特集・連載
触ってごらん、ウールだよ♡ 毛玉に強し「屈強ニット」
モノすごい機能で選ぶ冬の服 昨今進化が止まらない「モノすごい機能服」たちは、その性能を考えると冬を待たずに、“売り切れ→後悔”コースの逸材ばかり。「防寒」はもとより、「防止透湿」「発熱」「拡張」「伸縮」さらには、「抗菌」まで。時代の進化&人々の要望の中で爆誕しまくる最新鋭の機能服を、わかりやすく解説します♪ この記事は特集・連載「モノすごい機能で選ぶ冬の服」#21です。
新開発のウール糸でニットの弱点を見事克服
触ってごらん、と声高にお伝えしていますが、ニットならウールはごく当たり前。でもこのウール、ただものじゃないんです。
バトナーの定番クルーネックは、今季から「ソリッドウール」と呼ばれる新開発の糸を使用。これがまた非常に耐久性に優れていて、繊維同士がこすれる脇や袖の内側、リュックのショルダーがあたる肩でさえも毛玉ができにくいんです。大枚はたいたニットが毛玉だらけの残念な姿に……なんて事態も避けられます。
さらに糸自体の毛羽立ちも抑えているからダレにくく、特徴である畔編みの目がいっそう綺麗に出るのもいいところ。それでいて厚地ニットにありがちなチクチク感は皆無だから、素肌に直に着てもじつに気持ちよし。
ちなみにニットをタンスに収納しておくと、翌シーズンに取り出したときにカビ臭くて閉口することもありますが、この糸は防臭効果も高いから安心♡ ふんわり柔らかく優しげな見た目とは裏腹、なんとも頼れる1枚なのです。
ケバケバもチクチクもしない“ソリッドウール”使用
BATONER[バトナー]
SIGNATURE CREW NECK
ラグラン袖に沿わせるよう身頃上部を斜めに畔編みしたデザインが特徴の定番クルーネック。今季はこれまでの素材を進化させた「ソリッドウール」の採用で、畔がより綺麗に表現されている。ウール100%。2万4200円(バトナー)
屈強エピソード付き! 専業のイチ押しニット
SLOANE[スローン]
30G メリノウール天竺 スーパーハイゲージ クルーネック
超ハイゲージで編み立て、美ドレープと独特のハリを両立した定番モデル。そのサンプルは数シーズンまたいで使われ、雑誌用の撮影にも何度も使用されてきたが、ダレず毛玉もほとんどできていないとか。2万6400円(スローン)
YONETOMI[ヨネトミ]
リジットカシミヤセーター
強撚した無染色のカシミヤ糸を、限界までガシッと度詰めで編み立てた1枚。スウェットのようなハリ感で、何度洗濯機で洗ってもヘタレ知らず。洗うほどにカシミヤの風合いがどんどん増すのもポイントだ。4万2900円(米富繊維)
屈強ニットのBESTレイヤリング
ムチムチしないゆったりドリズラーが好相性
McGREGOR for Steven Alan[マックレガー フォー スティーブンアラン]
ドリズルジャケット
厚手ニットとレイヤードするブルゾンは、身幅や袖幅にゆとりのあるモデルを選ぼう。写真は’70年代以降に見られるマックレガー・ドリズラーの派生系モデルを今らしい丸みのあるシルエットに調整。生地はバイオ加工コットン。2万7500円(スティーブン アラン トーキョー)
※表示価格は税込み
[ビギン2021年12月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。