連載 フィッシング × ファッション=“FISHION(フィッション)”
ルアーの稼ぎは全部服に!? 異才ルアービルダーの釣りファッション流儀とは?
一昔前まではオジ趣味筆頭だった釣りですが、今は釣りファッションが市民権を得るなどだいぶ潮目が変わってきた模様。というわけで、本連載ではフィッシング × ファッション=“フィッション”と命名。釣り人と洒落者の顔を併せ持つアノ人の「釣りと服」のちょっとイイ話を、釣先案内人の河原塚さんとレポートします!

ゲストリスト セールスマネージャー
[釣先案内人]河原塚 恒太さん
人気デニムブランドを数多くプロデュースするゲストリストのセールスマネージャー。バス釣りをメインに、最近はニジマス釣りにハマり中。過去ロケは自身のインスタにて発信→@kawarazu_k
埼玉県桶川市周辺の大宮台地を水源とし、流域面積96.8km²を誇る一級河川。バスやシーバス、ハゼなど魚種が豊富で、夜にはテナガエビも釣れる。
[SPOT]新芝川
[DATE&TIME]3/23 10:00~
[WEATHER]☀︎(はれ)
[TEMPERATURE]23℃
[TARGET]シーバス
シェルもパンツもバッグも、身につけるモノはあえて道具っぽく扱うのがマイルール!
痴虫 代表 松本光弘さん
東京藝術大学美術学部工芸科中退。「アート、ファッション、(サブ)カルチャー」を愛し、自身のブランド「痴虫」でお店、個展等でルアーと作品の販売を行う。
河原塚(以下、河):本日はハンドメイドルアービルダーの松本さんです! よろしくお願いします!
松本(以下、松):よろしくどうぞ!
河:こんな街中でシーバス狙えるなんて穴場ですね(笑)。初めて「痴虫」のルアー使いましたが、メチャクチャ動きも見た目も投げてて楽しい!
松:お褒めの言葉ありがとうございます(笑)。でもホント見た目だけじゃなく釣果にはこだわっててて、とことん納得出来るルアーが出来るまでは決してリリースしません。
河:職人肌ですね。ルアーもですが、今日の釣りの格好もこだわりをひしひしと感じます……。キャップが特にイカしてますね! 密漁って(爆笑)。
痴虫で定期的にリリースしている密漁キャップ。お供はエレクトリックのサングラスだ。
松:これは通称『密漁ダメ絶対キャップ』。帽子と防止を掛けているという。
河:まさに脱帽な最高のセンス!(笑)。アウターの「アークテリクス」のホワイトともよく似合っています。パンツはどちらのですか?
松:これは好きで何色も集めている「山と道」の5ポケットパンツ。デジカモは特に珍しくて見つけた時に速攻買った(笑)。
河:どちらも本格的なギアアイテムですけど、街着としても全然使えますね。バッグも無骨な感じで洒落てます!
松:このバッグは「ウルトラヘビー × テンベア」のコラボなんだよね。整理出来ない人なんで、とりあえず釣り道具は何も考えずバサッと突っ込んで持ち運びたくて。厚手のキャンバスでガンガン使える道具っぽさも良い。
中身は潔く1ルームのみ。ロッドやルアーはもちろん、休憩用のクッションまでまとめてザクザク入れられる。この使い込んだ味も見事!
河:あくまで身に着けるものは実用的に、ということですね! その上でお洒落を犠牲にしないバックボーンがしっかりあるブランドチョイス……。ところでこのフィールドはよく来るんですか?
松:じつはこの近くに作業場があってね。ルアーテストも兼ねてちょくちょく来てるんだよ。
河:そうなんですか⁉ 厚かましい様ですが、この後ルアー作成の場を出来たら見たいのですが……。
松:全然大丈夫だよ! じゃあせっかくだし、今から行こうか。
河:ありがとうございます!
(移動)
河:うわっ! ルアーテスト用のテーブル初めて見ました! これは自作ですか?
松:DIY担当の友達に作ってもらった特注品(笑)。コンパクトだから釣りのイベントとかにも持ち運びが出来て便利なんだよね。
河:考えられてますね~。それにしても凄い美術品と本の量! 釣りと関係の無いアート関連の本も多くありますが趣味なんですか?
松:自分の出身が東京藝大ていうのもあって、ゴリゴリの美大生だったから(笑)。美術の道は色々あって挫折しちゃったけど、モノを作るのも好きだし、釣りも昔からやってて好きだったから、それだったら釣りを仕事にしようと一念発起して立ち上げたブランドが「痴虫」ってわけ。
河:そういえばさっき玄関のシューズボックスにもファッション玄人が唸る様なブランドのシューズがゴロゴロと……相当な服オタですね。
松:気づいちゃった? ルアーの稼ぎはほぼほぼ服に注ぎ込むくらい服好き(笑)。
河:それはもっと掘り下げたい! けど残念ながら尺が足りないんで、次の回は私物コレクションで(笑)。
今買える【俺の一本釣りギア】
ウルトラヘビー × テンベアのブラックホールトート
「テンベア」ではまずお目にかかれないサイズの「ウルトラヘビー」とのコラボ作。マチがしっかりあるのでギアを詰め込んでもヨシ、室内収納にもヨシ。頑丈な帆布でガシガシ使える。W63 × H42 × D35cm。3万2450円(soup.)
※表示価格は税込み
[ビギン2025年7月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。