特集・連載
ライトモールスキンで定番のミリタリーアイテムを再現 地方別注品vol.34
こんなのあったの〜!?全国ブツ賛展 別注やコラボがあふれ、アイテム個々の特別感もすっかり薄くなってしまっている昨今。しかしあなたの住む街から視野を広げれば、世の中にはまだ特別な逸品がたくさん眠っている。これまで多くの“ローカル名品”を紹介してきたビギンが、ご当地ショップ別注&ご当地コラボを発掘! この記事は特集・連載「こんなのあったの〜!?全国ブツ賛展」#34です。
北海道・東北 関東 中部 関西中国・四国九州・沖縄
北海道 北海道・札幌市で発掘!
︎職人が一点ずつ丁寧につくる
アーチ×ジャンルのスリーピングシャツ
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︎エミスフェール時代のピエール・フルニエ氏の世界観に感銘を受け、そのスタイルを独自の解釈で展開している札幌市の『アーチ』。ヨーロッパのヴィンテージスタイルをベースに、ケーシーケーシーやフランクリーダーといった素材やディテールにこだわったセレクトが身上なわけですが、姉妹店に『ジャンル』という名前のレディスのショップがあるのをご存じ? 『アーチ』と同様にヨーロッパのヴィンテージとインポートをメインとしたこの店は、昨年リニューアル。その際に工房を立ち上げ、女性の職人がオリジナルの服をつくっているというから、そのこだわりぶりには思わず脱帽! そして、『アーチ』と『ジャンル』がコラボしてつくったのが、こちらの渾身のアイテムなのです。最近はヴィンテージとして市場に出ることが少なくなった軍モノのスリーピングシャツを題材に、Vネックなどのディテールはロシア軍のものから、シルエットはドイツ軍のものから拝借。注目してほしいのは、’30~’40年代のフランスのヴィンテージを表現したというブラックのライトモールスキンの生地。高密度の織りによる光沢が程よい上品さを醸し出し、ワークウェアのように肩肘張らずに着用できるデザインに落とし込んだ点が嬉しいところです。また、Vネック部分に使ったメタルボタンもヴィンテージの雰囲気を出すために、わざわざ海外の工場へオーダー。こんなこだわりが満載ゆえ、店頭に置いているサンプルを試着したうえでの受注生産品なんです。ゆくゆくは生地も含めてすべての素材に北海道のものを使い、工程も道内で完結するものづくりを目指しているという『アーチ』。次の別注アイテムも待ち遠しい限りです。2万8000円
︎(問)アーチ
TEL. 011-261-5083
http://archstyle.tv/
※表示価格はすべて税抜きです。
写真/久保田彩子 文/トライアウト スタイリング/宮崎 司 イラスト/ウシオダヒロアキ