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いつも何気な〜く使っている相棒=筆記具には意外と知らない秘密がいっぱい。書ければ何だっていいでしょ? なんてアナタも、知れば知るほど筆記具の深みにハマるはず。この特集では、21世紀に現れた「消える」ボールペンから、100年以上基本形を変えない万年筆まで、魅惑のペンワールドにご招待します!

 

消えないことが重要だった時代から消えないと困る時代へと変化した!

20世紀 名前が消えないことが重要だった
文字が消えないペンは、学校用の教材や持ちものに名前を書くときに大活躍。20世紀は文字が残り続けるペンこそ価値があり、消えるペンはいいペンではないと思われていました。

 

21世紀 メモなども消せるのがイイ 断捨離にも!!
21世紀はノートやラベルなどが何度でも書き直せる、消えるペンが新機軸に。簡単に文字修正できるパソコン・スマホの普及や、エコロジー意識の高まりも影響しているのかも。

 

ゼブラ 水拭きで消せるマッキー

ゼブラ 水拭きで消せるマッキー

ツルツルした面なら何度でも書き直せる!

樹脂製の固着剤のかわりに水糊を使うことで、水拭きすると糊が溶けて色が剥がれるインクを新開発。タッパーや収納のラベリングなど用途は幅広い。ロゴまわりの意匠は水拭きをイメージしているとか。

 

プラスチックやガラスなどに書いても濡れた雑巾で拭くと消える!
プラスチックやガラスなどに書いても濡れた雑巾で拭くと消える!

 

水糊が入っているから消えるんだとか

いつ作ったか?忘れることがない(笑)食べ終わったら消せばいい
作り置きしたカレーを冷蔵庫に入れるときに便利。

 

ゼブラ 水拭きで消せるマッキー

8色セット。1440円。

(問)ゼブラお客様相談室
TEL.0120-555335
http://www.zebra.co.jp/

 

パイロット フリクションボール

パイロット フリクションボール

カラクリは摩擦熱で透明になるインク

きっかけは愛知県の香嵐渓。あの紅葉を再現するべく開発された、温度で色が変わるメタモカラーをもとに、歴代研究員が30年かけて消えるペンとして実用化。眠らない研究室は“不夜城”と呼ばれたとか。

 

消すトコ もちろん消すときにカスはでません!
後部のラバー部分でこするとインクが消える! (でも、じつは熱で変色して透明になっただけで、冷凍庫で冷やすと復活します)

 

65℃以上の摩擦熱で変色するインクを使っている
製品化に至るまで30年もかかったとか!

 

パイロット フリクションボール
各230円。

(問)パイロットお客様相談室
TEL.03-3538-3780
http://www.pilot.co.jp/

 

筆記具界における今世紀最大の事件!

子どもの頃、落書きをして叱られたことありませんか? 昔のペン字は消えずに長く残ることが当たり前。だからこそ上履きなどの名入れなんかに重宝しました。

そんなペンに世代交代を促したのがフリクションボール。摩擦熱で字が消えるこのペンは、まず先行発売された欧州で大ヒット。これは向こうにペンで筆記する習慣や、“字消しペン”という筆跡を消す道具がもともとあったことも関係していますが、翌2007年に日本でも発売されると雑誌編集者などから人気拡大。

一方では、2014年にはあのマッキーにも水拭きで消せるペンが登場。ペンで落書きしても怒られない日がくるとは隔世の感を禁じえません。

消えない時代から消える時代へ。このパラダイムシフトは21世紀以降の筆記具界における最大の事件であり、人類のライフスタイルを激変させたといっても過言ではないでしょう。ただし、このペン、公式文書にゃ使用不可。確かに消えちゃ困りますものね(笑)。

 

※表示価格は税抜き


[ビギン2017年5月号の記事を再構成]
写真/植野 淳 久保田彩子 文/間中美希子 星野勘太郎 山田純貴 スタイリング/佐々木 誠 イラスト/ニシクボサユリ

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