特集・連載
骨太だけどちゃんと今どき。“ライト軍パン”比較研究
ブランド大研究2021 恒例「ブランド大研究」今年も開催! いつの時代でも揺るがない“ブランドの力オーラ=絶大な安心感”を持つ名作を、「なぜ便利?」「なにがすごい?」「比べてみて……」etc.とあらゆる角度で検証、“使える!!”をわかりやすく解説します。知られざる隠れ傑作から希少なレアモノまで、もれなく紹介。情報過多に惑わされずココから選んで、“買ってよかった~♡”を実感ください! この記事は特集・連載「ブランド大研究2021」#21です。
軍パン穿きたいけどコスプレにならない? “ライト軍パン”の新潮流
男の定番服、ミリタリーパンツ。ただ昔ながらの極太はちと野暮……。そこで注目なのが見た目スッキリ、リップストップ生地で軽快な“ライト軍パン”。鮮度ある新潮流を比べました!
無骨なのにスッキリな細めテーパード
ゆったり ← ☆☆★ → スッキリ
ARMY TWILL[アーミーツイル]
ミリタリーウェアを一般向けに展開してきた名門。ヴィンテージディテールを踏襲しつつ、サラッと軽快なポリエステル65%×綿35%のリップストップを使用。無骨な雰囲気と、現代的に再構築したテーパードシルエットの融合がお見事! 9350円(グーニーPR)
Since:1940
country:アメリカ
某有名百貨店が展開していたストアブランドながら、アーミーツイル製のウェアが人気に。ヴィンテージ市場でも滅多にお目にかかれないレアものとして知られている。
元ネタ「ジャングルファティーグ」って?
《ジャングルでの機能性を考慮されたパンツなんです》
上のアーミーツイルは米軍のジャングルファティーグパンツがベース。ちなみにカーゴパンツの代名詞、M-65は寒冷地用なのに対し、ジャングルファティーグは高温多湿なベトナム戦争向けに開発された。軽量ながら引き裂きに強く、肌離れのいいリップストップも特徴だ。
太すぎず細すぎない中庸ストレート
ゆったり ← ☆★☆ → スッキリ
PROPPER[プロパー]
米軍に納入される現行品。細部までリアルな納入品を踏襲するが、野暮ったさのないシルエットで街穿きにも定評あり。ポリエステルコットンのリップストップも軽快で穿きやすい。9680円(ユナイテッドアローズグリーンレーベル リラクシング 自由が丘店)
Since:1967
country:アメリカ
米・ミズーリ州で創業し、米軍のウェアはもちろんのこと、警察等のBUD(BATTLEDRESS UNIFORM)=戦闘服などを手掛ける。米軍納入業者最大手のひとつだ。
無骨なのにスッキリな細めテーパード
ゆったり ← ★☆☆ → スッキリ
ARK AIR[アークエアー]
フランス外人部隊へ提供のカーゴパンツで、名作M-47の流れを汲むモデル! 骨太なシルエットだが、カーゴポケットのプリーツを省略して品よく見える仕掛けも。タフでハリのあるリップストップも上品に映る。英国製。3万1900円(グリニッジ ショールーム)
Since:1985
country:イギリス
ミリタリーウェアメーカー、アークティス社のファッションライン。英国内の工場で製作される品質の高さに加え、現代的に再構築されたシルエットにも定評がある。
元ネタ「M-47」って?
《仏陸軍が1947年に開発。世界的デザイナーをもトリコにした軍パン》
米軍のM-65パンツと並び、軍パンの傑作と称されるフランス陸軍のM-47パンツ。とくに’60年代以降の後期型はほんのりテーパードが利いて、股上がやや浅く、街穿きにも馴染みやすいことでも知られる。あのマルタン・マルジェラが溺愛したパンツとしても有名だ。
※表示価格は税込み
[ビギン2021年5月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。