気負わず羽織れる「新鮮“ゆるっと”ブレザー」
〈アメトラの定番【ブレザー】の3段活用法とは?〉
アメトラの定番って、よくも悪くもテイストが確立しているがゆえに少々難易度が高め。そこでビギンの提案は、手持ちの白T+デニムをアカ抜けさせる最旬の3段活用法。下の3人による本音トーク全開でお届けです。
安心感ハンパないのに一段洒落る「老舗のカラーストライプ」
アメトラの定番【ラガーシャツ】の3段活用法はコチラから!
あえてのボーダーなしがクリーン!「大人の淡麗ラガーシャツ」
MIYAMOTO SPICE 代表
宮本哲明さん
ユナイテッドアローズにてクロージングプレスを担当。現在は独立し、ショールーム&ストアや自身のブランド等を手掛ける。38歳。
ニート デザイナー
西野大士さん
ブルックス ブラザーズの名プレスを経て、自身のブランド「ニート」他、さまざまなPRを引き受ける「にしのや」代表。38歳。
編集部
カザマ
アメトラ初心者
アメトラ通+アメトラ初心者 編集部カザマ[3人で語ってみた!]
今の時代の硬軟が融合した最強の一着!?
宮本「着丈とか身幅とか計算された絶妙なサイジングですね」
カザマ 最後は、シルエットや素材にリラックス感のある今どきのブレザーです。
宮本 アメトラ最強アイテム候補、ようやく登場ですね。
西野 この手のゆるっとしたブレザー、増えましたよね。アメトラ定番アイテムの中でも、トレンド面で進んでいるというか。
カザマ 宮本さんはご自身が手掛けているブランドでも、ジャケットを作ってますよね。
宮本 はい。今後ブレザーも企画したいなと思っていたところで。まさに気分なんです。
宮本「クロージングとカジュアル感のバランスがいい!」
西野 ディス イズなアイテムだけに安心感◎だけど、反面、往年感も出てしまう。だから下記のラファーヴォラのようにシャツジャケット的に羽織れるモノとか、カジュアルなアレンジが効いていると手にとりやすい。
宮本 それこそ肩が構築的なオーセンティックな紺ブレだと、インに白Tは似合わないですよね。
西野 この手の今っぽいゆるブレならバッチリ。
宮本 さらっと羽織れるのがいいんでしょうね。トレンドとしては確実に、久しぶりにちゃんと装いたい、クラシック回帰の気分が萌芽してます。快適ウェア一辺倒のカウンターとして。
西野 でも、もはや昔の堅いクラシックには戻れない体になってるから……(苦笑)。
カザマ その点、ゆるブレザーがいい落としどころなんですね!
カザマ「素材感にゆるさがあるタイプも増えてるんですね」
宮本 ゆるいとは言ってもカーディガン以上の雰囲気が出るので、そこがいい。だからこそゆる〜くなりすぎず、適度なゆるさに留めてほしいとは思います。
西野 そうだよね。ゆるすぎるとジャケットじゃなくなっちゃう。
宮本 自分もジャケットを作るときにその点は意識しています。
宮本「西野くん、ブルックスのゆるブレいい感じだね〜」
西野「オジサン的には紺ブレって非常にしっくりきます」
西野 ピタピタはイヤだけど、ダボダボもイヤだし。しっかりとしたテーラリングの知見があるブランドに作ってほしいかな。っと、そうだ!
カザマ ななな、何ですか?
西野 最初のデートに着ていく服、これくらいのがいいんじゃない?
カザマ 確かに! でも、そのインに淡麗ラガーシャツを合わせてるといいギャップになるかもです。
西野 わかった。両方手にとってみるようにします(笑)。
宮本 アメトラの見え方が変わって、また着たくなってきました。
カザマ「逆に、私がデートに着てってもいいんでしょうか?」
宮本「もちろん。女子のブレザーって、服好き受け最高でしょ♡」
Hop![復習]
ブレザー
《【アメリカ】ボックスシルエット》
アメトラにおける紺ブレは、ナチュラルショルダーや段返りの3つ釦など、英国発のスタイルを米国流にアレンジしたもの。腰にシェイプの入らないボックスシルエットは、既製服大国アメリカが生んだ合理的な仕様だ。
《【欧州】シェイプシルエット》
シャープなカッティングや曲線を多用したシルエットは、オーダーメイドテーラーでの仕立てに端を発する。タイトでシャープな印象を醸すが、底堅く続くルーズシルエットブームの中ではメインストリームとは言えないか。
Step!![今春の傾向]
気負わず羽織れる新鮮“ゆるっと”ブレザー
Gymphlex[ジムフレックス]
プレーンな金釦がまぶしいダブルのブレザー。着てみると絶妙な落ち感があるのは、80番手双糸を高密度に打ち込んだトロピカルウールの賜物。さらにしなやかなソロテックスをブレンドすることで、防シワの“きちんと見えゆる”を実現。2万7500円(ビショップ)
la favola[ラファーヴォラ]
こちらの紺ブレの抜け感の秘密は、テーラードジャケットにヨーロピアンワークジャケットのディテールを融合させているから。深いネイビーの強撚フレスコに、シングルブレストながらやや深めの合わせで、そのバランス感覚が絶妙だ。8万6900円(ラファーヴォラ)
BEAMS PLUS[ビームス プラス]
ウールポプリンの、軽快な春らしい一着。同社の定番ジャケットよりも腰回りにゆとりをもたせ、それがいい塩梅のゆるっと加減に。仕上げ工程で米胚芽油を使用したウルフィア加工を施し、品のいいしっとりとした風合いを実現。4万6200円(ビームス プラス 原宿)
Brooks Brothers for ÉDIFICE[ブルックス ブラザーズ フォー エディフィス]
スタンダードなマディソンフィットのブレザーをベースに、大胆なゆるアレンジ。細部のディテールはキープしつつ、着心地の軽さとフィット感の柔らかさを出すため特別な芯地×大見返しの仕様として脱オーセンティックな雰囲気に。7万9200円(エディフィス 新宿)
Jump!!![実践]
グラフィックTに合わせればこなれた休日スタイルの完成
②グラフィックTも全然あり
③適度に装いたいからローファーが正解
デニムはクリース入りを合わせて。ジムフレックスのブレザー2万7500円(ビショップ) バナナ・リパブリックのTシャツ5990円(バナナ・リパブリック) ウエストオーバーオールズのパンツ2万900円(スティーブン アラン フタコタマガワ) エンツォ ボナフェの靴12万6500円(ビームス F)
※表示価格は税込み
[ビギン2022年5月号の記事を再構成]スタイリング/武内雅英(CODE) ヘアメイク/北村達彦 イラスト/TOMOYA その他のスタッフクレジットは本誌をご覧ください。