ワールドフットウェア ギャラリー 日高竜介さんをめぐる、これからのシン・スタンダードとは #093
「ありそうでなかった前にズレない仕掛けに感動」
ワールドフットウェア ギャラリー ディレクター 日高竜介さん
e-バイクを手に入れたのが今年の7月。それまでは、いわゆる電動アシスト自転車に乗ってたんです。少し前傾姿勢が強まったからでしょうか、それまで使っていた帆布製ショルダーバッグの難点が気になるようになって。
ファスナーもなく、ストラップの長さ調整もできない、超シンプルなもの。当たり前ですが汚れやすく、洗うたびに生地がすり減るし、荷物が多いと中身が飛び出すし、長時間掛けていると前にズレてきちゃうし、と結構ストレスだったんですよね。それらをすべて解決してくれたのがこのバッグでした。
デザイナーはフィンランド出身の女性、生産はイタリアの職人が手掛けるこのバッグ、じつは自転車専用なんです。
最大の特徴は、ショルダーストラップとは別にサイドに備わった2本のストラップ。これを腰に回して前で留めると、ズルッと前にズレてくるのを完全に防いでくれる! ありそうでなかったこの仕様のおかげで、自転車に乗るときの疲労感が格段に変わりましたね。
もちろんフラップ付きで中身は飛び出しませんし、斜めのポケットは自転車に乗ったままアクセスしやすい設計。コーデュラナイロン採用のボディで、汚れや摩耗にもすこぶる強いところもいい。
せっかく手に入れたe-バイクライフのために、とアップデートしたカバンでしたが、大正解のセレクト。楽チンがますます“加速”したのを実感しています。
ELENA KIHLMAN[エレナ・キールマン]
ショルダーバッグ
コーデュラナイロンをメインに使用した自転車用カバン。肩掛けストラップに加えてウエストストラップが付属し、ライド中のズレやストレスを防いでくれる。W40×H30×D12cm。「URBANA」3万4800円(エルトリプル)
ワールドフットウェア ギャラリー ディレクター
日高竜介(ひだかりょうすけ)
1970年生まれ。靴をはじめとした革製品を取り扱う創業40年超えの老舗で、豊富な知識と経験を活かしてバイヤーやプレスを歴任し現職に。最近購入した電動自転車で都内を散策するのが休日の楽しみ。
※表示価格は税込み
[ビギン2022年12月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。