名門系統図「Lee」編
【Lee】101からフリージーまで、名作パンツの系譜を徹底解説

Lee(リー):パンツの系譜
高い技術力と数々の革新でジーンズをワークからファッションへ引き上げたリー。今回は、世界三大ジーンズブランドの一角を占める名門が生み出したパンツ&ジャケットの傑作を俯瞰しつつ、その偉大な足跡をたどってみた。

1924年
100年を超えて愛される傑作ジーンズ

カウボーイパンツ(101)
カウボーイ=牧場労働者向けの13オンス右綾デニム製で、翌年の1925年に付されたスタイルナンバー「101」は、後年の「ライダース」に継承されている。当初はボタンフライだったが、1927年に発売された「101-Z」は世界で初めてのジッパーフライ仕様ジーンズとなった。写真は参考商品。
往年の広告には「起毛革のラベルに焼き印でブランドネーム」の記載も
1945年
新旧「101」両方の仕様を兼備した移行期モデル

ドーナツボタン付きながら生地は左綾……と、「カウボーイ」と「ライダース」の仕様が混在する過渡期の製品。「ジ アーカイブス カウボーイ 101 1945モデル」2万8600円。

1948年
永世定番「ライダース」がここに本格デビュー!

街穿きも意識して作られた「ライダース」の初期型。裏タグの「Lee」ロゴでは「ee」が斜体から正体に。「ジ アーカイブス ライダース 101-Z 1948モデル」2万8600円。

1954年
若者のファッションに響くモダンシェイプに

シルエットが洗練され、防縮加工デニムや開閉楽勝なロック付きジッパーも。裏タグの金ロゴは大ぶりに。「ジ アーカイブス ライダース 101-Z 1954モデル」2万8600円。

1955年
ジーンズが若者の反骨精神を象徴するアイテムへと変貌!

この年に公開の『理由なき反抗』で、赤ジャケ × 白シャツ × リー「101」というスタイルを披露したジェームズ・ディーン。この名画での彼の存在が、ジーンズをワークから若者らのカウンターファッションにおける重要アイテムへ変貌させる大きな契機となった。写真は彼が着用した「101」の忠実復刻版。参考商品。
1958年
上品素材&カラーでワークウェアのイメージを一新

ウエスターナー
牧場労働者のドレスアップウェアとしてデビューし、やがて上品指向のアイビーリーガーらの間でブレイク。生地はコットンサテンで、ベージュのカラーリングは後のカラージーンズ人気の先駆となった。「ジ アーカイブス ウエスターナー 1962モデル」のパンツ2万8600円。
1960s
ゆったり穿ける股上深めモデル

200
「101」の後継として登場した、この「ライダース」のベストセラーモデルは、快適に穿けること請け合いなゆったりめのストレートが特長的。股上は深めで、腰回りと腿に余裕を持たせている。「アメリカン ライダース 200 フルカットジーンズ」1万6500円。
1970s
ロックジェネレーションに熱く支持され大ヒット

102
ウエスタンブーツに合わせるパンツとして開発されたフレアシルエットの「ライダース」。当時のヒッピームーブメントに呼応するモデルでもあり、リーのファッション性をより高める役も果たす。「アメリカン ライダース 102 ブーツカットジーンズ」1万6500円。
1980s
モダンストレートがスタイルを引き締める

205
ネオ・アメトラが席巻した’80年代に大好評を博した「ライダース」の細めストレートタイプ。股上は浅めで、腰回りはコンパクト。その腰から裾にいたるシャープなシルエットも特長だ。「アメリカン ライダース 205 タイトストレートジーンズ」1万6500円。
2021年
体型を選ばない次世代型のイージーパンツ

フリージー
イマドキの楽チンスタイルにハマる、ゆとりシルエットのイージーパンツ。XS~XXL相当をカバーするフリーサイズとあってサイズ選びがイージーで、ゴム仕様のウエストはアジャスターでフィット感の調整もイージー。ワンマイルウェアとしても良さげだ。9900円。
2025年
立体的なアタリが味わえる右綾デニムを採用

101 100周年 ライダース101ストレート
「カウボーイ」誕生100周年の2024年にスタートした「アニバーサリー コレクション」から2025年8月に登場。リー製品の生地は左綾だが、このモデルでは戦前の「カウボーイ」と同じ13オンス右綾デニムを採用。それでいて現代のストリートに馴染むシルエットがウレシイ。1万6500円。
※表示価格は税込み
[ビギン2026年1月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。
