鉄の女の心も動かした、英国鞄の温もり【ブランド語り処】

ブランド語り処ビギン読者にお馴染みの定番ブランドから発掘した、意外な“語りドコロ”をご紹介。知っておきたい基本の知識から、マニアックなレア情報まで、あらゆる名ブランドを多角的に掘り下げて徹底研究！この記事は特集・連載「ブランド語り処」#01です。

ビギン読者にお馴染みの人気ブランドから発掘した、意外な“語りドコロ”をご紹介。今回はハンティングやフィッシング鞄で人気のジョン･チャップマンを深堀り！　定番から新作にまで息づくクラフツマンシップとは？

英国ならではの“ご愛嬌”に妙味あり！

創業者の名を冠したジョン･チャップマン。英国の老舗ハンティング専門店、ハーディのトップセールスマンだったジョン･チャップマン氏が、1984年に釣りや狩猟用の鞄メーカーとして工場を構えたのが始まり。スコットランドの国境に近い湖水地方、カーライルにある自社工場で今もなお、熟練の職人によるハンドメイドにこだわり続ける生粋の英国ブランドです。

そんな同ブランドを語るうえで欠かせないのが、創業時より採用する「ゴム引きコットンキャンバス」。丈夫で撥水性に優れた、雨の多い英国発祥の素材です。しかし昨今、ほとんどの英国ブランドは安定供給が可能で、より機能性を重視した日本製やイタリア製を使用しているんだとか。それでも同ブランドは英国製の一択！

生地やレザーのカッティングはすべて手断ち。ボコボコとした断面もまた、英国ハンドメイドならではの愛嬌だ。

ゴム引き素材はゴムの分量が多く、そのため肉厚で撥水性にも優れる。また分厚い分、丈夫かつアタリも出やすく、経年変化も楽しめる。

バックルなどに使用する真鍮は、重厚で丈夫なクラシカルな英国製を使用。

ゴムの分量が多い英国製のゴム引き生地は他と比べて重く、ゴム独特のニオイがすることも。そんな英国製ならではの“ご愛嬌”もクラシックな味わいの一つ。肉厚でヘビーデューティな生地はガシガシ使えて、独特の風合いを纏います。さらに、鞄に使われるブライドルレザーや真鍮などのパーツもすべて英国内で厳選。

と、100％メイド・イン・ＵＫの妥協なきモノ作りが、かの有名な“鉄の女”をはじめ名だたる著名人のハートを射止めた、英国らしい質実剛健さ、温もりや味わいを生んでいるのです。

英国元首相のマーガレット・サッチャー氏が愛用したモデル「TWIN BAG」

男っぽく持てるアイテムが豊富！

ここんちお馴染みのゴム引きキャンバスを使用した、大容量のドクターバッグ。大きく開口するメインコンパートメントは、ポケットや間仕切り一切なしの潔さ。そのため、荷物は自由に詰め込むのが正解！　しかもこう見えて、PCなどのデジタル機器も安心して収納できる緩衝材入り♪　使い込むほどに生地は柔らかく、表面に現れるアタリによってコクも倍増しますよ。
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