特集・連載
冬の定番アウター「ウールコート」を3シーズン着回すコーディネート術
秋冬春の3シーズン使えるアウター探しました 暖冬、冷夏、季節外れの台風と、異常気象が続く現代ニッポン。闇雲にハイスペックの高価なアウターを買ったものの、着たのは真冬の数週間のみ……なんて人も少なくないはず。今どきスマートな上着は秋、冬、春と長きにわたって活躍してくれる、いわば3シーズンアウターと呼ぶべきものです。長いシーズン着られれば、結果としてコストパフォーマンスだって◎! そう、それこそがビギン流のサスティナブルなんです。究極の3シーズンアウターを是非是非お楽しみください! この記事は特集・連載「秋冬春の3シーズン使えるアウター探しました」#10です。
セレクトショップオリジナルの汎用性に優れるアウターから、ウールコートをピックアップ。それらを3シーズン着回すコーディネート術のセオリーを、達人たちの実演とともに伝授しちゃいます!
達人直伝のコーディネート術[ウールコート編]
冬の定番アウターであるウールコートもビッグシルエットがトレンド。秋冬はゆとりあるサイジングで衣服内の温度調整がしやすく、冬場は着込むことで抜群の保温力を提供してくれます! 何よりもざっくり羽織れるがゆえ合わせるものを選ばず、厚手、薄手とさまざまなアイテムとのレイヤードを楽しめます。
1.ビームス ライツ イベントプランナー 小林順平さん
チェックを引き立てるこだわりのモノトーンコーデ
BEAMS LIGHTS[ビームス ライツ]
エクストラ ウーブン ステンカラーコート
リサイクルウールを含むワタ状の繊維を撚り合わせた、太番手のスパン糸を使用したオリジナルツイード素材のコート。大振りなバッファローチェック柄を全面に使った身幅たっぷりのシルエットもポイントだ。3万1000円。(ビームス ライツ 渋谷)
Winter
ビームスライツのニット1万3000円、同パンツ1万3000円、パドモア&バーンズ×ビームスライツのシューズ3万2800円。(ビームス ライツ渋谷)
Spring
ビームス プラスのシャツ1万8000円。(ビームス プラス 原宿) ビームス ライツのパンツ1万1500円、ジャランスリウァヤ×ビームスライツのシューズ3万2000円。(ビームス ライツ 渋谷)
Autumn
ビームス ライツのパーカ1万2500円、 パドモア&バーンズ×ビームス ライツのシューズ3万2800円。(ビームス ライツ 渋谷) ジャブス アルキヴィオのパンツ2万9000円。(ビームス 六本木ヒルズ)
秋は程よい厚みのあるドライタッチのパーカで、フードを出すなどレイヤードを楽しむスタイルにしました。コートの持つ都会的な雰囲気を活かすためにモノトーンで統一しています。重たくなりがちな冬は、オフホワイトを多用し新鮮な着こなしに。ゆったりシルエットのコートにあえてワイドパンツを合わせて、モード感もプラスしています。春は爽やかに白シャツを合わせ、軽快感を演出。こちらもモノトーンスタイルではありますが、秋とは違い明るめにしています(小林さん)
“手の届くラグジュアリー”をキーワードにしたレーベル、「ビームス ライツ」。自らのスタイルを作り上げてきた大人が心地よく楽しめるファッションを打ち出す。
2.アダム エ ロペ プレス 工藤 健さん
季節に相応しいシルエットと巧みなカラーバランス
ADAM ET ROPÉ[アダム エ ロペ]
オーバーサイズ ステンカラーコート
限りなくウールツイードに見えるが、実はポリエステルの強燃双糸で織り上げたハイブリッドツイードを採用した一着。オーバーサイズに仕立てられたAラインのコートは重厚感も備える。しかしながら軽量かつイージーケアと機能的だ。2万8500円。(ジュンカスタマーセンター)
Winter
イートウツのニット2万9000円、アダム エ ロペのパンツ2万2000円、ザ イノウエ ブラザーズ フォー アダム エ ロペのストール1万8000円。(ジュンカスタマーセンター) その他は本人私物。
Spring
アダム エ ロペのシャツ2万4000円、同デニムパンツ1万3000円、R.M.ウィリアムスのブーツ7万5000円。(ジュンカスタマーセンター) その他は本人私物。
Autumn
アダム エ ロペのパーカ9000円、ディッキーズ フォーアダム エ ロペのパンツ1万4000円、リプロダクション オブファウンド フォーアダム エ ロペのシューズ2万1800円。(ジュンカスタマーセンター)
