女性のハートもつかんだ「復活のスタンスミス」

フリーダ ディレクター 小笠原 希帆さん

「ヒールに代わる“キチンと靴”として安心して履けました」―小笠原さん

『プラダを着た悪魔』の主人公よろしく、ハイヒールは長らく女性の象徴とされてきましたが、2010年代からスニーカー人気が徐々に浸透。フリークスストアのプレスを経て、フリーダのディレクターとして活躍する小笠原さんは振り返ります。

「以前は女性らしいボトムスには女性らしいヒールが鉄則だった。でも少しずつ、“スニーカーでハズす”という感覚が根付いてきて。フリークスではスカートならスニーカーと、ビギンで言うテレコの法則を早くから提案していたけれど、お客様に響き始めたのもこの頃からです」。


スカート×スニーカー

そうして2014年、スタンスミスが2年ぶりに復刻。

「ファッション界は歓喜に沸きました。古着店にキャンバススニーカーはあってもレザー製のスタンスミスは滅多になかったから。それにシャープなフォルムや上品な素材感はカジュアルすぎず、いい靴オーラもしっかりある。だから男性のみならず、女性のスニーカー初心者も取り入れやすかったんだと思います」。

メゾンブランドとのコラボや海外セレブが愛用したことも、感度の高い女性たちの所有欲を満たした。

「少々お値段は張るけど、クリーンで高級感がある。男女問わずハズシに履く姿は、お洒落わかってるな~って感じがしますね」。

フリーダ ディレクター
小笠原 希帆さん

2010年代にフリークスストアの看板プレスとして活躍、同世代の女性から絶大な支持を得る。趣味は読書。最近の楽しみは温泉旅行。

 

2014年:2年ぶりの復刻後から人気急上昇!

ADIDAS ORIGINALS[アディダス]
スタンスミス

3ストライプスをパンチングで表現した名作。一度現行から姿を消すも2014年に復活。2020年からヴィーガン素材のアッパーや、廃棄ゴムから作られたアウトソールなど、一部にリサイクル素材を使用。9889円(アディダスお客様窓口)
 

ハイヒール好きのヴィクトリア・ベッカムをも心変わりさせた


「I just can’t doheels anymore(もうヒール靴は履けないわ♡)」―ヴィクトリア・ベッカム

ヒール好きで有名だったヴィクトリア・ベッカム。かつてはスニーカーなんて履かないと語っていた彼女に、これ以外はもう履けないと言わしめたのがスタンスミス。多くの女性が彼女に憧れ、ヒールを卒業したとか。
 

最新の別注

ADIDAS ORIGINALS×ÉDIFICE[アディダス×エディフィス]
別注スタンスミス

イエナ30周年を記念したエディフィスとの共同別注第2弾。オールホワイトにゴールドの差し色を施し、オンオフ対応するクリーンな印象に。1万4300円(エディフィス 新宿)

メゾンやセレクトからもラブコール♡
スタンスミスのキオクに残る2010年代名別注


 

×HYKE

「お洒落さんがこぞって履いていた」と、小笠原さん。シュータンのロゴすら排した究極にピュアな名別注、即完売したのも納得デス!
 

×WHITE MOUNTAINEERING

シュータンにはうっすらと山脈の図柄、ヒールパッチには寄せ木柄をプリントと、同社の世界観をジミ~に表現した手腕はさすが!
 

×BEAUTY & YOUTH

ヒールパッチにアディダスオリジナルス史上初となるベロア素材を採用。クリーンなスタンスミスがコク出しした貴重な一足でした。
 

×NANO・UNIVERSE

いつにも増してスマートと思いきや……。まさかの一枚革による内羽根アレンジ。マジナノ?と編集部員も目を疑った仰天別注でした。
 
※表示価格は税込み


[ビギン2022年3月号の記事を再構成]スタッフクレジットは本誌をご覧ください。

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