いい歳になったら……そろそろ“金”時計が似合いはじめた
歳を重ねてくると、昔は敬遠していたゴールド系のアクセが似合うようになるものです。おそらくそれは年齢相応の渋みがルックスに加わってきたから。そんな、ナイスミドルな領域に片足突っ込んでる方々に、是非とも試していただきたいのが、“金”の時計。成金っぽくならず、それでいて格上のセンスをしっかりアピールできるモデルを見繕って紹介します!
“金時計”のQ&A
[Q]おとなが着けるべき“イヤミのない”金時計って例えばどんなもの?
ゴールドの時計に興味が出てきた一方、ビカビカと過剰に手元で主張し、意図せずイヤミな感じに見せてしまわないか気にしている人も多いはず。手持ちの服と合わせたとき、時計だけ悪目立ちしないかも心配ですよね……。
[A]ひとつの正解は“小径なこと”。理想はオリジナルサイズまま。
ゴールドのインパクトを品良く中和するには「小径」を選ぶのがひとつの手。流行りの復刻系の時計なら、“オリジナルサイズそのまま”のような役が乗っかっていると、ロマンもあり周囲の時計好きも好感を抱くはず!
“金時計”代表例[35mm]
TISSOT[ティソ]
PRX 35mm パワーマティック80
ティソ流ラグスポとして大人気を博すコレクションの35mmモデルが、ついに自動巻き化!40mmモデルと同じく、新合金のニヴァクロンひげゼンマイにより高精度と高耐磁を叶え、最長パワーリザーブ80時間を誇る「パワーマティック80」を搭載する。100m防水。自動巻き。径35mm。イエローゴールドPVD加工SSケース&ブレス。12万5400円(ティソ)
ファッションに取り入れるなら、これぞリアルな金時計の姿
年齢的にもルックス的にもそろそろゴールドの輝きが似合うようになってきた気がするとはいえ、選択を間違えると、成金チックなイヤらしさを漂わせてしまうのが金時計の怖いところ。そこを懸念してなかなか踏み出せないという人も多いんじゃないかと。
そこでセンス良く手元を彩る金時計の代表例としてまず紹介したいのが、ご覧のティソ「PRX」の一本です。PRXは、1978年に発表された同名の名作を現代的に再解釈したデザインが好評で、ただいま大人気のコレクション。
今作は文字盤をふくめすべてをゴールドでまとめていますが、ラグスポウォッチのトレンドとも合致する、ケースとブレスが一体化したソリッドな造形美、そして何より35mmの小径により、スタイルを大人っぽく見せるワンポイントに絶好。手持ちのベーシックなスーツはもちろん、シンプルなニット姿なんかにもすっきり馴染んでしまうんです。
じつは新生PRXは従来から35mmを展開してましたが、クォーツのみ。最長80時間パワーリザーブを誇るティソ自慢の自動巻き搭←載機が欲しい場合、40mmを選ぶしかなかったんです。しかし今作では、小径ボディにその「パワーマティック80」を搭載。シースルーバックからはケースにみっちり収まった精緻なメカを鑑賞できます。
ちなみに35mmというサイズには意味があり、オリジナルのPRXの基となった1965年誕生の「シースター スペシャル‐PR 516」と同じ。そういう意味ではティソスポーツウォッチの源流を伝える一本ともいえ、ソソられる時計好きも多いはず。小径化でヴィンテージ感も高まっており、人によっては70年代のアンティーク・ラグスポ?なんて勝手に誤解してくれそうなところもイイ!
そんなモロモロ美味しい金時計が、10万円台前半というのも嬉しいポイント。もっともこの値段は金無垢ではなく、PVD加工によるゴールドだからですが、金無垢はデリケートな扱いが求められるため、デイリーにガンガン着用するならこっちがかえって好都合。
リッチさを誇示するためではなく、あくまでファッションとして金を取り入れたい方には、これぞリアルな金時計の姿と進言いたします。
“金時計”のラインナップはこちら
「アナタの琴線に触れる“金”を発掘せよ![Topics]」
Vol.1/Vol.2
※表示価格は税込み
[ビギン2024年4月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。