パーカとスニーカーを合わせると少し軽すぎるので、ブラウン、カーキ、グレージュといったちょっと男っぽいカラーのワントーンでまとめました。秋口よりも少しボリューミーにしたい冬は、上質なウールのアイテムを多用し、リラックス感をプラス。柔らかい色みで、ぼやけすぎないようストールを差し色に。デニムスタイルが増える春は、コートのサイズに合わせて中に着るトップスもユルめのものをチョイスし、バランスをとりました(工藤さん)
日常に、洗練された心地よさと新しさを提案する「アダムエ ロペ」。長く、繰り返し使うことのできる、ミニマルでスタイリッシュかつ機能美あふれるアイテムを揃える。
3.アーバンリサーチ サニーレーベル プレス 池谷翔大さん
カラーリングにこだわりシーズンごとに着分ける
URBAN RESEARCH Sonny Label[アーバンリサーチ サニーレーベル]
ウールメルトンラグラン ステンカラーコート
ウールと化繊をブレンドし、軽量かつ柔らかく仕上がったオリジナルメルトンを使ったコート。絶妙な丈感で、オンオフ問わず着られる。1万7000円。(アーバンリサーチサニーレーベル グランツリー武蔵小杉店)
Winter
トゥルー×サニーレーベルのパーカ1万2000円、同パンツ1万3000円、コールドブレーカー×サニーレーベルのベスト8900円。(アーバンリサーチ サニーレーベル グランツリー武蔵小杉店) その他は本人私物。
Spring
ウィッフル×サニーレーベルのシャツ1万1000円、サニーレーベルのパンツ8100円。(アーバンリサーチ サニーレーベルグランツリー武蔵小杉店) エカルのキャップ3500円。(アーバンリサーチ プレスルーム)
Autumn
サニーレーベルのニット6000円、同シェフパンツ6000円、トゥルー×サニーレーベルのシャツ1万3000円、バスのシューズ1万7000円。(アーバンリサーチ サニーレーベル グランツリー武蔵小杉店) その他は本人私物。
色で季節感を出すのが好きで、ブラウンのコートと白シャツに黄色いニットを挟んで秋色を演出しました。ローファーで足元はスッキリ。重たくなりがちな冬は、上下ベージュのスウェットをセットアップにしてリラックス感を足しました。保温力の調整役としてボアのベストをイン。その際、柄モノを選んで遊び心を注入♡しています。暖かくなってきたらインナーをブルーで統一して、春らしさを演出。パッチワークのシャツとキャップを併用しカジュアル感を強めているところがポイントですね(池谷さん)
リラックスムードをプラスしたカジュアルスタイルをベースとする「アーバンリサーチ サニーレーベル」。日々の暮らしをより楽しめる心地よいウェアと雑貨を提案する。
4.シグ フリークス ストア ディレクター 松本岳大さん
3シーズンすべてセットアップをインナーに
sig FREAK’S STORE[シグ フリークス ストア]
ラシャ スタンドコート
スーパー110のラムウールを使用した重厚感ある二重織りメルトンのコート。スタンドカラーにもステンカラーにもなる首元や、動きやすさが加味されたAラインシルエットなど、ミニマルな見た目の中に随所に工夫が凝らされた、比翼仕立ての一着となっている。3万1800円。(シグ フリークス ストア新宿ルミネ2店)
Winter
シグ フリークス ストアのジャケット1万8000円、同ニット1万1000円、同パンツ1万1000円。(シグ フリークス ストア新宿ルミネ2店) その他は本人私物。
Spring
シグ フリークス ストアのジャケット1万5800円、同ウールTシャツ6800円、同スラックス1万1800円。(シグ フリークス ストア新宿ルミネ2店) その他は本人私物。
Autumn
シグ フリークス ストアのジャケット1万7800円、同パンツ1万3600円。(シグフリークス ストア新宿ルミネ2店) その他は本人私物。
秋はウール調の素材でダーティに。冬はワタものを使ってウォーミーに。そして春はデザインの効いたノーカラーデザインでライトに。主役であるコートを引き立たせつつ、季節感もしっかりと映すセットアップインナーでコーディネートをまとめました。冬はワタ入りのジャケットを着たいので、厳密にはセットアップではないですが、セットアップ見えする組み合わせを狙ってます(松本さん)
2020年代の“Signature”を提案するブランドとして始動した「シグ フリークス ストア」。一日の行動時間、16時間ずっと着用したくなるデザインでニューノーマルを形成する。
※表示価格は税抜き
[ビギン2021年1月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。