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業務用ペンキのハケ

名店の味の秘密を本邦初公開!?

「料理誌でも話したことがないんだけど、ウチでは焼きにペンキのハケが欠かせない。こんなことしてるの、ウチくらいじゃない?」。

鳥茂は焼きとんの名店。ゆえにたれを塗るためかと聞くと、「塩だね。たれでは使わない。串焼きに塩を振ると、そのままじゃまばら。ならして塩分の調整をするの」。

「あと仕上げにバターを塗るためだね。うちは元々洋食屋でね。ステーキにバターをのせるでしょ? これをヒントに、焼きとんで試したらうまかったのよ。家庭やBBQで隠し味にするのもいいよ」。

でもなぜ、業務用ペンキのハケを?

「これが一番丈夫だから。焼き台は1000度あって、普通のは毛が抜けちゃうんだ。それでいろいろ試して、業務用の丈夫なハケに行き着いた。家でなら業務用でなくとも、塩分をならすのがおいしさの違いになると思うよ」

「本当は企業ヒミツなんだけどね」
―鳥茂 三代目大将 酒巻さん

業務用ペンキのハケ

業務用ペンキの
ハケ

ホームセンター等で売られている、業務用ペンキを塗る丈夫なハケ。ちなみに鳥茂では近所の新宿髙島屋で購入している。酒巻さんがお店で使うハケは、熱で3分の1の毛が抜け落ち、安定した状態になるまで一年を要したものだ。
 

塩を満遍なくならす

塩を満遍なくならす

一般的には塩を振りかけるだけだが、酒巻さんは味にばらつきが出ないよう、ハケで満遍なくならしている。また食べ飽きないよう、串の後半にかけて徐々に塩分を薄める丁寧な仕事も、鳥茂のおいしさの秘訣だ。
 

愛用するプロ

鳥茂 三代目大将 酒巻祐史さん
鳥茂
三代目大将 酒巻祐史さん

昨年70周年を迎えた、昭和25年創業「鳥茂」の三代目。23歳で店を継ぎ、今や東京を代表する焼きとんの名店といわれる。大将の目の前のカウンターは特等席だ。

鳥茂

鳥茂
鮮度抜群な素材を丁寧に下処理し、熟練の焼き技で供する焼きとんは、まさしく別格! 同店が考案したピーマンの肉詰め、創業から71年も継ぎ足しているたれ焼きも絶品だ。
住所.東京都渋谷区代々木2-6-5
☎03-3379-5188

 
※表示価格は税抜き


[ビギン2020年12月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。

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