ミヤモトスパイス 宮本哲明さんをめぐる、これからのシン・スタンダードとは #076

Lei レイのアロマディフューザー

「視覚と嗅覚のダブルの癒やしで気持ちをリセット=0にしてくれる」
ミヤモトスパイス 代表 宮本哲明さん

電源を一切使わず、ロウソクの熱源だけでプロペラを回して、優しく香りを運んでくれる。そんな極めてシンプルかつアナログなディフューザーなんですが、これが実際に使ってみると想像以上に使い勝手がいい。

まずコードがなくて電源に頼らず使えるというのが、本当に便利。リビングから寝室に、寝室からまた別の部屋にと、手軽に移動させられるんです。

加えて香りの届き方も本当に優しくて、しっかりと部屋に充満させてくれるんだけれど、ほんのり香る程度で匂い疲れしない。火のゆらめきをボーッと眺めているときに、好みのアロマが優しく香ってくると、心身ともにリセットされるんですよね。

最近では“森を泳ぐ”という名の、ここのオリジナルアロマを嗅ぎながら、部屋でビールなんかを飲みながら読書するというのが、休日のルーティーン。手間と時間をかけずとも、まるで本当に森林浴しているかのようにリラックスできるんです。

発明家のナガトヤスユキさんが、冷蔵庫に用いられる技術を応用して作ったツールなんですが、共感したのは身の回りの過剰な便利を“丁寧に諦める”という考え。

たしかに最近では足し算の物作りが主流で、過剰に機能を満載した商品があふれかえっていますが、これはむしろその逆。香りを届けるためだけに設計された簡素な佇まいも、スイッチをOFFにしたいときには適しているんです。

Lei[レイ]
アロマディフューザー

グッドデザイン賞をはじめ、数々の賞を総なめにしているだけあってインテリア力◎。W16.1×H17.4×D8.5cm。2万4900円。別売りのオリジナルアロマオイル(3500円)も。(ブランデット ショールーム&ストア)

ミヤモトスパイス 代表
宮本哲明(みやもとてつあき)

1983年生まれ。セレクトショップの販売、広報を経て独立。多数のブランドのPR業務を担うかたわら、ジャケット専業ブランド「JACKET」を立ち上げる。スパイス料理の修業にも励む超多忙人。

 
※表示価格は税込み


[ビギン2022年9月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。