今日から始める! コーヒー“豆”知識 ”国別”コーヒー豆の特徴
コーヒー豆の味は、煎り具合とともに豆の栽培環境によって左右される。つまり産地ごとの個性を知れば、好みの味も見つけやすいということ。
農家や年度によっても味は千差万別なのであくまでも目安だが、ウマい一杯を淹れるための第一歩として、まずは国別の豆の個性を把握しよう。
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酸評
「中米産の豆の特徴として、レモンやオレンジなど柑橘系の香りを含んだ、爽やかな風味のものが多い。サードウェーブと呼ばれる最近のコーヒームーブメントでは、この酸味が大切にされます。煎りすぎた豆はこれが消えるので注意が必要です。」
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甘評
「コーヒーの味には本来、自然な甘みが含まれています。風味に応じてチョコのようなとか桃のような、という表現がされますが、甘みが強い豆が多いのが、グラフ右側の産地。低めの温度の湯で抽出すると、甘みが強調されます。」
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苦評
「僕らが抱くコーヒーの原風景といえば、苦さ。深く煎った豆はこれが強調されますが、コゲの味が強く出るため、どの産地の豆でも味が似通ってしまいます。風味を殺さぬよう適切に煎られた豆で苦みを楽しめるのが、グラフ下側の豆といえます。」
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香評
「ブラックペッパーやカルダモン、シナモンなどさまざまなスパイスに喩えられる風味を、ケニア産などは備えています。これが強いものは野性味を感じさせる個性の強い風味となるため、気分を変えたいときに選ぶのもオススメですね。」
- 写真/上野 敦(プルミエジュアン)
- 金子麻也
- 文/秦 大輔
- スタイリング/四方章敬
- イラスト/JERRY