ミカフェート José. 川島良彰さんをめぐる、これからのシン・スタンダードとは #083
「最高の乗り心地を求めたら山生まれのグラベルに行き着いた」
ミカフェート 代表取締役 José. 川島良彰さん
毎年、年間150日は、提携する世界中のコーヒー産地を旅しています。でもコロナが広まって以来、海外へまったく行けなくなりました。
こんなに長く産地に行けなかったことがなく、すっかり気力を失いまして……。見兼ねた妻の「気分転換に自転車で出かけてみたら?」という一言で、約50年ぶりに自転車を買いました。
私が選んだのは、ブリーザーバイクのグラベル。人気の高い欧州系ブランドの陰に隠れた知る人ぞ知るアメリカブランドで、世界初のMTBのビルダーが立ち上げたというヒストリーにまず惹かれました。
ロードバイクとクロスバイクのイイとこ取りをしたグラベルは、オフロードや長距離の走行が得意。車にたとえるならSUVですね。
私はこれまで車はSUV一択で、自転車選びの基準も乗り心地がいいかどうか。とくにブリーザーのグラベルは、低重心で高い直進安定性が魅力でした。おそらく海外の農園へ行く際、ガタガタの山道を何時間も移動するので、そういう目線が染み付いているのかも。
胴抜きのロゴやクラシックなデザインも洒落ていて、クオリティの割に買いやすい価格も決め手でした。休日はこれに乗って、10km以上先の多摩川へ行ったりしてリフレッシュしています。
ちなみにこのモデル、名前をレイダー“カフェ”と言います。こんなところにまでコーヒー愛が出てしまうのが、僕らしいかも(笑)。
BREEZER BIKE[ブリーザーバイク]
100 “レイダーカフェ”
MTBの生みの親であるジョー・ブリーズによって誕生したサイクルブランド。丈夫なクロモリ製のフレームは、チェーンステー長が長めに取られ、低重心で安定性に優れる。「RADER CAFE」12万1000円(STYLE-B)
ミカフェート 代表取締役
José. 川島良彰(ほせ かわしまよしあき)
1956年生まれ。大手コーヒー会社で農園開発などを手掛け、2008年にミカフェートを設立。コーヒーハンターとして知られ、高品質な豆を輸入、販売する。お気に入りのサイクルスポットは等々力渓谷。
※表示価格は税込み
[ビギン2022年10月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。