から針を一時的に退避させる機能)/ワールドタイム:世界48都市(31タイムゾーン、サマータイム自動設定機能付き)+UTC(協定世界時)の時刻表示、UTCダイレクト呼出機能、ホームタイムの都市入替機能/LEDライト(スーパーイルミネーター)/20気圧防水/ケースサイズ:H57.5×W53.4×D18.4mm/樹脂ケース&ベゼル/樹脂バンド

海外では存在感の薄い5000系。もっとも、日本でも5000系が人気を博すのは、ずっ後のこと。最初から人気だったわけではないんです。実際、Gショックブームがピークを迎えた1990年代半ば、売れていたのは派手なカラーモデルや限定モデルばかり。5000系は日陰の存在で、カシオも売上に対してあまり力を入れていなかったといいます。

「そうこうしているうちにブームも終焉。すると、その途端にGショックの売上が低迷。その後数年、暗黒時代を過ごさなければならなくなりました」

え? マジか? 何年もそんな時期があったとはビックリ! なにしろ天下のGショック、年度により多少の増減はあるにしろ、デビュー以来ずっと売れ続けているものだとばかり思っていました……。

「売れなくなって初めて反省点が見えてきました。ブームに乗じて目先の変化ばかり追い求めていたのではないか? 私たちが今やるべきなのは、Gショックの本質を見据え、その原点に立ち返ることのはず。以来、全社一丸となって原点回帰に取り組みました。このとき、原点といえばこのモデルと基軸に据えたのが5000系……DW-5600だったんです」

PRではDW-5600だけのカタログを初めて製作。マーケティングや営業活動でもDW-5600を猛烈プッシュ! こうしてGショックの本質を地道に発信した結果、ユーザーにもその価値が徐々に浸透。2003~2004年を境にDW-5600が国内で売れ始めるようになります。ジリ貧だったGショックの国内市場も右肩上がりに! そうなんです。今に繋がる5000系の快進撃、じつはこのときに始まったんですね。

Begin Recommend

facebook facebook WEAR_ロゴ