じつはコンティニュエは眼鏡だけでなく、時計やパンツも楽しいって知ってた?

15年目のコンティニュエの “目からウロコ”な変わっていくこと? 変わらないこと?

15年間の真実!?を語る!

渋谷区恵比寿にあるアイウェアセレクトショップ、「コンティニュエ」。今年15周年を迎えた同店では、アニバーサリーイヤーを記念したフェアのトリを飾る特別企画を12月30日(土)まで開催中。これまで2回にわたりフェアの内容をお伝えしてきましたが、今回はコンティニュエのメンバーを迎えて15年間を振り返る座談会を敢行! 現在のトレンドをはじめ、知られざる苦労話やこれからの展望など、ざっくばらんに語っていただきました!!

コンティニュエ
代表 嶋崎周治さん

料理研究家のマネージメントなどを経て、2002年恵比寿南に「コンティニュエ」をオープン。理系出身の分析好きで、海外ボクシングマニア。

コンティニュエ
広報 根本茂行さん

前職は音響関係という異色の経歴の持ち主は、気づけば入社8年目とそこそこの古株に。ショップや取り扱いアイテムの魅力を伝えるため日々奮闘中。

ライター
伊藤美玲さん

Beginで活躍中のライター。国内外の眼鏡展示会やショップなどの取材経験が豊富で、Beginの兄弟誌『眼鏡Begin』でも執筆を担当。

 

伊藤:まずは15周年おめでとうございます! お店がオープンした頃はちょっとした眼鏡ブームで、お洒落なブランドも増えてきた頃ですね。
嶋崎:そうですね。でも僕らはブームの中心的なブランドをあえて取り扱わなかったんです。
伊藤:えっ、それはなぜですか?
嶋崎:たとえスポットが当たっていなくても、これからのスタンダードとなるであろう魅力的なブランドをきちんと紹介したかったからです。当時から僕らは“最新の”とか“最軽量”とか端的に言葉で語れるものよりも、感覚的に「いいよね」って思ってもらえるものを提案したいという気持ちがあって。でも、最初は苦労しました。何しろお客様がなかなか来ない(苦笑)。
根本:当時この界隈はまだマルジェラもヤエカもなくて、人通りも少なかったですからね~。
嶋崎:正直なところ、仕入れ資金を捻出するのが大変だったことも……。流れが変わったのは、僕らがいち早く取り扱いを始めたオリバー ゴールドスミスが注目された頃からです。その当時も今も、“なんかこの店いいよね!?”と感覚的に思ってもらえる場所でありたいという気持ちは変わっていません。

 



伊藤:そろそろ各ブランドの新作も入荷し始める頃ですが、今季オススメのスタイルやブランドは?
嶋崎:コンティニュエではユーザー目線でリアリティのある提案をしたいと思っています。長らくトレンドのメタルも、今掛けるならちょっとギミックが利いたクラシックモダンなものがオススメです。
根本:ブランドでいえば、オージー バイ オリバー ゴールドスミスですね。ベースはクラシックなんだけど、ちょっと個性的なディテールが利いていて。
嶋崎:こうした攻めたデザインを、普段のスタイルにサラリと掛けるのが今の気分ですね。
伊藤:たしかに、服までキメすぎないほうが逆にお洒落に見えそう。
嶋崎:そうそう。一方で、今新鮮に見えるのが太セル。ジュリアス ・タート ・オプティカルやオリバーゴールド スミスのように肉厚であったり、エッジがあったりするものが気分です。
根本:とくにこのジュリアス・タート・オプティカルは細部まで昔ながらの雰囲気を再現しているので、ヴィンテージの雰囲気を気軽に楽しみたい方にオススメ。姉妹店The PARKSIDE ROOM(吉祥寺)のほうではほぼフルラインナップで揃っています。
伊藤:なるほど。しばらくは、この2大潮流が続きそうですね。

 

JUNGHANS
ユンハンス
by max bill Automatic Black

「バウハウス最後の巨匠」と呼ばれたマックス・ビルの言わずと知れた名作。無駄を排したミニマルなデザインで、普遍的な魅力を湛えている。径38mm。自動巻き。SSケース。14万5000円。
DAN HENRY
ダン・ヘンリー
1968

’60年代後半に発表されていたような腕時計のムードを残しつつ、スモールセコンドを3時位置に配するなど、独特なデザインに。1968個限定生産。径41mm。クォーツ。SSケース。2万5000円。

 

