コレは要チェック!! nanamica × REGALのゴア搭載レザーシューズ

履くシーンも、コーディネートも、天候も選ばない高汎用性が大自慢

ジャンル、年齢、性別を超えた「時代性のあるスタンダードウェア」を提案するファッションブランドのnanamica（ナナミカ）は去る12月4日、日本の老舗シューズブランド、リーガルとの初コラボによる日本限定シューズをリリースしました。

インソックライナーにダブルネームが記された「ゴアテックス プレーントウシューズ（GORE-TEX® Plain Toe Shoes）」は、この名のとおり、防水透湿素材「ゴアテックス ファブリクス（以下、「ゴアテックス」と記載）」がレイヤーされた高機能レザーシューズ。これにより、レザーシューズの大敵である雨をものともせず、かつ靴中のムレを軽減して快適な履き心地をもたらします。

ところでこの数年、「ゴアテックス」を搭載する靴がさまざま登場しており、ちょっとしたトレンドになっています。が、それらのほとんどはセメント製法やステッチダウン製法。しかし、本品はリーガルが十八番にするグッドイヤーウェルト製法なのです。同社は1999年、世界に先駆けて革靴にこの高性能ファブリックを導入。このときはステッチダウン製法でしたが、グッドイヤーの場合、底付けに不可欠なすくい縫いが「ゴアテックス」を穿孔（せんこう）することで防水性能が損なわれかねず、ゆえにその製靴は難度の高いものとなります。しかし、リーガルは2001年、「ゴアテックス」搭載のグッドイヤーウェルトシューズの開発に成功。じつは現在でも、この技術で量産ができるメーカーはほんのわずかなのです。と聞けば、本品の真価の一端がご理解いただけるでしょう。

デザインは米海軍のサービスシューズ（軍の式典などフォーマルシーンで士官らが履く靴のこと）を想起させるもので、また、木型にはリーガルが1971年に発売し、以来、ブランドの顔的モデルのひとつとして定番展開しているサドルシューズの木型をベースに、より丸みをもたせるなどのアップデートが図られたモノが使用されています。

次に素材＆部材についてですが、まず、アッパーでは日本の代表的な革の生産地、兵庫県姫路市のタンナー、山陽でなめされた革を採用。同社は約100年前の日露戦争で捕虜となったロシアの製革技術者から学んだ近代的なめし法をもとに、当地の官・財界によって設立された姫路製革所を前身とし、1911年に改組され、現在にいたる歴史あるタンナーです。約1万坪の敷地にて原皮の水漬け（水洗いのこと）から本なめし、染色・仕上げ、各種加工、廃水処理も含む全行程を一貫して行える日本で唯一の工場であり、クロームレザーのみならず、古典的なピットなめしによって深くなめしたタンニンレザーも生産し、紳士靴用の製革で日本トップのシェアを占める実力派タンナーなのです。

本品に採用された、その山陽社の革はほどよくオイルアップ加工された耐久性と柔軟性を備えた革。最初はマットな風合いですが、ケアを繰り返しながら履き込むことでツヤが増し、さらに足になじんでいきます。なお、アウトソールに英国ハルボロ・ラバー社の「リッジウェイソール」が採用されているのも注目ポイント。クッション性やグリップ性に富むため、長時間歩いても足への負担が軽く、悪路での歩行も快適です。

以上、語りどころも満載の、このコラボモデルは「ゴアテックス」と「リッジウェイソール」の採用により、オールシーズンで履けて、雨や雪の日でも気おくれ無用。日本人の足形にフィットしやすいうえ、ベーシックなデザインゆえに合わせるパンツの裾幅を選ばず、さまざまなカジュアルやビジカジの足元にハマる高汎用性が自慢の1足です。ということで「ゴアテックスの革靴が気になっている」という人は、絶対狙い目だと断じましょう！

アウトソールに採用されている「リッジウェイソール」は、ハルボロ社が1930年代から生産し続けているゴム底材。リッジ（ridge）、すなわち畝（うね）をもつ凸部と、空堀状の凹部からなる複雑な曲線のレイアウトは歩行時の重心移動に則ったもので、これにより、安定した着地や高いグリップ性、返りの良さを実現している。なお、ハルボロ社は、ゴルフのサブシューズ用として開発されたリングパターンの「ダイナイトソール」のメーカーとしても有名だ。

問い合わせ先／ナナミカ トウキョウ　☎ 03-5728-3266
https://www.nanamica.com/
※ナナミカ直営4店、「nanamica ONLINE STORE」、「REGAL Shoe & Co.」にて日本限定で販売中。

※表示価格は税込

文／山田純貴