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「カバンは第一に道具でなければならない」という理念を追求するポーターですが、一方でタンカーに代表される“独創性”も、同等に重要なDNA。一見奇抜なアイデアも、それを許容する土壌が培われているんですね。

そんな社風を象徴しているのが、2012年に誕生したポーターフォース。軍用品に稀に見られる製品ごとの色の“個体差”を意図的に表現する、という超マニアックなシリーズです。

 

ポーターフォースのリュックサック
微差への執着が生んだやりすぎカバン

ポーターフォース

ゴムボートの基布などに使われるナイロンオックス地を使用。本来染色を前提としない生地を染めることで、ミリタリーらしい無骨な雰囲気に。2種の生地や強度違いのテープ4種など、数多くのパーツで微差を生む執念は仰天ものだ。W42×H50×D16cm。3万2000円。(吉田)

 

笑っちゃうくらいめっちゃマニアック!

資材不足だった戦時中はひとつの製品を完全に同じ生地で作れず、よ〜く見るとパーツごとに生地が異なっていることがあるのです。

そこに目をつけたのが、発案者の細谷さん。自身所有の古着や書籍を参考に、微妙に濃淡の違う2色の生地や強度&表情が異なる4種のテープを適材適所に使い分け、軍モノの色ブレや細部の作り込みを徹底的に再現したってワケ。

正直遠目には普通の単色カバンに見えるかもしれません。細かすぎて伝わりづらいかもしれません。ですが、この“微差”を形にするこだわりは半端なし! どっからどう見ても“やりすぎ”認定です。

 

元ネタはコレ

ポーターフォース

 

4種類のテープを部位ごとに使い分け!

ポーターフォース

上部のストラップ❶にチェストストラップ❷。

 

ポーターフォース

フラップ部分のストラップ❸にサイドの補強テープ❹と、部位ごとに強度の異なる4種類のテープを使用。

素材が増えると縫い間違いが発生しがちなため、通常ここまでパーツを使い分けることはないとか。やりすぎです!

 

本体生地は濃淡2色を使い分けている!

ポーターフォース

軍モノを再現すると言っても、ただオリーブの生地を使うってだけじゃなし。軍モノに見られる色ブレを意図的に表現するため、微妙に濃淡が違う2色の生地を使い分けているのだ。色の違いはごくわずかだが、この“微差”こそ軍用品特有のオーラを放つのに不可欠。

 

サイドファスナー付きでアクセス良好♪

ポーターフォース

いちいちフラップを開かなくてもメイン室にアクセスできるように、右サイドに長めのファスナーを完備。

 

内装ポケットは外してポーチ使いも

ポーターフォース

メイン室に備えられた着脱可能なポケットは、外してポーチ感覚で使うもよし。愛らしい玉ねぎキルトも◎。

 

他の2モデルもちょこっと紹介!

ポーターフォース

01.2way ダッフルバッグ
ゆったり容量でちょっとした旅行やジムワークにも最適

前面に配された3つのマチ付きポケットが特徴的な個性派ダッフル。ジム通いや小旅行にも◎な大ぶりサイズなのに、680gとかなり軽量。W48×H28×D18cm。2万6500円。(吉田)

ポーターフォース

02.2way トートバッグ
無骨な見た目に反して多彩な収納で使い勝手◎

開口部がガバッと広げられるから、荷物をラクに出し入れ可能。両サイドにも内装にも収納を設けているため、荷物の仕分けもしやすい。W38×H40×D16cm。2万1500円。(吉田)

 

提げ札もミリタリー色全開♡

ポーターフォース

 

企画した人

ポーターフォース

吉田カバン 企画 細谷和人さん

1998年入社。営業部で研修を経て企画部に異動。さまざまなヒットアイテムの企画開発に携わってきた、叩き上げの敏腕デザイナー。

 

マニアックすぎる参考書

細谷さんが着想を得た味わい深い色ブレ軍モノと、超マニアックな参考文献(上右『飛行服[フライトジャケット]発達史』、上左『フライトジャケット資料室―或るB-29パイロットの軌跡』※ともにワールドフォトプレス刊)。

これを嬉々として読み込む細谷さんも相当にやりすぎな人かも(苦笑)。

 

https://www.yoshidakaban.com/

※表示価格は税抜き


写真/上野 敦(プルミエジュアン) 文/黒澤正人 今野 壘 スタイリング/鈴木 肇 イラスト/daisketch

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