特集・連載
4種それぞれのレザージャケットに合わせた、3シーズン着回すコーディネート術
秋冬春の３シーズン使えるアウター探しました 暖冬、冷夏、季節外れの台風と、異常気象が続く現代ニッポン。闇雲にハイスペックの高価なアウターを買ったものの、着たのは真冬の数週間のみ……なんて人も少なくないはず。今どきスマートな上着は秋、冬、春と長きにわたって活躍してくれる、いわば3シーズンアウターと呼ぶべきものです。長いシーズン着られれば、結果としてコストパフォーマンスだって◎！ そう、それこそがビギン流のサスティナブルなんです。究極の3シーズンアウターを是非是非お楽しみください！ この記事は特集・連載「秋冬春の３シーズン使えるアウター探しました」#11です。
セレクトショップオリジナルの汎用性に優れるアウターから、レザージャケットをピックアップ。それらを3シーズン着回すコーディネート術のセオリーを、達人たちの実演とともに伝授しちゃいます！
達人直伝のコーディネート術［レザージャケット編］
男前スタイルの代表アウターであるレザージャケットのトレンドは、無骨すぎずソフトで体馴染みがよく着やすいシープ＆ラムレザーを使ったもの。シングルライダース、ダブルライダース、コーチジャケット、ボンバージャケットというデザインの異なる4タイプ、それぞれのコーディネート術は必見ですよ！
1.ジャーナル スタンダード WEB VC 近藤正幸さん
インナーで引き立てるレザーの素材感の魅せコーデ
JOURNAL STANDARD［ジャーナル スタンダード］
ラムレザー シングルライダース
定番であるシングルライダースに、今季はフィルム加工を施しアップデート。さらに袖口のジップやサイドアジャスター以外のディテールを省略するなどミニマルな意匠でまとめ、シープレザー本来の柔らかいフィット感をより高次元で体感できる一着へと進化した。2万6000円。（ジャーナル スタンダード 表参道）
Winter
エンジニアドガーメンツのニット2万6000円、マウンテンリサーチのパンツ3万2000円、リプロダクションオブ ファウンドのシューズ2万6800円。（ジャーナル スタンダード表参道）
Spring
クラスのカットソー7000円、J.Sホームステッドのパンツ2万4000円、リプロダクション オブ ファウンドのスニーカー1万7800円。（ジャーナルスタンダード 表参道）
Autumn
ドロール ド ムッシュのウールシャツ3万6000円、J.Sホームステッドのカットソー9000円、ザコンスパイアーズのパンツ2万6000円、マネブのシューズ1万6800円。（ジャーナル スタンダード 表参道）
秋はシャツとモックネックをコンビし、落ち着いた印象にしています。革靴見えするスニーカーで、かっちりの中にしっかりヌケ感を出すところがポイントです。対象的に、春は蛍光カラーと柄モノを合わせてひたすら軽やかに。そして冬はウールにコーデュロイと王道な素材を合わせ、サイズ感やシルエットでレザーを引き立てています。どの季節もレザーの素材感を存分に楽しめる着こなしですね（近藤さん）
世界のトレンドやニュースを取り入れたアイテム（JOURNAL）とベーシックアイテム（STANDARD）をセレクトし、“今”を表現する「ジャーナル スタンダード」。
2.アーバンリサーチ ロッソ プレス 西村滋紀さん
アウターが主役だからインナーはシンプルに徹する
URBAN RESEARCH ROSSO［アーバンリサーチ ロッソ］
ダブルレザー ライダースジャケット
柔らかなラムレザーを使ったダブルライダースは、ウエストのベルトや肩のエポレットなど一部ディテールを省略。素材の軽さも相まって洗練された意匠が引き立つ。4万8000円。（アーバンリサーチ ロッソ ミント神戸店）
Winter
アーバンリサーチドアーズのニット7500円、同パンツ9000円。（アーバンリサーチ ドアーズ ルミネ新宿店） その他は本人私物。
Spring
ディスイズネバーザット×ディッキーズのTシャツ4500円、ズボンのパンツ2万7000円、アディダス オリジナルス フォー URのシューズ1万4000円。（アーバンリサーチ ロッソ ミント神戸店 ） その他は本人私物。
Autumn
アーバンリサーチ ロッソのバンドカラーシャツ1万円、カインダ・ガーデンのカーゴパンツ2万7000円。（アーバンリサーチ ロッソ ミント神戸店） その他は本人私物。