伊藤:お隣のコンティニュエ・エクストラスペースには時計も置いているんですね。
嶋崎:はい。昔ながらの眼鏡店って、時計も扱ってたりするじゃないですか。そうした兼業店の持つ懐かしさに憧れがあったんです。実家が兼業店というスタッフもいるので、自然な流れでした。
根本:最初は1950~’60年代のヴィンテージを中心に、ユンハンスのマックス・ビルなどを置いてました。現在はセレクトの幅も広げつつ、現行品としてはダン・ヘンリーの扱いもスタートさせています。
嶋崎:マックス・ビルは50年以上前のデザインがほぼ変わっていないという、ミニマル&モダンな顔が魅力で普遍性が高い。現行品の中でもまずはコレと決めていました。
根本:ダン・ヘンリーは、ヴィンテージウォッチのコレクターでもある本人の、こだわりや愛情が詰まったブランド。通も唸らす完成度の高さでいながら、手頃な価格で防水性もある。なので時計好きな方のセカンド、サードウォッチとして、またはエントリーモデルとして気軽に楽しんでもらえたらいいですね。

 

NEAT
ニート

2015年にスタートした日本のパンツ専業ブランド。左/1960年代のスイス軍デニム生地を使用。ブラウン×グリーンで織られたデニムを裏使いしたユニークな一本だ。3万5000円。 右/ボルドーの生地を採用したコンティニュエ別注モデル。生地の深い発色に合わせ、金具もゴールドにして大人っぽくまとめている。3万1000円。

 

伊藤:さらに、最近ではパンツも取り扱っているとか。
根本:そうなんです。昨年からニートのパンツを扱っています。ウチは基本的には眼鏡のセレクトショップですが、専門性があり、なおかつリアリティのあるものならば、アイテムは必ずしも眼鏡に限りません。
嶋崎:専門性のある提案をしたいという点で、ニートはパンツの専業ブランドであることも魅力的でしたね。
根本:クラシックなディテールをふんだんに盛り込みながらも、“今穿きたい”と思えるシルエットに落とし込まれている。そんなリアリティのある提案にも共感しました。デザイナーの西野さんと生地メーカーさんへ行き、生地から選んだ別注モデルも展開しています。
伊藤:へ~、アイウェアショップ別注のパンツとは珍しいですね!
根本:インラインもバリエーション豊富に展開しているので、おかげさまで今ではニート目当てのお客さんも増えてきたんです。
伊藤:パンツを買いに来たら、お気に入りの眼鏡も見つかった! なんて意外な出会いが起こり得るのも、コンテイニュエの魅力ですね~。

 

嶋崎:こうして振り返ると、長いようであっという間の15年間でした。お店の名前は仏語で“継続”や”継承”を意味するんですが、心地よくお買い物をしていただける場所であることを何よりも大事にしていきたいですね。
根本:モノ作りをしている方たちに対するリスペクトが伝わるようなスタイルは持ち続けていたいと思っています。新たな展開も、“リアリティ”や作り手さんへの“共感”を軸にした広がりであることは揺るぎません。
伊藤:そうした軸があるから、新たな展開があっても、お店の“らしさ”は失われないんですね。
嶋崎:変わらないことがある一方で、僕たちは「keep evolving」というテーマを10周年のときに掲げていて。大事な部分は”継承”しつつ、挑戦を忘れずに”進化”して、これからも”リアリティ&共感”を大切にしながら、心地よい場所として進化し続けたいですね。
伊藤:なるほど。今日はありがとうございました!

 

\ありがとうございました/

お知らせ!
12月10日放送のJ-WAVEにコンティニュエが!

15周年を記念したコンティニュエのラジオ番組が、12月10日(日)22:00~22:54にJ-WAVEにてON AIR! コンセプトは「ラジオ版セレクトショップ」。コンティニュエにゆかりのあるミュージシャンであるペトロールズの長岡亮介さんが登場し、「お気に入りのもの=my favorite things」をテーマに語ります。

 

【もっと詳しく知りたい方はコチラ】

第一回:15周年のアイウェアセレクトショップ「コンティニュエ」は眼鏡はもちろん、時計も楽しい!

第二回:ツウ自慢ができる!? コンティニュエ15周年記念の別注・コラボモデル


SHOP DATA

東京都渋谷区恵比寿南2-9-2 CALM恵比寿1F
03-3792-8978
12:00~21:00
休 水曜(2017年12月は30日まで休まず営業)


写真/植野 淳 文/伊藤美玲