サイベーシックスのブレザーがクラシックなのに今っぽい理由

パターンの巧さが光る現代ベーシック服の傑作

シルエットに並々ならぬコダワリを持つ人ならサイベーシックスが間違いない選択肢。天才パタンナー宮原秀晃氏の生み出す美シルエットはファッション業界でも熱烈な信者を多数獲得しています。

たとえば定番の紺ブレ。ベースはクラシックなボクシーシルエットの２ボタンブレザー。にもかかわらず、日本人の体型にマッチする前振りの袖や立体感のある肩、絞られたウエストが相まって立ち姿をモダンに演出します。

とくにブランド名がテーラー用語の「袖ぐり」に由来するだけあって、腕のラインの流麗さは惚れ惚れするほど。このクラシックなのに今っぽさを感じさせるバランス感覚こそが服好きを虜にする所以です。

卓越したパターンワークが生む美シルエットはアイコンよりも雄弁。着るだけでお洒落上級者のオーラを纏うことができますよ。

モダンクラシックを体現するブレザー

シルエットを際立たせるべく着こなしはシンプルに。ワイドチノを合わせればより今っぽくなる。ビームス プラスのシャツ1万1000円（ビームス プラス 原宿）　ナイジェル・ケーボンのパンツ1万9000円（アウターリミッツ）　レイバンの眼鏡２万円（ミラリ ジャパン）

ブレザー

今季は低速織機で織られたモヘア×ウールの一着が登場。軽くドライな肌触りの生地は春も快適。フル毛芯や縫い代のパイピングなど仕立ても極上。ボタンはオリジナルの真鍮製。7万5000円（マスターピースショールーム）

モダンな印象を生むパターンワークとは？

絶妙に絞りの利いたウエスト、前振りの袖付け

肩・袖・ウエスト。そこに真髄は宿る

袖付けは日本人の体型に合わせてやや前振りに。こうした解剖学的なパターンが比類なき美シルエットを生み出す。細身だが立体的な作りのおかげで、着心地はゆったり感じられる。

※表示価格は税抜き

［ビギン2018年5月号の記事を再構成］
写真／大嶽恵一（BOIL）　文／押条良太（押条事務所）　吉田 巌（十万馬力）　いくら直幸　秦 大輔　礒村真介　桐田政隆　黒澤正人　トロピカル松村　伊藤美玲　スタイリング／武内雅英（CODE）　ヘアメイク／HACH（I Bello）