【ドレステリア】1.5万円で本格仕立てを実感! “職人知恵”が際立つドレスシャツ
ブランドを代表する、あの定番品って何がすごいの?それを探るべく、日本の北から南まで駆けずり回って工場取材。そこには長く売れる理由がありました!
日本中を駆け抜けて取材しました
“突撃、定番品生誕工房”[鹿児島編]
スーツ姿がビシッと決まる! と売れ続けているシャツが「ドレステリア」にあります。それが鹿児島にあるシャツ専業の自社工場、フレンチブルーで作るオリジナルシャツ。日本製なんてさぞかしお高いんじゃ……と思いきや、まさかの1.5万! コスパがいい理由は、職人たちの創意工夫から生まれた知恵にあります。
まず“おりふせ”縫いの採用。これは高級ドレスシャツに用いられる縫い方で、縫い代が肌にザラつくことがなくとっても快適。手間も熟練技も要するので今は縫える職人が減っているんですが、フレンチブルーの職人は皆マルチスキルをもつ多能工なので、高品質を保ちながら効率よく縫うことが可能。海外の工場でロックミシンを使い、ダダッと縫うだけのシャツとは訳が違います。
また、シャツの顔である衿にスプーンを使うのも独自の知恵。その面構えのよさは、他ブランドからオファーがくるほど評判なんです。
こうしたハイコスパな作りでロングセラー化しているシャツは、サイズが命だけに気に入った色柄を見つけたときが買いどき。ショップで探すときは日本製の証し、日の丸タグが目印!
オリジナルデザインのこのタグが目印!
DRESSTERIOR[ドレステリア]
ワイドカラークレリックシャツ
共にクレリックシャツで、手前は上品なライトグレーベース、奥はストライプの柄合わせが美しい。第1ボタンを外すと頭文字「D」の刺繍がちらりと覗く遊び心も人気のポイント。手前:1万5400円、奥:1万7600円(ドレステリア渋谷スクランブルスクエア店)
知る人ぞ知る鹿児島のシャツマイスター「フレンチブルー」

ツルの渡来数日本一! 特攻基地もあった鹿児島出水市で、2003年に本格始動したシャツ専業の自社工場。メンズシャツを中心に名だたるブランドを手掛ける。
うちはマルチスキルの多能工揃いです

代表取締役
嶋池 浩さん

工場長
岡 智恵子さん
裏から見ても美しい今では稀有な“おりふせ”
手間のかかる縫い方は丁寧に作られたシャツの証し
生地端を包んで縫うから縫い代が肌に当たらない
シャツの命、衿を形取るのにプロが選んだのは“スプーン”!?
形取って……、裏返す! そのままキープ!
手術用のメスのように異なる形のスプーンがずらり。自主的に持ち寄ってシャツごとに使い分けているのだそう。なかにはカニ用も!
※表示価格は税込み
[ビギン2024年5月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。