名門系統図「Lee」編
【Lee】ロコジャケットからストームライダーまで名作Gジャンの系譜を辿る!

Lee(リー):ジャケットの系譜
高い技術力と数々の革新でジーンズをワークからファッションへ引き上げたリー。今回は、世界三大ジーンズブランドの一角を占める名門が生み出したパンツ&ジャケットの傑作を俯瞰しつつ、その偉大な足跡をたどってみた。

1922年
鉄道機関士の意見も参考にして開発されたレイルマンたちのためのデニムジャケット

ロコジャケット 91-J
リー初のジャケットは「ロコ(Locomotive=機関車の略)」の通称で分かるとおり、鉄道作業員用に開発された。初期型では手袋越しでも留めやすい首振りボタン、チンストラップなどが設けられた。「ダンガリーズ ロコジャケット」1万8700円。
ロコジャケットを紹介する雑誌広告
1929年
リーの歴史を語るうえで欠かせないアウターの名作

91-B
世界初の防縮加工デニム製ジャケットであり、この技術によって可能となったフロントジッパーの採用はブランド初だった。ワークジャケットの基本であるショート丈で、ジップ付き胸ポケットと2室のサイドポケットがスラントデザインなのも個性的だ。「91B ジップアップブルゾン」1万8700円。
1934年
Gジャンのモダンスタイルを提示した先駆モデル

スリムジャケット
ジャケットながら「101」シリーズに属するコレは、いわゆる1st型とも呼ばれるカウボーイジャケット。牧場労働者やロデオ競技者の動作をスムーズにすべく、身幅が絞られているのが特長だ。また、第二次大戦前のモデルは前立てのプリーツやバックルバックなども備えていた。写真は参考商品。
1948年
スペック不変! これぞGジャンの金字塔

101-J
1934年登場の「カウボーイジャケット」をベースに、フロントプリーツやバックルバックを廃し、よりモダンにアップデートされたモデル。以後、三四半世紀を経た今日まで大きな仕様変更もなく継続展開されている不朽の名品である。「ジ アーカイブス ライダース 101-J 1948モデル」1万9800円。
1949年
裏地がブランケットだから真冬でもあったか~い

101-LJ(ストームライダー)
「101-J」の冬用タイプで、1953年頃から「ストームライダー」の名が付された。裏地にブランケット採用。当初、ブランケットの収縮が不安定だったため、裏地はベルトに縫い込まれていない仕様だった。コーデュロイは首元の擦れを防止する効能が。「ジ アーカイブス 101-LJ 1950’sモデル」6万6000円。
1958年
上品素材&カラーでワークウェアのイメージを一新

ウエスターナー
牧場労働者のドレスアップウェアとしてデビューし、やがて上品指向のアイビーリーガーらの間でブレイク。生地はコットンサテンで、ベージュのカラーリングは後のカラージーンズ人気の先駆となった。「ジ アーカイブス ウエスターナー 1962モデル」のジャケット4万9500円。
ロデオでも街でもカッコよかった!
2025年
定番の左綾とひと味違う右綾の色落ちが味わえます

101 100周年 ライダース101-J
スタイル番号「101」誕生100周年を記念して発売された特別モデル。定番の「101 レギュラー」をベースに、オリジナルネームをあしらったワイドシルエットで、しかも左綾ではなく、100年前と同様、よりヴィンテージ感に富んだ13オンスの右綾デニムが使われているのがポイントだ。1万9800円。
※表示価格は税込み
[ビギン2026年1月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。
