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美女とゴアテックス 雨の日の運命の出会いとは? – LaLa Begin ONLINE[ララビギンオンライン]

一生モノをいざ買おうと思ったとき、高額で躊躇し「本当に一生着るのかな?」なんて、結局先延ばしにした経験あるでしょ? コラムニスト・いであつし氏の“一生モノの買いどき”ヒストリーが、“一生モノ”という名の“言い訳買い”!?(笑)を後押しします。
 


インバーアランのハンドメイドニット

インバーアランのスコットランド産のハンドニットがなくなるかもしれないと聞いたら、毛玉でさえ捨ててはいけない。そんな心がまえで昭和、平成と永年にわたって一生モノを買い揃えてきた、定番バンバカバン♪ないであつし。今年でもう58歳。

しかし2年前に引っ越しをしたときに、カミさんから「あなたね、これは一生モノだってよく言うけど私たちの一生なんてあと少ししかないんだから。もう一生モノは買わなくても十分足りてるでしょ」と言われちゃいましてね、奥さん。おっしゃるとおりでごぜぇますだ。

心を鬼にして、人生初の断捨離敢行

ということで引っ越しを機に、人生初の断捨離が余儀なく敢行されたのであった。えーと、これは一生モノだから捨てない。えーと、これはもう着ないから捨てる……。

カビだらけのアイリッシュセッターにトニーラマのカウボーイブーツ、メイド イン アイルランドのクラークスのナタリー、グローブレザーのコールハーンのデッキシューズ。ラブラドールリトリーバーで買ったメイド イン USAの特大サイズのラルフのシャツにビッグポロのチノパンにポロシャツにベースボールキャップ、RRLのデニムにワークシャツにカーゴパンツ。代官山のマルセルラサンスで買ったメイド イン フランスのシャツにジャケットにパンツ。

出てくる出てくる、大事に大事に捨てずにとってあった、いであつしのファッション遍歴を辿るアイテムが。しかし心を鬼にしてすべて資源ゴミに出してしまった。

ビッグサイズブーム到来! どーしてくれんのよ、断捨離した一生モノ…

ところがアータ、ここに来てのビッグサイズブームですよ。これだから流行ってぇのはコワいね。断捨離したときの基準は、ほとんど「デカすぎる」だったかんね。フントニモー、どーしてくれんのよ、資源ゴミに出しちゃった一生モノ。着るなら今でしょ!(古)

そんなこんなで下駄箱とクロゼットに残っているのは、キビチクも悲しい断捨離から逃れることができた一生モノばかりである。例えばリーのオーバーオール。中学2年生のときに『メイド イン USAカタログ』で初めて見て、地元の静岡のメンズショップで1年入荷待ちして購入。オレはナイジェル爺っちゃんなんかよりもずっと早くから着てたんだかんね。
 
20代の後半からフレンチアイビーに凝って本気でフランス人になりたかった頃、店が1軒できちゃうくらい持っていた『マルセルラサンス』で生き残ったのが、スエードのブルゾンね。なぜなら、高倉 健も愛用して着ていたから。

下駄箱の上段をほぼ占めているのが『J.M.ウエストン』。結婚する前に「革靴はこの5足でもう一生買わずに廻して履いて生きていく」と決めて、安かった頃に一気に買い揃えた黒と茶のローファーと、黒と茶のUチップと茶のゴルフね。

実は『オールデン』で揃えるか悩んだのだがウエストンにしてしまった。だから今も、オールデンのコードバンを安い頃に買い揃えそびれてしまって持っていないのが、定番バンバカバン♪一生の不覚とずっと後悔している。

 子供が生まれてから格好がまたアメカジに戻った頃に買い漁ったラルフ方面で断捨離から逃れたのが、『RRL』(ダブルアールエル)のリングベルトとスエードのテーラードジャケット。ちなみにジャケットはカミさんに内緒で買って(いつもそうだけど)バレてしまい、離婚するしないでモメて綿谷画伯に相談した、別の意味でも一生モノの一着ね。

つくづく反省して改めて気づいたのだが、オレのように定番バンバカバン♪なビギン君は、たとえヨメから「もう一生モノは足りてるから買わなくてもいいでしょ」なぁんて言われても、絶対に断捨離なんかしてはイケない。

定番アイテムはお直しに出してはイケない! 品質も昔のものほど良し。

 それから、世の中でスリムフィットが流行っても一生モノと己が信じて買った定番アイテムは、絶対にお直しなんかに出してはイケない。

丈もアームホールも長くてデカいインバーティアのダッフルコートや古着のM-65やバブアーはまたいつの日か着られるけども、お直しして丈もアームホールも短く細くしてしまったインバーティアやバブアーやM-65はもう二度と着られないのだよ。

あと、某インポートショップの定番にこうるさいオヤジ店長がよく口を酸っぱくしてオレに言っていた。一生モノと言われるブランドであっても、ことレザーとセーターに関しては10年前の革とニットと今の革とニットでは明らかに品質が違ってしまうらしい。

だからこそ昔に買った一生モノはたとえ着なくなっちゃっても、絶対に断捨離せずとっておくべし。何度も言うが、ヨメから「もう一生モノは十分足りてるでしょ」と口うるさく言われても、である。
 

一生モノの買いどきスケジュール

いであつし氏の“一生モノ”の買いどき遍歴はご覧の通り。ビギンでもお馴染みの名作もチラホラ。いつの時代もイイものはイイ!

Inverallan インバーアラン ハンドメイドニット 商品画像

Inverallan/インバーアラン
Hand Made Knit

一流のニッターがじっくり手編みする、スコットランド産の永世定番ニット。ニッターの高齢化などにより、いよいよ本国でのハンドメイドによる生産ができなくなっちゃう!? という噂も(泣)。こちらは、ドネガルツイードを使用した独特のネップ感がソソる、シップスの別注作だ。5万5000円(シップス 渋谷店)

いであつしさんイラスト画

いであつし

コラムニスト。中学2年生のときに立ち読みした『メイド イン USAカタログ』に影響を受け、以来アメカジ歴は三十余年。本誌連載「ナウのれん」の他、兄弟誌『Men’s EX』などでコラムを連載中。

 

※表示価格は税抜き


[ビギン2019年3月号の記事を再構成]文・いであつし[コラムニスト]。そのほかのスタッフクレジットは本誌をご覧ください。

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