What’s スクラッチレザー？ 土屋鞄の夏限定財布

速攻売り切れ必至の色もありそう！ 発売と同時に即買いを！

20世紀と今世紀の変わり目前後、革鞄や革小物、靴、レザーウェアなどの世界ではちょっとしたダメージ加工革のブームがありました。ストーンウォッシュやクラッキング加工、ハンドペイント加工、叩き加工などが代表的で、それらを過激に施したアヴァンギャルドな製品もあって、世の革好きたちを楽しませたものです。そして、そうしたダメージ加工革の中にスクラッチレザーも存在しておりました。

土屋鞄製造所（1965年創業）が「革を楽しむ」をテーマに、7月8日に発売する「夏限定コレクション」では、そのスクラッチレザーが採用されています。ということで、写真上をご覧ください。これらは土屋鞄の定番財布2型をもとに、革を乗せ換えて製作した今回限りのスペシャルアイテム。革はイタリア産とあって、発色がなかなかに絶妙です。

で、その革の表面をよく見ますと、繊細な筋目の不規則な連続模様が斑紋のように施されているのがわかります。スクラッチ加工とは、革の銀面（スムース面）を強く引っ掻いたり、削ったり、刻みを入れたりする加工法のことですが、このイタリアンスクラッチレザーでは革にオイルをたっぷり染み込ませたのち、起毛加工と磨（す）り加工（これもスクラッチ加工の一種）を同時に施すことで、このひび割れのような独特の文様を表現。さらには、味わいある色の濃淡＆マットな風合いも実現しております。しかも手に取れば、かすかな起毛とオイル加工によるしっとり感が心地よく、使い込めばしなやかになって、色＆ツヤを深めていくエイジングレザーでもあるのです！　ちなみに内造りではライニングはあえて施さず、革の床面がもつさまざまな表情（繊維密度の違いによる色ムラや血筋などの痕跡など）を楽しめるものにしてもいます。

2型はいずれも5色展開。数量限定ゆえ、発売早々に売り切れるカラーが出そうなので、購入はお早めが正解かと思います！

「限定ハンディLファスナー」ルビーカラーのエイジング例。未使用状態（上段）に比べ、使用歴1か月の個体（下段）では革の色に深みが増し、より鮮やかな表情に変化しているのがわかる。

薄い＆コンパクトな「限定ハンディLファスナー」の室内はシンプルながら、とても使いやすい設計。中央にアンラインド仕様のコイン室を設け、その両サイドのスペースには二つ折りした紙幣やカードなどが収まる。さらにカードポケット2室も併載。W11.6×H8.8×D1.9cm。写真のカラーはルビー。各1万7600円。

収納力優先で選ぶなら「限定マスターLファスナー」を！　紙幣が折らずに収まる片マチ付きスペース2室、平ポケット3室、カード室9室を搭載し、中央のコイン室では底部コーナーに斜めステッチを入れて、小銭が挟まりにくい工夫もなされている。W19.4×H9.5×D3cm。写真のカラーはブルー。各3万5200円。

問い合わせ先／土屋鞄製造所　☎ 0120-907-647
https://tsuchiya-kaban.jp/blogs/news/news_210623

※表示価格は税込

文/山田純貴