名門系統図「Lee」編
【Lee】オーバーオールの系譜を解説。初のオリジナルウェアはどう生まれた?

Lee(リー):オーバーオールの系譜
高い技術力と数々の革新でジーンズをワークからファッションへ引き上げたリー。今回は、世界三大ジーンズブランドの一角を占める名門が生み出したパンツ&ジャケットの傑作を俯瞰しつつ、その偉大な足跡をたどってみた。

1889年
リー社の事始めは、なんと食品流通だった!
米・オハイオ州にて編み機の販売や石油会社の経営で財を成したヘンリー・デイビッド・リー氏はこの年、カンザス州サリナでH.D.リー・マーカンタイル社を設立し、食品流通に着手。次第に取り扱い品目は拡大され、雑貨や文具、家具などの販売も手がけるように。
創業者のリー氏
多彩な食品&食材を宣伝していた
1911年
業者への不満から生まれたリー初のオリジナルウェア

ビブ・オーバーオールズ
仕入れ先の納期遅れから、リー社はオリジナルのワークウェアを生産することに。このリー最初のワークウェアは汚れ防止と道具収納用を兼ねるビブと呼ばれる胸当てや、シールドバックなる背当てを特長とするものだった。写真は「ダンガリーズ オーバーオールズ」1万6500円。
1913年
リーを一躍著名にしたワンピース作業着の先駆け

ユニオンオールズ
ある自動車整備士のアイディアをリーが製品にした、ジャケットとパンツが一体で全身を包む画期的オーバーオール。リーの名を一躍上げた、この歴史的製品は労働者らを魅了し、第二次大戦では米軍の公式ユニフォームにもなった。「ダンガリーズ ユニオンオールズ」2万2000円。
「第一級の品質」を謳っていた
1921年
ラブリーなセールスドールが全米の各販売店で大活躍!

愛称が「バディ・リー」のコレは、リーが販促用に各小売店へ配布したセールス人形。身長約30cmと小ぶりだが、衣装はどれもがリーの定番で、しかも手抜きナシの本格仕立てなのだ。当時のヴィンテージ品は、現在もコレクター間にて高値で取り引きされているとか。
愛くるしい見た目♡で40年にわたって活躍した
※表示価格は税込み
[ビギン2026年1月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。
