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ヘリーハンセン×ビームスのコートの素材には、防水透湿性に加えて耐針性も備わっています。ん、なぜに耐針なんてスペックが?と思ったアナタのモノ好き中枢を刺激してやまない、アウトドア小話の始まり始まり~♪

船上と路上のイラスト

船上で頼りになる「本物」は路上で着ても頼りになる
― 談・BEAMS統括ディレクター 中田慎介さん

Bボーイファッションが流行していた’90年代。僕は当時高校生だったのですが、先輩がある日、見たことのないロゴのルーズなアノラックを着て現れ、一目でヤラれたんです。

それがヘリーハンセンとの出会いで、すぐにインポートショップへ買いに行ったのを覚えています。そして今、まさに自分が体験してきた流行が繰り返され、驚きと懐かしさを覚えるなかで、一緒にモノ作りをしたいという気持ちが湧きました。

HELLY HANSEN×BEAMS ヘリーハンセン×ビームス フィッシャーマンズコート 拡大

そんな経緯でヘリーハンセンへアプローチさせていただき、完成したのがこのフィッシャーマンズコートです。

ブランドの方と企画を進めるにつれ、興味深いことを知りました。それは1877年にノルウェーで誕生したヘリーハンセンが、じつは“防水素材開発のパイオニア”であるという事実です。

始まりも漁師や船乗りに向けたオイルスキンのコートですし、ゴム引きのコート作りにも早くから着手。そして世界に先駆けて防水衣料工場を作ったのも、ヘリーハンセンだったのです。

ダブルネームの本作は、1900年代の漁師用コートを参考にしながら、素材やデザインを現代的にアップデートしたもの。防水素材のパイオニアたるヘリーハンセンをフィーチャーし、素材には小松マテーレとヘリーハンセンが共同で開発した防水透湿性のある新素材、「リノックス+」を使用しました。

こう見えて防水透湿&耐“針”性もアリ

HELLY HANSEN×BEAMS ヘリーハンセン×ビームス フィッシャーマンズコート 生地

この素材は1924年にヘリーハンセンが開発し、その後30年以上にわたり定番となった“ベトつかない”防水素材「リノックス」を、最新技術でアップデートしたもの。防水透湿膜を裏面ではなく表に貼り合わせているのが特徴で、これにより汚れもつきにくくしています。

また釣り針が掛かるなどして耐水圧が低下しないよう、生地に耐針性をもたせているのも、リアルな漁業シーンでも信頼を得ているヘリーハンセンの素材ならではといえるでしょう。

ちなみに、肩線などの一部は防水性を高めるために、縫製ではなく「ウェルダー」と呼ばれるブランド伝統の溶着仕様になっています。

生地を溶かして貼り合わせる伝統の仕様

HELLY HANSEN×BEAMS ヘリーハンセン×ビームス フィッシャーマンズコート 仕様

そして、そんなハイスペックな素材と作りでありながら、’90年代気分に沿うルーズなシルエットにしているのがこれの醍醐味。サイズバランス、袖口や胸元のロゴの効かせ方には、相当こだわりましたね。

パッと見はクラシックですが、都会に映えるとても現代的な印象のコートが完成したと自負しています。大満足の仕上がりなので、皆さまにもぜひ、見て、触って、着ていただけたら嬉しいです。

 

HELLY HANSEN×BEAMS ヘリーハンセン×ビームス フィッシャーマンズコート

HELLY HANSEN×BEAMS
ヘリーハンセン×ビームス
フィッシャーマンズコート(別注LINOX+コート)

1900年代初頭のアーカイブをモチーフに、現代風にアップデート。素材には小松精練改め小松マテーレとヘリーハンセンが共同開発した、防水透湿素材「リノックス+」を使用。本気の漁師スペック素材のため汚れや針にまで強く、それでいて洒落感バッチリのルーズな街映えシルエット、ってな二面性に萌えるでしょ? 2万5000円(ビームス 原宿)

BEAMS 統括ディレクター中田慎介さん

BEAMS 統括ディレクター
中田慎介さん

1977年栃木県出身。ハイカラな両親から服好きの遺伝子を受け継ぎ、中学時代よりファッションに傾倒する。チーフバイヤーを経て、現在はメンズカジュアルを統括。

 
※表示価格は税抜き


[ビギン2019年6月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。

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