名作の弱み、どう攻める？［傑作潮流］独自の変身術で名靴をマンネリ打破

名門を追いかけたら、新たな狙い目が……“傑作潮流”シン・発見
服に靴にカバンにと、あらゆる分野の名門を追いまくったら発見しちゃいました……各ジャンルの未来を担う傑作潮流を！　名門謹製ゆえのハズレ知らずな安定感に、鮮度や機能といったプラスαが注入された、言わばシン・傑作。こりゃ追わにゃ大損こきますよ。

“ガッツリ”or“じつは”どう攻める？

名作の強み。それは既視感という名の安心感。名作の弱み。それはその副産物として避けられない鮮度のなさ。だったら弱みだけ消したろうじゃないの！　と、今季は各社が独自の変身術を披露。“ガッツリ”変わってるか“じつは”程度の変化か。お好みでどうぞ。

パラブーツの名作「ランス」がふさふさの“牛柄ハラコ”に!?

Paraboot［パラブーツ］
ランス

傑作“ミカエル”のローファー版として、1986年にデビューしたランス。アイコンのノルヴェイジャン製法と、ぶ厚い自社製ラバーソールが相まって、群雄割拠のローファー界でも無二の存在感を発揮してる超名品ですが、このガッツリした代わり様は驚き！　

ヘアリーな牛柄ハラコに衣替えしたことで、MOW主役級の存在感に。カブりがちな傑作靴にあって差別化を図りたい服好きはぜひ。10月下旬発売予定。9万6800円（パラブーツ青山店）

サンダースの名作「1128ミリタリーダービーシュー」が
名革をコンビ使い

SANDERS［サンダーズ］
150TH ミリタリーダービーシュー

同社が紳士靴の聖地・英国ノーサンプトンで創業してから今年でちょうど150年！　それを祝して軍用靴の血筋を引く同社の代表作に、150足限定の記念バージョンが登場。

アッパーにはフランスの名タンナー、アノネイ社のボックスカーフを、トウ部分には英国の老舗タンナー、J＆F.Jベイカー社の最高級ロシアンカーフをコンビ使い。無骨から洗練へと変身したレアモデルは完売必至！　7万5900円（グラストンベリーショールーム）

C＆Jの名作「ボストン2」が高級意匠の「ヒドゥンチャネル」に

Crockett＆Jones［クロケット＆ジョーンズ］
ボストン3

1993年に誕生した“ボストン”と、2015年に登場した後継モデル“ボストン2”は、どちらも説明不要の傑作ローファー。で、今季その系譜を継ぐ“ボストン3”がお目見え！　

まず素材も仕立ての質もアップしたハンドグレードラインで制作されるってのが萌えどころ。出し縫い糸を隠す超絶技巧“ヒドゥンチャネル”が採用されてるのもその証。ド定番好きにはこれくらいの“じつは”な変化がいい塩梅かもね？　12万6500円（伊勢丹新宿店）

ハンドグレードラインにアップグレード

 
※表示価格は税込み

［ビギン2023年11月号の記事を再構成］スタッフクレジットは本誌をご覧ください。