【ネオヴィンテージ最前線】古着高騰時代に選ぶべきジャパンデニム3選
【令和の再興傑作図鑑】
昭和100年の節目にあたる2025年。それとは関係ないと思われますが、巷では昭和レトロとか平成レトロとか、昔のアレやコレに再びスポットライトが。同様のブームはファッションの周りでも起こっており、あの頃に流行した傑作が続々とリバイバルしているんです!
2010s〜2025 KEYWORD
ネオヴィンテージ
第二次アメカジブームの収束から10年が経った頃、古着の価格が再び高騰します。とくに2010年代に入って以降は往時を凌ぐ勢いに。と、その購入ハードルが爆上がりした一方、1990年代に台頭したレプリカブランドが先導者となって、ジャパンデニムは目を見張る進化を遂げてきました。
こうした背景もあって多大な支持を得るようになったのが「ネオヴィンテージ」なる逸品です。日本の成熟したノウハウ&センスをフルに投入し、かつてないレベルで完全再現されたヘリテージなモデルや、時流にアジャストさせたタイプが続々と現れて大好評を博します。
もはや非現実的な値段となったヴィンテージを気張って着用するより、サイズを選べて気も使わないコッチをサラリと楽しむほうが格段にスマートですし、この潮流は今も続いています。
博物館レベルの歴史的逸品を気兼ねなくデイリーに楽しめる!
REMI RELIEF[レミ レリーフ]
12オンスセルビッジデニム ファーストジャケット
一切の現代解釈を加えず、過去の名作を完全トレースするシリーズ。その新作は1950年代初頭のデニムジャケットのなかでも、数年前に1000万円超! で売買された実績もある、背中のT字ヨークがレアな通称Tバックを忠実再現。さらに、お家芸の高度な加工によりヴィンテージと見紛う迫真の仕上がりに。4万1800円(ユナイト ナイン)
古着と見分けがつかない超リアルなエイジング加工
1953年製紡績機 × 旧式シャトルで70年前にタイムトリップ
orSlow[オアスロウ]
105XX ザ・1950s
ブランド発足20周年の記念モデルとなり、上のGジャン同様、1950年代初期の傑作を再現。実際その頃に稼働していた53年製の機械で糸を紡ぎ、旧式織機で生地を製造。縫製の糸や仕様も当時にならっているため、ヴィンテージさながらの経年変化を味わえる。フィットは定番の105より少し太め。3万6300円(ベースデニムプロダクツ)
素材感に富んで趣たっぷりまるでデッドストック!
ジャパンデニムの立役者・クラボウ製のヘビーオンス生地はこれで最後!?
DENIME[ドゥニーム]
224(66モデル)
股上が少し浅く、適度にタイトなストレートとなる1970年代の一本が元ネタ。使用するデニムはブランドが設立された88年当時の秘蔵レシピ&テスト生地を参考に再現されており、この糸の紡績工場が閉鎖したことから、現在ストックしている糸と原反をもって生産は終了に。買うなら今! 2万5300円(ウエアハウス阪急メンズ東京)
1988年の創業時にならった15.5オンスのセルビッジデニム
独自レシピによるムラ糸が美しい色落ちの決め手
※表示価格は税込み
[ビギン2025年11月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。