特集・連載
疲れにくいスーツの極意は、着用感ゼ～ロ～!?の“ラウンドショルダー”にあり
スーツ選びの実況中継 ビジネスシーンの多様化により、着こなしの自由度はUP♡ でも、その一方でスーツ選びの基準が曖昧になっているのも事実です。そこで、ドレス賢者のもとへ突撃取材を敢行！ 10万円以下という適正価格で、今一度“スーツのベーシック”を学びつつ、最適“買い”へ導きます！ この記事は特集・連載「スーツ選びの実況中継」#03です。
副資材を極力省き、軽く、柔らかく仕立てたスーツの最新形態！
仕事でスーツを着るんだし、肩が凝るのも仕方のないこと。な～んて思っている人は時代に取り残されているかも!? “ドレスの楽チン化”は日本のみならず世界的な潮流で、昨今のスーツは軽やかな仕立てであることが当たり前。今や疲れないのが正義と言っても過言ではないのです。
では、具体的にナニがどうだと疲れにくいのか？ 我々はその答えを求めて“ドレスのUA”へと取材に向かいました。開口一番、「まあ、まずは羽織ってみてください」とプレスの藤原さんがすすめるので早速袖を通したのは、今季登場の最新スーツ。するとこれが、ドヤ顔も納得の着てないみたいな軽さなんです!! どうして～？と身を乗り出すと
「非常に緻密なテクニックですが、本作の肩はパッドを省き、肩から胸にかけて薄い毛芯のみで形成しているんです。また日本人体型に合う前肩にしているのはもちろん、肩先の形を整えるための裄綿も極力薄くし、自然なラウンドを描くようにアイロンで丸く形作っている。だから単純に軽いし、肩当たりもソフトなんですね」とのこと。
それでいて印象がくだけることのないバランスもお見事です。“楽チンでもキチンとありたい”と願う現代のマジメなビジネスマンにとって、新肩・スーツはまさしく理想の相棒になる!!
教えてくれるのはこの方
ユナイテッドアローズ プレス
藤原和広さん
2005年入社。元は古着好きだったが、UAの先輩猛者の洗礼を受けてドレスに開眼。店舗時代もドレスを担当し、昨年プレスに。
《スーツ弱虫マスイの実況中継》
リラックススーツ編
《BEST BUY》
軽やかさを追求したそのスーツは、インターナショナルなスーツでもある！
UNITED ARROWS
ユナイテッドアローズの2Bスーツ
丸みを帯びた肩線を特徴とする、極めて軽い着心地のスーツ。この肩線は、○○風といった味付けではなく、UAがスーツに求められる本質＝着心地やクリーンな印象を追求して生まれたもの。シーンを選ばない、インターナショナルなスーツだ。7万8000円（ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店）
《STYLE CHECK 1》
キチンと感は損なわない絶妙のバランスです
ピシッとした雰囲気を備えているのが本作の真骨頂。ウエストの絞りは控えめで、クリーンなラインを描く。サルヴァトーレ ピッコロのシャツ2万8000円、フィオリオのタイ1万5000円、同チーフ5000円（以上、ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店） クロケット ＆ ジョーンズのシューズ7万8000円（ユナイテッドアローズ 銀座店）
《STYLE CHECK 2》
とはいえ軽やかだからドレスダウンもしやすい
構築感とリラックス感を併せ持つ中庸のバランスゆえ、カジュアルな着崩しも自然体だ。ニットポロとの合わせは鉄板中の鉄板。ジョン スメドレーのニットポロ3万6000円（ユナイテッドアローズ六本木ヒルズ店）その他は本人私物。
《RELAX DETAIL》
自然な丸みを帯びつつ落ちる本作の肩線は、優しく、リラックスした印象だ。
袖山が盛り上がる力強い印象のベーシック
※表示価格は税抜き
［ビギン2019年4月号の記事を再構成］スタッフクレジットは本誌をご覧ください。
