詰まるところ、ダウンは羽毛が命だ
添い遂げたいからこそ“中身で選ぶ”が絶対
大枚をはたいて手に入れる主役級のダウンだからこそ、なるたけ長く着続けたいもの。わかりますその気持ち。だから安心感のあるブランドのベーシックデザインに人気が集中するのも、まぁ当然。
でも、ここで改めて声を大にして言いたいんです。ダウンの命は中身にある!と。というのも、質の悪い羽毛の場合、仮に購入直後は大差なくても、1年も経てばロフト(羽毛の膨らみ)がツブれ、重くなり、保温性が半減するんです。おお怖っ。で、ところがその肝心のダウンときたらダウンパックに包まれているため、外見ではよしあしが判断できないんですよね。
手塩にかけて育てられたフランスが誇るS級ダウン
そこで今、ビギンがダウンのクオリティという点で信頼を寄せるのが下の2社。ピレネックスは羽毛の農場から加工工場までが至近という恵まれた環境でダウン作りに勤しんでいるため、全てのダウンが産地直送、朝採れ野菜のような最高の鮮度を誇ります。ファー付き、長めのミドル丈というベーシックデザインも相まって、真冬になれば街中でこのダウンを見まくる予感がビンビン!
PYRENEX
since 1859
France
ピレネックスのアヌシージャケット
リッチなラクーンファーをたたえたピレネックスの新定番。綿×ナイロンのギャバジン生地にポリウレタン加工を施し、ガシッとした男らしい雰囲気を醸す。9万8000円。
(問)グリフィンインターナショナル
TEL.03-5754-3561
https://griffin.cx/
S級ダウンには早速別注モデルも登場
【エディフィス別注】
ボディ同系色ワッペンがスタイリッシュ
写真のキャメルのほか、黒、紺、チャコールグレー、カーキ、ベージュも展開する。9万8000円。
(問)エディフィス渋谷
TEL.03-3400-2931
http://edifice.baycrews.co.jp/
【ユナイテッドアローズ別注】
スーツスタイルにハマる黒ワッペン
通常はトリコロールのロゴワッペンを単色のオールブラックに変更。9万8000円。
(問)ユナイテッドアローズ 新宿店
TEL.03-5321-7531
http://www.united-arrows.co.jp/
ピレネックスの羽毛はフランス・サン セベで生まれる
ピレネックス自社工場
国内の主な羽毛産地から1時間ほどに位置し、採取から24時間(夏場は12時間)以内と、鮮度が落ちる前に製品羽毛へと加工できる。
採取から24時間以内で加工される
大事に育ててこそ極上羽毛は生まれる
途方もないほど徹底洗浄されたノースも認めるクリーンダウン
もう一つはザ・ノース・フェイス。寝袋で名を成したブランドゆえダウンには毎年注力している同社ですが、とりわけ今季からほぼすべてのダウンを、世界一清潔な羽毛・河田フェザー社のクリーンダウンへチェンジ。外だけでなく中身の完成度も◎なんです。
THE NORTH FACE
since 1966
United States of America
ザ・ノース・フェイスのマウンテンダウンジャケット
肩部分を頑強な生地で切り替えたデザインがアイコニックな〈マウンテンジャケット〉。その顔立ちのまま、河田フェザーの600フィルパワークリーンダウンを封入した。6万円。
(問)ザ・ノース・フェイス 原宿店
TEL.03-5466-9278
https://www.goldwin.co.jp/tnf/
信頼のゴアテックス
表生地は2層構造のゴアテックス。湿気によるヘタりに比較的強い河田フェザー社製のクリーンダウンを、輪をかけて湿気から護る。
フードにはチンウォーマー
フードの先の頬が当たる部分には、マイクロフリースのチンウォーマーが施されている。細部の着心地への配慮は、さすがノースだ。
ノースの羽毛は三重県明和町で生まれる
河田フェザー
理想の羽毛洗浄を求めて三重県にまで行き着いた羽毛供給ファクトリー。
まるで粉雪のような純白羽毛
いかがでしたでしょうか。繰り返しますが、ダウンは中身。内面で選べば、生涯暖かいパートナーでいられることでしょう。
※表示価格は税抜き
[ビギン2018年1月号の記事を再構成]
写真/竹内一将、中田昌孝(STUH) 大志摩 徹 三浦伸一 吉岡教雄 武蔵俊介 久保田彩子 文/秦 大輔 押条良太(押条事務所) 礒村真介 桐田政隆 宮嶋将良(POW-DER) トロピカル松村