ビームスの重鎮、窪 浩志さんが考える「エポックメイキングな傑作」とは?
1995年、インポートショップなどと形容されていたセンスのいいショップ群に、「セレクトショップ」なる呼称が定着(一説にはビギンが呼び始めたとの説も!?)。オーセンティックな傑作モノから話題のニューブランドまでが網羅した品揃えで名を挙げた、御三家の一つ「ビームス」の重鎮が考える、エポックメイキングな傑作を伺いました!
「いつの時代にも通ずる傑作、それが真のエポックなモノです」
ビームス クリエイティブディレクター 窪 浩志さん
大学入学と同時にビームスでアルバイトを始め、卒業後入社。「ビームス ボーイ」の初代ディレクターやメンズカジュアルの統括等を歴任。下のマッキーマウスなど、数々のハッピーなコラボレーション企画も手掛ける。
いつの時代にも絶対に使えるスタンダードなモノ……それが個人的に考える傑作の定義。言い換えれば普遍的な価値、魅力を宿すモノということでしょうか。
そして自分にとってのビギンさんも、オーセンティックだったりベーシックだったりするモノに立ち返りたい、再確認したいときに戻る場所なんです。
「これ買っておけば間違いない」というモノを、時代時代でアップデートさせながら紹介し続けていってほしいです。それは私たちも同じことですけど(笑)。

新光紙器というダンボール会社が元で、オイルショックを機に多角経営の一環でアパレル事業をスタート。アメリカのライフスタイルへの憧憬をベースに、セレクトショップの先駆けに。
[1]BEAMS PLUS ビームス プラスの2Pチノ
「国内外で“プラス”と言えば、な代名詞的パンツ」
1万3200円(ビームス プラス)
「2014年に発売された“無骨に見えて、穿き心地もよく、美シルエット”というこのチノは、私自身も素材やサイズ違いで20本ほど所有しています。もはや弊社の男性スタッフにとっての制服のような存在ですね(笑)。しばしば海外セレブが着用してくれたりして、国外の卸し先が年々拡大しているんですよ。」
[2]RED WING レッドウィング別注のアイリッシュセッター
「今でいう“バズった”スタイリッシュ別注品」
「モード全盛期だった90年代半ば、敢えてこのプレーントウで、しかも黒があったら売れそうだよね!とビームスとして初別注。藤原ヒロシさんのフックアップをきっかけに大ブレイクし、現金書留での通販業務で嬉しい悲鳴でした。」
[3]ZEBRA ゼブラのマッキー 別注マッキーマウス
「契約上、数は明かせませんが、お土産として大人気でした」
©Disney
「最初は東京ディズニーシーの開園5周年時に企画。だからビームスでは売っていなくて(笑)、現地でしか買えなかったんですけど、記録的に売れました。ハッピーになれる雑貨はビームスの得意技のひとつかもしれません。」※本人私物
※表示価格は税込み
[ビギン2022年11月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。