特集・連載
普遍で不変のミリタリー定番「MA-1」
MA-1はそれでいいのか?をナイジェル・ケーボンが問い直した結論。
Nigel Cabourn この記事は特集・連載「Nigel Cabourn」#07です。
ヴィンテージ考古学者なればこその超絶アレンジ
かつてない風格を纏ったMA-1が完成!
もはや流行り廃りを超越したミリタリー傑作、MA-1。巷でよく見かけるアイテムだからこそ“違い”を出すのが難しいわけですが……、上の写真をご覧あれ。ヴィンテージ考古学者の異名をとるナイジェル・ケーボン氏によるアレンジは、やっぱりそんじょそこらのMA-1とは段違いでしょ?
意外や意外、ブランドとして初めて手掛けるMA-1ではありますが、まず何しろデザインが斬新! なんとMA-1ボディに、英国空軍のフライトジャケット、MK-3の袖やバックヨークを合体させたという唯一無二のハイブリッドデザインなんです。
加えて十八番の製品染めによるヴィンテージ加工も炸裂! 「高密度ナイロンの身頃は染まりやすく、度詰めコットンの袖やパーツは染まりにくい」特殊な染料をチョイスすることで、見事なムラ感を生んでいるんです。
縫製部分のアタリ感とも相まって、そのオーラはヴィンテージを凌駕。にもかかわらず、ゆったりすぎないシルエット&短すぎない着丈に設定し、MA-1にありがちな野暮ったさを完全払拭しています。
「MA-1は変えようがないのか?」そんな疑問に巨匠が導き出した結論は、まさに大人の期待と着たい!に応えるアウターの新しいカタチでした。
初めてのチャレンジでした
ナイジェル・ケーボン氏
左/MA-1 右/MK-3
1950年代、ナイロンの発明とともに誕生したMA-1。狭いコクピットでの動きを妨げない短い着丈、保温性を高めるためのリブなどを特徴とする傑作フライトジャケットだ。一方のMK-3は英国空軍で1960年代から2010年頃まで採用されたもので、余裕のある腕回りと丸みを帯びたシルエットが特徴。
MA-1ボディに、MK-3の袖を……ドッキング!
NIGEL CABOURN[ナイジェル・ケーボン]
MA-1 MODIFIED JACKET(エムエーワン モディファイド ジャケット)
MA-1の身頃にMK-3の袖と背ヨークを合体した、米国空軍・英国空軍ハイブリッドな新傑作。左腕にはMA-1由来のユーティリティポケットを、背面上部にはMK-3由来のフードが格納されたジップポケットを装備している。ジップはヴィンテージでもお馴染みのウォルデス社製。2色展開。各9万4600円。
REVERSIBLE!!
両面濃いカーキのリバーシブルもあり!
特別な“染め”で表現したムラ感がヴィンテージオーラを生み出す
裏返してもモノ凄いオーラ! エマージェンシーオレンジもいい味出てます
存在感抜群ゆえ、シンプルに羽織るのが一番! ハイネックのフィッシャーマンニットに太畝コーデュロイパンツという同じコーデでも、裏返すと印象がガラッと変わる。ナイジェル・ケーボンのニット6万3800円、同パンツ5万600円、同帽子1万6500円(上の写真も共通)。
商品の問い合わせ先/アウターリミッツ
☎ 03-5413-6957
https://cabourn.jp/
※表示価格は税込み
写真/若林武志 文/押条良太(押条事務所) スタイリング/武内雅英(CODE) ヘアメイク/HACHI(Bello) イラスト/TOMOYA