ブラウンのコーデュロイシャツで秋っぽさを出しましたが、一番のポイントはサイズ感。ダブルライダースはオーバーサイズのインナーと相性抜群です。逆に冬は、保温性に優れる黒のタートルネックニットを合わせて、革靴とスラックスで少しタイトなシルエットにまとめました。春は下半身をルーズフィッティングにし、上半身はシンプルにタックインするだけ。いずれもアウターを主役として引き立てるため、ほとんどレイヤリングはせずシンプルさを心がけています（西村さん）
元々はレディスレーベルとしてスタートした「アーバンリサーチ ロッソ」。それゆえきめ細かい気配りが随所に行き届いており、上質かつ遊び心のあるアイテムを提案する。
3.ビューティ＆ユース プレス 井上勇那さん
季節に合わせてジャンルレスにレイヤード
BEAUTY&YOUTH［ビューティ＆ユース］
レザー コーチジャケット
しなやかで程よくコシのあるシープレザーを使ったコーチジャケット。重厚感あるレザーの質感と、ドロップショルダーを採用スポーティなデザインとのミスマッチが、コーディネートの幅を広げる。2万2700円。（ビューティ＆ユース ユナイテッドアローズ 渋谷公園通り店）
Winter
ビューティ＆ユースのニット1万3600円、同パンツ1万2700円、ナイキのシューズ1万1000円。（ビューティ＆ユース ユナイテッドアローズ 渋谷公園通り店） その他は本人私物。
Spring
ビューティ＆ユースのシャツ1万1800円、 フューチャーサービス×ビューティ&ユースのパンツ9900円。（ビューティ＆ユース ユナイテッドアローズ 渋谷公園通り店） その他は本人私物。
Autumn
ビューティ＆ユースのパーカ1万900円、同パンツ9000円、コンバースのシューズ1万2000円。（ビューティ＆ユース ユナイテッドアローズ 渋谷公園通り店）
秋はスポーティ、冬はトラッド、春はカジュアルとどんな着方もできるのがこのジャケットの魅力です。パーカを合わせて独特のシルエットを楽しむのが秋スタイルなら、冬はコーデュロイパンツにシャツとニットを合わせて少しかっちりキレイめに。レザーとニットのコンビは真冬でもヌクヌクです。暖かくなったらニットを脱ぎ捨てて、ジャケットのサイズに合った大きめのシャツとデニムを合わせます。春らしいブルーもポイントです（井上さん）
時代の本質的な「美しさ」と「若々しさ」をまとい、生活を豊かにすることを目的とする「ビューティ＆ユース」。エモーショナルな感覚にあふれたセレクトが光る。
4.ナノ・ユニバース プレス 山内良太さん
高機能ウェアを多用したシンプルかつ都会的なコーデ
nano·universe［ナノ・ユニバース］
ラムレザー ボンバージャケット
裾と袖口にリブを使ったスポーティなディテールを持ち合わせるボンバージャケット。ミリタリーウェアがルーツの無骨な男らしさと、ラムレザー特有の柔らかく上品な雰囲気を併せ持つ。2万4000円。（ナノ・ユニバース カスタマーサービス）
Winter
ナノ・ユニバースのインナーダウン8000円、同ニット7500円、ベルウィッチのパンツ2万9000円、ダブルエイチ×ナノ・ユニバースのシューズ3万6000円。（ナノ・ユニバース カスタマーサービス）
Spring
ナノ・ユニバースのTャツ4500円、同シューズ1万7000円、ディッキーズ×ナノ・ユニバースのパンツ1万2000円。（ナノ・ユニバース カスタマーサービス）
Autumn
ナノ・ユニバースのニット8000円、チルコロ1901のパンツ3万3000円、レイバラーシューズ×ナノ・ユニバースのシューズ1万2000円。（ナノ・ユニバース カスタマーサービス）
秋は思いきり洗えるニットとジャージー素材のスラックスを合わせ、ダークトーンでシックにまとめました。都会的だけど着心地はリラックス。冬は薄手ながら保温力抜群のナノサーモを使ったインナーダウンとニットをレイヤードします。暖かいのに見た目はスッキリしていて、なおかつ脱ぎ着で簡単に保温力を調節できます。春は白Tを合わせてラギッド感を抑えます。しかも抗菌防臭作用のあるTシャツなので、見た目も機能もクリーンなスタイルに仕上がるんです（山内さん）
時代の先を見つめたセレクトが人気の「ナノ・ユニバース」。“高感度ながらクラシカル”といった相反する概念が共存する、固定概念に捉われないアイテム展開が魅力。
※表示価格は税抜き
［ビギン2021年1月号の記事を再構成］スタッフクレジットは本誌をご覧ください。
