特集・連載
こんなの見たことない! 米軍名作コートとエアフォースナイロンの合体ミリタリー
暖冬日本のベーシック服・“真”常識 すっかり日本は暖冬が常識に。冬って言葉に惑わされて、防寒しすぎで汗だく……な~んて経験ありますよね? 今までの常識はこの際忘れて、ボクらが買うべきベーシック服を厳選して紹介。これが暖冬日本の“真”常識だ! この記事は特集・連載「暖冬日本のベーシック服・“真”常識」#12です。
グラフィックアイテムをはじめ、デニムや革ジャンなど多くの人気商品を擁するヒステリックグラマー。それに加え、関係者向けの展示会で発表され、早くも口コミで評判となっている新作があるとか。その真相をヒステリックグラマーのディレクター 山神さんに伺います。
こんなの見たことない!の声が続出した
名作米軍コートとエアフォースナイロンの合体!!ミリタリー
売れ筋やトレンドを狙うのではなく、我々が常に大切にしているのは、カルチャーに紐づいたモノ作りです。洋服のバックボーンを理解して、リスペクトやオマージュを込めてアレンジする姿勢は、設立以来ずっと変わっていません。今季ハイエンドラインから発売するナイロンコートにも、そうした哲学が息づいています。
ロングのトレンチコートが昨今人気ですが、流行を追いかけたわけではなく、1960年代にロンドンで興ったモッズスタイルからインスピレーションを得ています。
彼らといえば通称“モッズコート”こと米軍M-51フィールドパーカが象徴的ですが、それだけでなく、同じく軍の払い下げ品で安く入手できたナイロンのレインコートを着ていた若者もいました。
当時の写真でも確認することができますし、モッズの生き様を描いたバイブル的な映画『さらば青春の光』でも、その姿が散見されます。
モッズも着たトレンチ風ミリタリーコート
このコートは、じつは過去にもたびたび発売してきたヒット作をアップデートさせたもの。最新版では、ブランドが長年にわたって使い続けているオリジナルのエアフォースナイロンを採用しました。
フライトジャケットに使われるミルスペックナイロン
厳格に定められたミルスペックに準拠しながら開発を進め、結果的には軍用規格を上回る品質を実現させ、さらには一段とハイレベルな撥水&防風加工を施しています。
また仕立ても工夫し、ステッチのところにあえてシワが寄るように縫製することで豊かな表情を与え、着込まれたエイジングの雰囲気を表現しているのもこだわり。
あえてシワを寄せた巧みな縫製によりヴィンテージ感を演出!
ナイロンだからこその軽量な着心地を楽しめる一方、スポーティになりすぎず、ヴィンテージさながらの風格、凄みすら感じさせる堂々とした佇まいを両得できます。
ひと足早く展示会でご覧いただいたファッション関係者をはじめ、評判を聞きつけた方々からも「こんなコート見たことない!」と大好評。企画者冥利に尽きますね。
ヒステリックグラマー ディレクター
山神憲靭さん・談
今年35周年のブランドの中核を担い、現在も日本各地の工場に足を運んでモノ作りを指揮。ヴィンテージウェアや音楽、現代アートなどファッション&カルチャー全般に造詣が深い。
THEE HYSTERIC XXX[ジィ ヒステリックトリプルエックス]
エアフォースナイロン コート
目の肥えた大人へと向けたハイエンドラインからリリースの一着。1950年代後半の米軍レインコートを基に、MA-1などに使われる生地を再現したオリジナルのエアフォースナイロンを採用。非常にタフで撥水&防風に優れる。6万8000円。(ヒステリックグラマー)
※表示価格は税抜き
[ビギン2019年12月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。