特集・連載
ジャーナル スタンダード 松尾忠尚さんをめぐる、これからのシン・スタンダードとは #026
100人をめぐる、これからのシン・スタンダード モノを持たない風潮の今、本当に価値のあるモノってなんだろう? 身の丈に合わないモノはいらないし、ファストな使い捨てモノなんてもっといらない! とはいえ一切無駄を省いた生活もなんだか味気ないような……。大切なのは、何を所有するかよりも、どう向き合うかという視点。モノ選びの賢人たちは今、何を選び、どんなライフスタイルを志向するのか? 100人への取材を通じて、これからのスタンダードを探ります。 この記事は特集・連載「100人をめぐる、これからのシン・スタンダード」#26です。
「“伝説の走る民族”さながらの脚力になった……かな?(笑)」
ジャーナル スタンダード メンズディレクター 松尾忠尚さん
走るために作られたサンダルがある――。ルナサンダルの存在は以前から知っていましたが、近年のスポサンブームを受けて、改めて手にとってみたのがきっかけです。
当時は米国製。創業者のテッド氏がメキシコの峡谷部で暮らす“伝説の走る民族”ララムリから習った、廃タイヤから作るサンダルを製品化したものだそうで。そのガレージブランド的な姿勢にも惹かれたんですよね。
ララムリの人々はこういったミニマルな形状のサンダルで何十kmもの山道をプロランナーに劣らぬ速さで走るらしく。じゃあ自分も実際にこれで走ってみようじゃないかと。
一般的なランシューと違って嵩張らないので、普段からカバンに突っ込み携行。で、気が向いたら履き替えて帰宅ラン。家時間が増えたことも重なり、普段履きも含め週4は履いています。
本当に走れるのかって? クッション性は最低限なので、最初は正直違和感がありました。でもじきに靴に頼らない走りにアジャストされ、20kmほどなら痛みなく走れるように。気のせいかもしれませんが、趣味の登山でも足の指を使った地面をつかむような登り方ができるようになりました。
ツルッと簡単にはコケなくなり、疲れにくくもなっているので、何かしらいい影響が出てるのかな~と!
LUNA SANDALS[ルナサンダル]
ベナード2.0
人類本来の走り方を呼び覚ますベアフットランの哲学を世に広めた名品。ソールはビブラムという本格派で、この「ベナード2.0」は最もミニマルなモデル。現行品は価格をキープするためベトナム製に。1万1000円(ロータス)
ジャーナル スタンダード メンズディレクター
松尾忠尚(まつおただなお)
1975年生まれ。ジャーナルスタンダードにてメンズディレクターを務めるキーパーソン。先日も南アルプス深部を聖岳まで縦走してきたほどの山ヤで、ランはあくまで「山遊びを満喫するための体力作り」。
※表示価格は税込み
[ビギン2021年12月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。