水中考古学から着想。セイコー プロスペックスの新作ダイバーズウォッチ

水中考古学の世界観×国産初ダイバーズのダブルヘリテージ・モデル

水中考古学（Underwater Archaeology）という学問分野があります。これは水中に眠る遺跡を研究対象とする考古学研究であり、同時に、盗掘と破壊を行うトレジャーハンターたちから、そうした水中遺跡を守るための活動も含むものです。

スポーツ＆アウトドアシーンに対応する本格機能を備えた腕時計を展開するブランド、セイコー プロスペックス（SEIKO PROSPEX）は現在、さまざまな海洋保護活動を支援するプロジェクト「Save the Ocean」に取り組んでおり、国際的スキューバダイビング指導団体PADIによる海洋ゴミ削減活動、国立極地研究所（所在地：東京・立川市）による南極・北極関連の科学研究とともに、「ギリシャ・フルニ島古代船水中発掘プロジェクト」への支援活動を行っています。

エーゲ海に浮かぶフルニ島（Fourni Island）では2015～2019年に実施された水中考古学に基づく調査により、周辺海域から58隻もの沈没船が発見されました。これらは古代における地中海交易の実態を解き明かすための重要な研究対象であるとされ、2021年から、とくに保存状態が良好な沈没船遺跡の水中発掘がスタート。これをセイコー プロスペックスは支援しているわけです。

ということで来たる2023年2月10日、そのセイコー プロスペックスからリリースされるのが、そんな水中考古学の世界観を融合させたヘリテージモデル「1965 メカニカルダイバーズ 現在デザイン Save the Ocean 限定モデル」です。モデル名からも察せられるとおり、これはセイコーが1965年に世に送り出した国産初の機械式ダイバーズをベースに、よりモダンなスタイルに再構築が図られたモデルの数量限定バージョン。特別な文字盤デザインとして、水中遺跡の発掘品に含まれていた天体観測器アストロラーベ（Astrolabe／写真下参照）をモチーフにした複雑文様が取り入れらているのが最大の特長です。しかも、この古風な文様が深いブルーの諧調と相まって、まさに海底に静かに眠る古代船の神秘的たたずまいを彷彿させるのです。

世にあまたあるダイバーズウォッチとはひと味もふた味も違う、セイコー プロスペックスの、このスペシャルモデルには、時空を超えたロマンあり。しかも国内200本限定とレア度も高く、ちょっとコダワリのあるダイバーズをお探しの人にぜひともオススメの一本です。

写真左／ある種のアナログ計算機ともいえるアストロラーベ。その発祥は定かではなく、誕生地は古代エジプトとも古代ギリシャともいわれ、中世の11世紀頃、イスラム世界を介して西ヨーロッパに伝播し、普及した。太陽や月、惑星、恒星の位置測定や測量などが主な用途で、天体観測や占星術にはもちろん、現地時刻の割り出しなどにも使用できることから、六分儀が発明される18世紀より以前には、航海における重要な測定機器として活用された。写真右／「1965 メカニカルダイバーズ 現在デザイン Save the Ocean 限定モデル」では、アストロラーベのメカニズム＆装飾がモチーフの複雑文様を文字盤のデザインに導入。これにより、古代～中世ヨーロッパをイメージさせる、比類のない独特のダイバーズに仕上がった。

問い合わせ先／セイコーウオッチお客様相談室　☎ 0120-061-012
https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/prospex/special/1965_savetheocean/index

※表示価格は税込み

文/山田純貴