文字盤はホウロウ製!! セイコーと飛鳥Ⅱのコラボモデルが出た

ホウロウ文字盤も取り入れ、客船「飛鳥Ⅱ」の優美な姿を表現

大型客船ほど、人々に旅への憧憬を抱かせる乗り物はないのかもしれません。それゆえか、昔から船旅はさまざまな小説や映画の舞台になってきましたし、昨今ではリタイア世代の間で船旅のニーズが高まっていることにもむべなるかなと思うのです。

日本郵船の関連会社、郵船クルーズが所有・運行する「飛鳥Ⅱ」は2006年3月に就航した日本船籍最大の客船です。約100日間の世界1周クルーズから、気軽に船旅が体験できる1泊のショートクルーズまでさまざまなツアープランに使用されており、全室海側の客室や露天風呂などを備え、日本人乗船客の嗜好に合わせた多彩な食事やエンターテイメントを提供するなどし、高まりつつあるクルージングのニーズに応えています（感染症流行により2021年9月現在、運航休止中）。

さて、ここにご紹介の時計は、その「飛鳥Ⅱ」とセイコー プレザージュ（SEIKO PRESAGE）がコラボレートし、9月24日にリリースされた新デザインシリーズ「オーシャントラベラー（Ocean Traveler）」の数量限定モデルとなります。セイコー プレザージュは日本の“美”を世界中に発信し続けているブランドですが、この姿勢に船上での華やいだ時間の中で、船客たちに日本を取り囲む海の美しさを知らしめてきた「飛鳥Ⅱ」が共感し、今回のコラボが実現したのだそうです。

この数量限定は「飛鳥Ⅱ」の先代である「飛鳥」のデビュー（1991年10月）から今年が30年目であることから、それを祝す記念モデルとなります。美しく上品なフェイスは「飛鳥Ⅱ」の優美な姿をデザインモチーフとしたもので、ホウロウ（琺瑯）職人の横澤満氏が監修した文字盤は日に照らされた真っ白な「飛鳥Ⅱ」の船体を彷彿とさせるホウロウ製。そこに、針やインデックスなどにブルー、レッド、ゴールドのヴィヴィッドカラーを配したことで、清涼で清潔感あるマリン顔に仕上がりました。しかも、こうした色使いは得てしてチープな雰囲気になりがちであるにもかかわらず、本品ではこれらカラーの配置とバランスがじつに絶妙で、そこにホウロウの美しさが相まって、安っぽさとは対極のラグジュアリー＆エレガントな個性派時計に仕上がりました。

「飛鳥Ⅱ」のイメージを巧みに体言した、このマリン顔モデル。これを目にすれば、そのたびに気分が青々と澄みわたる大海原へといざなわれていくかのようです。多忙な日々を送るなか、片時ではあっても心を癒してくれるであろうこの限定ウォッチは、きっとアナタの“良き相棒”になってくれることでしょう。

12時位置のインデックスは「飛鳥Ⅱ」が郵船クルーズの保有であることを示す赤の二本線「二引き（にびき）」をイメージしたもので、その他のインデックスや時・分秒針、GMT針、文字盤外周などには船体に用いられているブルーとゴールドを採用。6時位置の日付ダイヤルの「30」は、就航30周年を祝してゴールドでハイライトされている。10時位置にパワーリザーブ表示を搭載。なお、スケルトン仕様のケースバックには飛鳥クルーズのロゴなどが描かれている。

「セイコー プレザージュ プレステージライン オーシャントラベラー」では、レギュラーモデルも同時発売。3型があり、いずれにも日本の美しい海が時間とともに移ろうさまを連想させる文字盤に、波をイメージしたパターンが施されている。写真左から／青く澄みわたる日中の海をイメージさせるペールブルーカラー文字盤の「SARF011」、夕映えに輝く海をイメージしたトワイライトオレンジカラー文字盤の「SARF012」、静寂の海と満天の星々をラメで表現したナイトブルーカラー文字盤の「SARF013」。3型ともに自動巻き、10気圧防水、ケース幅40mm、チタンブレス（写真右の「SARF013」のみクロコダイルバンド）。各19万8000円。

問い合わせ先／セイコーウオッチ お客様相談室　☎ 0120-061-012
https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/presage/special/oceantraveler/

※表示価格は税込

文/山田純貴