[1位]今月のいいモノランキング
【221ヴィレッジ × ミラーレイナー】タイタニック号の船員が着ていた幻のニットが復刻
タイタニック号の船員が着ていた幻のニットがここに
【221ヴィレッジ × ミラーレイナーのオリンピッククラスニット】
キャンプやガーデニングなどに使える雰囲気ある服を追求する日本ブランドが英国の老舗に別注を敢行。タイタニック号の船員が着ていたニットの復刻モデルに詩のバックプリントでスパイスをきかせた。左腕にあしらわれているのは8~19世紀に使われた英国の商船旗(レッド・エンサイン)のワッペン。4万9500円。
ウール特有のチクチク感がないなめらかなミドルゲージニット
かけ込みの“金”
連日熱い闘いが繰り広げられている4年に1度のスポーツの祭典。ここにきて、日本に金メダル級ニットが駆け込んできましたっ!
作り手は英国で1818年に創業したミラーレイナー。長年にわたり、軍や警察、航空会社に制服を供給してきた同ブランドは海運企業との関係も深く、客船の船員の制服も手がけてきました。
そんな老舗ブランドが作ったオリンピッククラスセーターは、英国のホワイトスターライン社が保有していたタイタニック号に納入していたニットの復刻モデルです。同船といえば、1912年に沈没し、1997年公開の映画でも話題になった伝説の大型客船。作中に登場した豪華絢爛な内装に心をときめかせた人も多いはず。
真紅の英国商船旗がシンプルニットのアクセントに
この出自だけでも表彰台もんですが、船乗りニットとしてのデキも秀逸です。袖と裾の丈夫なリブは風の侵入を防ぐべく長めにとられ、アームホールも腕の可動域を高める大きめの設計に。希少なウールで編まれたニットも一級品。
英国産のブルーフェイスレスター種の羊毛は毛足が細くて長いため、編地の肌触りはしなやかで、表面にはほんのり上品な光沢を帯びています。ザラッとしたフィッシャーマンセーターもいいですが、このハイソな雰囲気はどこか豪華客船の格式を感じさせます。
英国産の長毛光沢種の羊毛を贅沢に使用
そんな名品をサルベージしたのが、ビギンのベジカジ連載でおなじみの坂下史郎氏率いる221ヴィレッジ。その別注作となるこのニットには背中にステンシルの英字がプリントされていて、その内容があの有名な演歌を思わせるものに(笑)。着れば、日英の船乗りの生き様がしみじみ心に沁み入ります。
ビミョ~な判定に揺れる今回の祭典ですが、このニットのインパクトはまぎれもなく金! フライングを覚悟のうえ、ご紹介させていただきます。
背には船乗りの心を描いた演歌をモチーフにした詩が!
(問)221ヴィレッジ
Instagram:@221village
※表示価格は税込み
[ビギン2024年10月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。