特集・連載
欧州の日用品カタログ AtoZ【A】A Long Time Ago ……
そんな昔からあったの? 今も愛され続けるヨーロッパの“最古”な生活雑貨
ヨーロッパの日用品カタログ A to Z 歴史と伝統に裏打ちされたヨーロッパのブランドには、語れるストーリーがあります。それは何も高級品だけじゃなくて、街のスーパーマーケットで買えるような日用品にも当てはまること。とかく“欧米”と一括りに考えがちだけど、無骨なアメリカものとはまた違う、ハイセンスで洗練されたデザインはヨーロッパならでは。「これ知ってる?」なんてさりげなく自慢できる、へぇ~な薀蓄もいっぱい盛り込みましたのでご一読を! この記事は特集・連載「ヨーロッパの日用品カタログ A to Z」#04です。
わたしたちの身の回りには、「そんな昔からあったの~!?」な日用品がいっぱい! とりわけヨーロッパのブランドには創業から500年近くも、変わらぬ製法やデザインで現代に残っている名品がゴロゴロ。そんな欧州の日用品の中から、今も使える最古の生活雑貨を厳選してご紹介します!
[1792年]最古のオーデコロン
ナポレオンも魅了した不思議な香りの“ケルンの水”
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フォーセブンイレブン ポーチュガル オーデコロン
「ケルンの水」を意味するオーデコロンは世界遺産であるドイツ・ケルン大聖堂のお膝元で誕生。創業者が結婚する際、修道士から贈られた“不思議な水”のレシピに基づき香水を調合したところ評判に。
当時ケルンを占領していたナポレオン率いるフランス軍が、国に持ち帰ったことで広く知られるようになりました。
欧州にオレンジを伝えたポルトガル人に由来する“ポーチュガル”は、日本人向けに開発された、爽やかで優しい甘さの柑橘系の香り。80ml。3500円(柳屋本店 お客様相談室)
[1885年]最古の消臭剤
フランスの粋な消臭剤でキッチンやペットの悪臭を浄化
Papier d’Armenie
パピエダルメニイ アロマペーパー
手軽な消臭スプレーもいいけれど、たまには風情ある紙のお香なんていかが。こちらは安息香と呼ばれる樹脂を含んだ、フランス生まれの世界最古の消臭剤。
切り離した紙片を蛇腹折りにしてから火を点けると、ほのかな香りがキッチンやタバコ、ペットなどのニオイを浄化。陶器など燃えない器の上で使いましょう。
[1928年]最古の折り畳み傘
欧州では辞書にも載っている折り畳み傘の代名詞
Knirps
クニルプス 折り畳み傘
雨が降りそうな日は長傘とステッキが必須だった足の悪いドイツ人エンジニアが、「ポケットに入るくらい小さな傘が欲しい」と考えたのが開発のきっかけで始まった折り畳み傘の元祖といわれるメーカー。
最新モデルの「T.220」は、自動開閉機能や不意な飛び出しを防ぐセーフティ・システム搭載の安心設計。
自社開発パーツ使用の傘専門メーカー。収納時:直径約6×H29cm、使用時:直径約97cm。7300円(イマオコーポレーション)
[1975年]最古の使い捨てシェーバー
ボールペン、ライターと並ぶビックの3大看板のひとつ!
BIC
ビック ビックワン/ビックツー
“オレンジビック”でお馴染みの、仏が誇る筆記具ブランド。世界初の使い捨てボールペンを発売したのは有名ですが、実は使い捨てシェーバーもビックがお初。
愛らしいオレンジの色合いはもちろん、その剃り味のよさからリピーターも数知れず。現在もシェーバー市場では圧倒的なシェアを誇り、約160か国で販売されるという名品です。
刃はテフロン加工が施され耐久性抜群。ビックワン(1枚刃)135円、ビックツー(2枚刃)180円。ともに3本入り(以上、BICジャパン)
※表示価格は税抜き
[ビギン2019年3月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。