特集・連載
世界が認める一流日本人デザイナーが別注「なぜコレ? 本格靴」6選
本格革靴会議 「モノを大事に」なサステナ社会だし、物価高で「本当に永く使えるモノ」が欲しいし、「今こそ本格靴が必要!」と強く思うからこその珠玉の革靴100連発。おいそれと買える値段じゃないものも多いけど、だからこそ詳細解説したいワケです。ってことで、初心者もツウも納得する「一生靴」をここで見つけてください! この記事は特集・連載「本格革靴会議」#11です。
ドレッシーなレザーシューズもいいけど、たまにはちょい目線をチェンジ。世界も認める日本人デザイナーが別注した本格靴なら、休日オシャレにはイケてるんじゃないの! なぜこの靴を選び、どう別注したのか? そこんところもお伺いしていきます!
①「コレクションブランドの別注も手掛けるシューメーカーです」―ベドウィン&ザ・ハートブレイカーズ デザイナー 渡辺真史さん
BEDWIN&THE HEARTBREAKERS×DOUBLE FOOT WEAR
[ベドウィン&ザ・ハートブレイカーズ×ダブルフットウェア]
ダブルフットウェアの人気モデル、「ヘンドリック」をレースアップにて別注。ブルー×ベージュの斬新な2トーンアレンジは、いま注目のクラシカルなワラビー顔を、確実に差別化できる! マッケイ製法。3万5200円(ベドウィン&ザ・ ハートブレイカーズ)
「ワラビー顔を鮮やかな2トーンでフレッシュに」
ベドウィン&ザ・ハートブレイカーズ デザイナー
渡辺真史さん
Begin ダブルフットウェアってどんなブランド?
渡辺さん 靴の産地、浅草のシューズブランドです。スケートシューズのオーダーメイド職人だったデザイナーが、一足ずつ丁寧に生産してます。
(DOUBLE FOOT WEAR/ダブルフットウェア)
Begin どんなところが魅力?
渡辺さん 数々のアパレルブランドの別注を手掛ける実績はもとより、極力シンプルな作りで履きやすい。柔軟なオーダーメイドも魅力でしたね。
Begin 別注のポイントは?
渡辺さん クラシカルだけど目を引く、大胆な2トーンのスエードアッパー。それにボリューム感のあるクレープソールのアレンジも見所です。
②「得意とするアシンメトリーをさらにヒネリました」―エンジニアドガーメンツ デザイナー 鈴木大器さん
ENGINEERED GARMENTS×DR. MARTENS
[エンジニアド ガーメンツ×ドクターマーチン]
定番の3ホール ギブソンを、両足とも向かって左側を外羽根に、右側をエラスティック&Dカンに。非対称な履き口仕様は、マーチンらしい反骨精神にもマッチ。加圧圧着式グッドイヤー製法。4万2900円(エンジニアド ガーメンツ)
Begin なぜ左右非対称に?
鈴木さん エンジニアドガーメンツのシューズではお馴染みのデザイン。今回は一見シンプルに見えて、大胆なアシンメトリーとなっています。
③「本気スペックの無骨さを極厚ソールで加速させたかった」―ホワイトマウンテニアリング デザイナー 相澤陽介さん
WHITE MOUNTAINEERING×Danner
[ホワイトマウンテニアリング×ダナー]
軍用ゆえの長丈だが、ジッパーユニットのアレンジによって着脱は簡単。ボリューム感はあるも、ゴロキシカットソールは軽量かつ丈夫で、使い勝手も◎。ステッチダウン製法。6万8200円(ホワイトマウンテニアリング)
ホワイトマウンテニアリング デザイナー
相澤陽介さん
Begin すんごいボリュームですね!
相澤さん インラインにない軍用ブーツを基に、厚いビブラム・ゴロキシカットソールを使用。EVAミッドソールも特注で増量してるんです。
④「カスれてサビてくたびれた登山靴の凄みを表現しました」―ノンネイティブ デザイナー 藤井隆行さん
nonnative×GUIDI
[ノンネイティブ×グイディ]
ノンネイティブが型から別注。グイディとしては意外なマウンテンブーツのチョイスもさすが! 牛革よりも毛足が多く粗い、ホーススエードの無骨な雰囲気もたまらない。ノルウェイジャン製法。21万3400円(ベンダー)
Begin ユーズドじゃないですよね!?(笑)
藤井さん もちろん加工によるものです。グイディは履き込んだような製品染めも特徴。アイレットもユーズドのような風合いを出しています。
⑤「英国老舗のチャッカに色気をもたせたかった」―サイ デザイナー 日高久代さん
SCYE×Padmore&Barnes
[サイ×パドモア&バーンズ]
程よくポインテッドなトウ、ちょい長丈の3アイレット、伊・コンセリア ザブリのスエードを用い、従来のデザートブーツとは異なる上品な佇まいに。ステッチダウン製法。4万700円(マスターピースショールーム)
サイ デザイナー
日高久代さん
Begin もともとこんな型ありましたっけ?
日高さん じつはラストからアッパーのパターンまで、TO&CO.の若林さんが作ってくれたオリジナル。シャープなトウがエレガントでしょ?
⑥「ありそうでなかった快適ベーシックな靴です」―ソフネット
SOPHNET.×COLE HAAN
[ソフネット×コール ハーン]
プレーントウのアッパーには程よい光沢のあるカウレザーを使い、カジュアルパンツからキレイめコーデにも万能な一足に。ゼログランドのソールも、つい足がのびる軽さと弾むような履き心地を誇る。4万1800円(ソフ)
Begin 定番的なプレーントウですね?
ソフネット のように見えるかもしれませんが、ベーシックなプレーントウ×ゼログランドの組み合わせは、コラボならではの仕様なんですよ!
※表示価格は税込み
[ビギン2022年10月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。