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GIRARD-PERREGAUX

戦場に身を置く兵士たちにとって時間管理は切実な問題! だからこそ一般人よりも断然早く腕時計の必要性に気づいていたんです。

そもそも史上初の男性用腕時計は軍用時計だってマジ!?

19世紀後半までは男性用の時計と言えばもっぱら懐中時計でしたが、武器や通信技術が発達して戦争のスタイルが変わると、戦場で時計がより重要な存在に。

敵とバンバンやり合う最中に“懐中時計を取り出す→確認する”という2アクションが必要なのは危険すぎ! という状況を察してか、1880年頃に当時のドイツ皇帝がジラール・ペルゴ社に2000個の腕時計の製作を依頼

これこそ史上初めて腕時計が量産された瞬間なんだそう! それから次第に腕時計がスタンダードになり、戦争のために磨き上げられた性能が一般の時計に転用されていきました。男の腕時計は軍用時計を出自としてたんですね。

GIRARD-PERREGAUX
懐中時計にベルトを付けたのが腕時計の始まり

1880年頃誕生
GIRARD-PERREGAUX

ドイツ皇帝ヴィルヘルム1世が海軍将校用に製作を依頼した時計には、耐久性向上のため網目状の金属製カバーが備えられていた。ただ戦場では使われず、訓練用だったそう。

軍用時計史をダイジェストでおさらい
ミリタリーウォッチ・クロニクル

海軍将校用時計

■1880年頃 ドイツ皇帝がジラール・ペルゴ社に海軍将校用時計の製作を依頼
腕に巻くための革ベルトを備えた懐中時計こそ、量産された初めての腕時計という説が有力。両手を自由に使えるようになったのは画期的だったが、それが戦争のために考案されたというのは複雑……。

■1889年〜1902年(第二次ボーア戦争) イギリス軍が初めて戦場で腕時計を着用
南アフリカで勃発したこの戦争で、イギリス軍の兵士たちが初めて実際に懐中時計を腕に括り付けて戦闘。これ以降、各国の兵士たちの間で徐々に腕時計の利便性の高さが認識されていくことに。

軍用時計

■1914年〜1918年(第一次世界大戦) 米軍が自国のメーカーと正式に契約
無線技術による連絡網が発達したため、戦場では腕時計がいよいよ不可欠に。米軍はハミルトン等のメーカーに軍用時計の生産を依頼し、いち早く標準支給品として定めていた。

防水性や耐久性に優れる機能派時計

■1939年〜1945年(第二次世界大戦) 防水性や耐久性に優れる機能派時計が続々登場
この頃になると、防塵・防水等の耐久性や、日付・蛍光・クロノ等の実用機能が充実。戦場のみならず、日常生活においても、懐中時計以上に便利なツールとして浸透していった。

■1969年〜 クォーツの普及によって“使い捨て”の概念も浸透
セイコーが高精度かつ低コストで量産可能なクォーツ時計を開発したことも、末端の兵士にまで腕時計が行き渡る要因に。修理せずに使い捨てる安価な軍用時計が普及していった。

miniタリーコラム
NATOベルトは20mm幅のアドミラルティーグレーが正統!?

NATO軍 G10ストラップ

NATO軍
G10ストラップ

’73年の英国防省の規格書には、“18mmのアドミラルティーグレー”と明記されていたが、2001年の最新の規格書では色はそのまま、幅の“20mm”に変更されている。各隊が個別に発注した別色(上写真左と右、参考商品)もあるが、正統はこれ! 写真中/3800円。(クロノワールド)

NATO軍 G10ストラップ
色はアドミラルティーグレー/幅は20mm

 
※表示価格は税抜き


[ビギン2019年10月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。

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