Oct 12, 2021

’90年代モードを牽引したあのプレミアータがバッグを発売！

PREMIATA プレミアータのブッカーブラック

リモンタナイロン採用！カメラバッグ風ポケットで個性主張

’90年代中盤～後半のファッションはモード系がメインストリームでした。メンズならタイトシルットの黒ジャケに短丈の細パンツで、色はダークトーン中心といった着こなしが典型的で、その足元はロングノーズの革靴、あるいはスリムラストのスニーカーというのがお約束でした。そして、そんな時代のメンズシューズのトレンドセッターが、ここに紹介するプレミアータ（PREMIATA）でした。

プレミアータを展開するGMエンドレス社は1885年、伊・マルケ州モンテグラナーロでマッツァ家が設立した、現存するイタリア最古のシューズメーカーのひとつです。しかも、単に老舗であるのみならず、靴の歴史においてさまざまな功績を残しており、たとえばグッドイヤーとマッケイ両製法のハイブリッドであるブラックラピド（ブレイクラピド）は、じつは3代目当主ビンチェンツォ氏が開発した製法だったりします。

そのGMエンドレス社の4代目グラツィアーノ氏が1991年に立ち上げたプレミアータは、やはり同社のハウスブランドだったシルバノ・マッツァとともに’90年代メンズシューズの世界を牽引。その影響力は絶大で、『Begin』本誌でも頻繁に取り上げられたものです。また、残念ながらシルバノ・マッツァの展開は終了したもののプレミアータはいまなお健在で、ことに高級レザースニーカーの分野では確固たる地位を誇っています。

さて、そのプレミアータがこのたび、シューズの展開のみに留まらないトータルファッションブランドを目指すとし、まずはナイロンリュックをリリースすることとなりました！　で、日本では10月中旬の発売が予定されているそれは「ブッカー（BOOKER）」と、それよりちょっと小ぶりの「リン（LYN）」の2型。いずれにも、あの伊・リモンタ社の高密度織りナイロンが採用されております。

フェリージやプラダなどのバッグ素材としてもおなじみの、このナイロンはサテンのような優美な光沢とイタリアらしい鮮やかで美しいカラーリングが魅力。しかも上品＆繊細な印象でありながら、折りグセがつきにくいなど、じつは耐久性にも富んだ生地なのです。プレミアータでは、このプレシャスなナイロンに撥水加工を施し、外ポケットに止水ファスナーも取り入れることで、天候に左右されずに使用できる実用的なリュックを開発。しかもバックパネルにクッション性をもたせ、ショルダーハーネスにEVAを取り入れることでカラダへの負担も軽減させています。

ということで、「ブッカー」（トップ写真、および写真下参照）をご覧ください。リモンタナイロンの上品な風合いもあって、そのたたずまいはシャープでエレガント。モード系シューズブランドの雄たるプレミアータの面目躍如が実感できるリュックに仕上がっております。

そのうえで大変ユニークなのが、前身頃＆両横マチの3方それぞれに設けられた、たっぷりマチ幅のフラップポケットでしょう。それらはまるでカメラバッグの、レンズやストロボなどが収まる外ポケットのよう。もちろん「ブッカー」は本格的なカメラバッグではありませんが、それでも天気のいい休日、本品の外ポケットにデジカメなどを入れて、散歩気分の写真撮影に出かけたくなってしまうのです。

’90年代ファッションが見直されつつある昨今、グランジやストリートとともに当時、風靡したモードスタイルへの回帰ももうじきなのかもしれません。そうであればこそ、’90年代モードの体言者たるプレミアータが満を持してリリースする、このリュックでトレンドを先取りするのも一考。きれいめなコーディネートの仕上げアイテムとして直球であるのはもちろん、あえてルーズシルエットの楽チンカジュアルのハズシとして取り入れてみるのもアリかも？

PREMIATA プレミアータのブッカー柄入りブラック